話題株ピックアップ【夕刊】(1):NOK、ウェルスナビ、高島屋

注目
2023年4月20日 15時13分

■NOK <7240>  1,779円  +238 円 (+15.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

NOK<7240>が急騰。同社は自動車向け油封部品(オイルシール)のトップメーカーで、高技術力をバネに電子デバイス分野への展開にも力を入れている。19日取引終了後、株主還元策の強化を発表、26年3月期を最終年度とする新中期経営計画期間中の3年間で総額675億円を下限とした株主還元を実施することを発表、これがポジティブサプライズとなった。なお、23年3月期の年間配当については従来計画に25円増額し、75円とすることを発表している。同社株はPBRが0.5倍台と非常に低く、東証の低PBR改善要請にも反応する形となっており、目先物色人気が集中する格好となった。

■ウェルスナビ <7342>  1,269円  +126 円 (+11.0%)  本日終値

ウェルスナビ<7342>が大幅続伸。19日の取引終了後、ロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」の預かり資産が8000億円を突破したと発表したことが好感された。「WealthNavi」は、ノーベル賞受賞者が提唱する理論に基づいた「長期・積立・分散」の資産運用を自動で実現するサービス。16年7月に正式リリースし、今年4月18日時点で預かり資産8000億円を突破したという。

■日本セラミック <6929>  2,706円  +98 円 (+3.8%)  本日終値

日本セラミック<6929>が反発。大和証券は19日、同社株のレーティングを新規「2(アウトパフォーム)」でカバレッジを開始した。目標株価は3300円とした。センサーメーカーである同社の22年12月期は電流センサーの新規客獲得や超音波センサーのシェアアップなどもあり、連結営業利益は前の期比23.6%増の41億7800万円と18年12月期以来の最高益を更新した。今後のポイントとして、第1に今期以降も超音波センサーや電流センサーを牽引役に最高益が見込めること、第2に超音波センサーの成長性の高まりによるPER拡大が見込めること――を指摘。なかでも、長らく伸び悩んだ主力の超音波センサーは本格的な牽引役に変化していることを評価している。同証券では、23年12月期の同利益を前期比14.9%増の48億円、24年12月期は55億円と業績拡大を予想している。

■高島屋 <8233>  2,068円  +74 円 (+3.7%)  本日終値

高島屋<8233>が3日続伸し、年初来高値を更新した。日本政府観光局が19日発表した3月の訪日外客数(推計)は181万7500人となった。コロナ禍前の19年3月との比較では34.2%減にとどまったが、前年同月となる22年3月比では27.5倍。23年2月との比較では23.2%の増加となった。訪日外客数の回復基調を受け、インバウンド消費の更なる回復を期待した買いが百貨店株に入ったようだ。J.フロント リテイリング<3086>は連日で年初来高値を更新。三越伊勢丹ホールディングス<3099>、エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>、松屋<8237>も堅調に推移している。日本に向けた航空路線の座席数が回復途上にあるなか、中国からの訪日外国人客はなお低調な状況となっているものの、米国や欧州、オーストラリア、中東地域からの訪日外客数の大幅な増加が全体を押し上げ、3月の訪日外客数は22年10月の個人旅行再開以降で最高となった。桜の開花が進み訪日需要が高まったことや、クルーズ船の運航再開なども寄与したようだ。

■ワキタ <8125>  1,327円  +30 円 (+2.3%)  本日終値

ワキタ<8125>が反発。岩井コスモ証券は19日、同社株の投資判断「B+」を継続するとともに、目標株価は1170円から1500円に引き上げた。同社は建設機械の販売・レンタルを主力とし、介護機器事業や不動産事業も展開している。23年2月期の連結営業利益は前年に比べ4.7%増の57億6500万円で着地。建機事業は競争激化で減益となったが、不動産事業が好調に推移した。24年2月期の同利益は前期比11.0%増の64億円の計画。同社は、中期経営計画で安定から成長へと舵を切っており、最終年度とする25年2月期の営業利益80億円を目指している。

■フリー <4478>  3,880円  +75 円 (+2.0%)  本日終値

フリー<4478>が反発。19日の取引終了後、企業の情報システム向け作業自動化ツール「Bundle」を提供するWhy(東京都渋谷区)を株式交付により子会社化すると発表しており、好材料視された。Why株式1株に対して、フリー株式1.68株を割当てて交付する。株式交付に際して割当交付する株式には新たに発行する株式を充当する予定で、これにより発行される株式は22万4360株(希薄化率は0.39%)となる。グループとして「Bundle」の提供を更に加速させるとともに、WhyがBundleの開発・提供において培ってきたアカウント管理のプロダクトやノウハウを取り込むことで、統合型クラウドERPにおける従業員データ管理機能、情報システム部門における情報管理、人事労務領域サービス全体の強化を目指すとしている。

■SANKYO <6417>  5,910円  +110 円 (+1.9%)  本日終値

SANKYO<6417>が後場上げ幅を拡大。午後0時35分ごろ、スマートパチスロ(スマスロ)機「パチスロ からくりサーカス」を発売すると発表しており、好材料視された。「パチスロ からくりサーカス」は「パチスロ 革命機ヴァルヴレイヴ」に続く同社のスマスロ第2弾。全国のパチンコホールには7月上旬に導入予定という。同時に、パチンコ機「Pフィーバークィーン2 30th ANNIVERSARY EDITION」を発売すると発表。パチンコホールには7月中旬の導入予定としている。

■T&Dホールディングス <8795>  1,710円  +28 円 (+1.7%)  本日終値

T&Dホールディングス<8795>や第一生命ホールディングス<8750>など保険株が堅調。みずほフィナンシャルグループ<8411>など銀行株が上昇している。前日に三井住友フィナンシャルグループ<8316>がAT1債の発行条件を決めた。クレディ・スイス・グループ<CS>がAT1債を無価値として以降、発行再開は世界の主要行で初とみられている。またFRBが19日に公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)では、一部地域で銀行の貸出基準が引き締められたとの指摘があった一方、経済活動全般ではほとんど変化が見られなかったとの見方が示された。金融システムの正常化への期待を一段と強める結果となり、金融株への買いを誘ったようだ。更に、19日夜には、日本銀行が今月27~28日に開く金融政策決定会合で、イールドカーブ・コントロール(YCC)政策を修正することに慎重な意見が行内で広がっていると一部で報じられた。決定会合まで残された日数を考慮すると、市場の反応を確かめるための観測気球的な報道と受け止める向きもあり、日銀がサプライズ的に政策修正をするシナリオへの思惑がなお残っているようだ。東証の業種別指数の銀行業と保険業の上昇率は上位にある。

■クボタ <6326>  2,000.5円  +28.5 円 (+1.5%)  本日終値

クボタ<6326>が反発。19日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を1300万株(発行済み株数の1.09%)、または200億円としており、取得期間は4月20日から12月18日まで。株主還元策の一環として、1株あたりの価値を向上させることが目的としている。

■三浦工業 <6005>  3,380円  +45 円 (+1.4%)  本日終値

三浦工業<6005>は反発。19日の取引終了後、住友ゴム工業<5110>に水素燃料の貫流蒸気ボイラ「SI-2000 20S」を納入し、白河工場(福島県白河市)で今年1月に稼動を開始したと発表しており、好材料視された。住友ゴは白河工場において新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業として「水素エネルギーの地産地消と、工業的熱利用による温室効果ガス総合的削減実証研究」を行っており、その熱利用機器として三浦工の水素燃料の貫流蒸気ボイラ1台が採用さたという。なお同社としては初めて、副生以外の水素を燃料とした高圧貫流ボイラが生産ラインで実運用を行うことになる。

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