話題株ピックアップ【夕刊】(3):三菱UFJ、リンテック、赤阪鉄

注目
2023年5月8日 15時18分

■三菱UFJ <8306>  848.3円  -14.3 円 (-1.7%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが総じて軟調、第一生命ホールディングス<8750>も続落歩調で生保株も冴えない動き。米地銀の相次ぐ破綻を受け金融システム不安がくすぶっている。前週末5日の米国株市場では、それまで下値を模索していたゴールドマン・サックス<GS>やJPモルガン<JPM>など大手金融株のほか、売り込まれていた地銀株も揃って買い戻され、全体相場の戻り足に貢献したが、依然として投資家の不安心理は拭い切れない状況だ。今月2~3日に行われたFOMCでFRBは市場予測通り0.25%の政策金利引き上げを決めたが、6月のFOMCで追加利上げの可能性も意識されており、米景気失速への警戒感が重荷となっている。これは米国事業を展開するメガバンクや大手生保にとっても風向きが悪く、「パッケージ化された海外金融機関のAT1債の影響を警戒する向きも少なくない」(中堅証券ストラテジスト)とする声もある。

■リンテック <7966>  2,270円  -19 円 (-0.8%)  本日終値

リンテック<7966>は後場に弱含みの展開となった。この日、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示し、最終利益が前期比17.5%減の95億円となる見通しを示した。前期に続いて最終減益の計画となったことを嫌気した売りが出たようだ。今期の売上高は前期比1.9%増の2900億円を見込む。半導体及び電子部品市場の低迷や、原燃料価格の高止まりの影響などを業績予想に織り込んだ。23年3月期の連結決算は、売上高が前の期比10.8%増の2846億300万円、最終利益が同30.8%減の115億1200万円だった。加えて、同社は配当方針の変更も発表した。27年3月期までの4年間は原則として減配せず、配当性向40%以上またはDOE(株主資本配当率)3%をメドに配当を実施することを新たな方針とした。

■赤阪鐵工所 <6022>  2,520円  +500 円 (+24.8%) ストップ高   本日終値

赤阪鐵工所<6022>がストップ高。前営業日の2日の取引終了後、23年3月期の単体業績に関し、最終利益がこれまでの予想の8000万円から2億5000万円(前の期比50.6%増)に上振れて着地したようだと発表。減益予想から一転して最終増益の見込みとなり、買いを誘う要因となったようだ。収益性の高い部品や修理工事の売り上げの増加が寄与する。補助金収入等の営業外収益も計画を大幅に上回った。

■東京鐵鋼 <5445>  2,281円  +400 円 (+21.3%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

東京鐵鋼<5445>がストップ高。この日、23年3月期の連結決算発表とともに、24年3月期の業績予想を開示した。今期の最終利益は前期比23.0%増の45億円を計画するほか、大幅な増配計画と自社株買いの実施も発表しており、これらを好感した買いが集まった。今期の売上高は同6.0%増の840億円を見込む。国内の建設需要が堅調に推移すると見込むほか、電炉小棒業界においても、各種コストの製品価格への転嫁が進むと想定。高付加価値製品の販売推進による収益の向上などに取り組む。未定としていた前期の期末配当は100円(前の期比90円増配)で決定。前期の年間配当は110円(前の期比90円増配)となる。そのうえで、今期の年間配当は前期比40円増配の150円を見込む。更に、取得総数30万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.32%に相当)、取得総額5億円を上限とする自社株買いを、5月10日から9月30日の間に実施する。加えて、今期以降の株主還元方針も開示。連結配当性向30%以上を目指すほか、自社株買いも機動的に実施する方針を示した。

■クリエイト <3024>  889円  +150 円 (+20.3%) ストップ高   本日終値

クリエイト<3024>がストップ高となる889円をつけた。前営業日の2日取引終了後、23年3月期業績予想の上方修正を発表。同時に従来18円としていた期末配当予想を20円に増額すると発表しており、これらを好感した買いが入った。23年3月期通期業績について売上高を342億円から348億8100万円(前の期比10.6%増)へ、営業利益を5億円から6億7900万円(同2.5倍)へ引き上げた。戦略的な仮需対応や販売先への価格転嫁が進んだことなどが寄与。配当予想は期末増配により年24円(前の期12円)となる見込み。あわせて、昨年末に子会社化した企業の土地時価評価の算定を巡り、第3四半期決算短信を一部訂正することを明らかにした。

■リリカラ <9827>  564円  +80 円 (+16.5%) ストップ高   本日終値

リリカラ<9827>はストップ高。前営業日比80円高はストップ高となる564円カイ気配で張り付いている。インテリアの卸売りを主力に手掛けるが、インテリア事業の利益率改善に加え、コロナ禍からの脱却を背景としたオフィスの改装需要(スペースソリューション事業)が好調で収益を押し上げている。前営業日の2日取引終了後に発表した23年12月期第1四半期(1~3月)決算は営業利益が前年同期比67%増の7億1300万円と急拡大、今上期計画の4億8000万円を大幅に超過した。これを材料視する買いを呼び込んでいる。

■イルグルム <3690>  708円  +83 円 (+13.3%) 一時ストップ高   本日終値

イルグルム<3690>が4日ぶりに急反発した。この日、EC構築オープンソース「EC-CUBE」を提供する連結子会社が、決済サービス「アマゾン・ペイ」のプラグイン開発とサポート事業をアイピーロジック(東京都中央区)から譲り受けることとなったと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。「EC-CUBE」の利用店舗の売り上げ増加や、セキュリティー向上につなげるのが目的。加えて今後、アマゾン・ペイの認知度向上と普及促進をアマゾン<AMZN>と協力して行っていくという。

■ユニフォームネクスト <3566>  633円  +45 円 (+7.7%)  本日終値

ユニフォームネクスト<3566>が大幅に3日続伸し、年初来高値を更新した。前営業日の2日の取引終了後、4月月次業績を発表した。売上高は前年同月比17.2%増の6億9700万円と堅調を維持しており、好感されたようだ。上旬にかけて気温が高い日が続いたこともあり、春夏物の作業服やポロシャツなどの販売が伸びた。飲食店向けのエプロンやシャツの販売増加も寄与したという。

■東海染工 <3577>  1,211円  +65 円 (+5.7%) 一時ストップ高   本日終値

東海染工<3577>が後場に上げ幅を拡大し、年初来高値を更新した。この日、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示した。営業利益は前期比9.6倍の5億円、最終損益は2億円の黒字(前期は1億円の赤字)になる見通しを示し、材料視されたようだ。売上高は同7.2%増の140億円を見込む。染色加工事業では生産性の向上や適正な価格改定・転嫁を進める方針。国内では同業他社の廃業や生産規模縮小に伴う発注要望の高まりや、産業用ユニフォーム関連を積極的に取り込み、受注拡大を図る。保育サービス事業については、こども家庭庁が推進する政策に則った子育て支援事業への参画を目指すとしている。

■東リ <7971>  298円  +12 円 (+4.2%)  本日終値

東リ<7971>は5日続伸。午後2時ごろ、23年3月期業績予想の上方修正を発表し、営業利益を24億5000万円から35億円(前の期比4.0倍)へ増額した。あわせて、従来8円としていた配当予想を10円に引き上げており、これらを好感した買いが入った。売上高予想も945億円から952億円(同7.6%増)へ見直した。販売価格の改定や製造原価低減活動を進めたことが寄与する見通し。

●ストップ高銘柄

Welby <4438>  670円  +100 円 (+17.5%) ストップ高   本日終値

など、5銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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