話題株ピックアップ【夕刊】(1):JVCケンウ、コメ兵HD、山パン

注目
2023年5月8日 15時14分

■JVCケンウッド <6632>  524円  +59 円 (+12.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

JVCケンウッド<6632>がマド開け急騰でプライム市場の値上がり率トップ。一気に13.1%高の526円まで駆け上がる場面があった。大型連休前の4月27日に23年3月期決算と併せ、高水準の自社株買いを発表したことがマーケットで注目を集めた。発行済み株式数の7.32%にあたる1200万株を上限に、きょうから9月29日までの期間で自社株を取得するが、市場関係者によると「同社株はPBR1倍を下回っており、東証の低PBR改善要請に呼応する形で積極的な株主還元策を打ち出していることが好感される。新中期経営計画に対する評価も高い」(中堅証券ストラテジスト)という。そうしたなか、今月2日には野村証券が同社の決算発表及び新中期経営計画を踏まえ、「PBR1倍に向け株価アップサイドが大きい」として、レーティングを「Buy」に変更、目標株価を700円に設定したことも買い人気に拍車をかけている。

■コメ兵ホールディングス <2780>  2,865円  +175 円 (+6.5%)  本日終値

コメ兵ホールディングス<2780>が後場に入り一段高。同社はきょう午後2時ごろ、4月度の月次売上高(速報値)が前年同月比23.4%増の53億100万円になったと発表。2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感されたようだ。春の買い取りキャンペーンを3月30日~4月30日に開催したことなどが寄与した。なお、免税売上比率は12.1%となっている。

■山崎製パン <2212>  1,985円  +90 円 (+4.8%)  本日終値

山崎製パン<2212>が上昇し、連日で年初来高値を更新した。SMBC日興証券が2日、山パンの投資評価を「2」から「1」に引き上げた。目標株価は1700円から2300円に増額した。節約志向の高まりや人流回復などを背景に、菓子パンを中心にグループ全体の売上高が想定以上に好調に推移しそうだと指摘。値ごろ感のある製品を不断にブラッシュアップしてきた施策も奏功することが見込まれると評価した。同証券は山パンの23年12月期の営業利益予想について、従来の264億円から318億円に見直した。

■インフロニア <5076>  1,121円  +37 円 (+3.4%)  本日終値

インフロニア・ホールディングス<5076>が高値を更新した。この日、23年3月期の連結業績に関し、最終利益がこれまでの見通しの315億円から358億円(前の期比34.1%増)に上振れて着地した見込みだと発表。更に、前期の期末一括配当予想を計画の40円から55円(前の期末比15円増配)に増額して決定したこともあって、これらを好感した買いが集まったようだ。売上高は計画の7050億円を上回る7096億円(同3.9%増)となったようだ。土木事業において完成工事の設計変更獲得により工事利益が改善した。舗装事業で原材料価格高騰分の価格転嫁が進んだことなども奏功したという。

■加藤産業 <9869>  3,770円  +110 円 (+3.0%)  本日終値

加藤産業<9869>が反発し、年初来高値を更新した。前営業日の2日の取引終了後、23年9月期の連結業績予想の上方修正を発表。営業収益の見通しは1兆670億円から1兆800億円(前期比4.3%増)、最終利益は99億円から前期比微増の113億円に見通しを引き上げた。最終利益は減益予想から一転して増益の計画となったほか、年間配当予想も増額しており、好感されたようだ。売上単価が上昇し、酒類流通事業での外食需要が回復するなか、コストコントロールが想定以上に寄与する。投資有価証券売却益の計上も利益を押し上げる要因となるという。年間配当予想はこれまで特別配当3円を含めて89円としていたが、今回これを97円に増額した。前期の年間配当は特別配当3円と記念配当4円を含めて83円だった。

■サカイ引越センター <9039>  4,860円  +120 円 (+2.5%)  本日終値

サカイ引越センター<9039>が後場に買われ、年初来高値を連日で更新した。この日、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示した。営業利益は前期比5.0%増の124億3700万円と、2期連続で過去最高益を更新する見通しを示した。年間配当も同10円増配の105円を計画しており、これらを評価した買いが入ったようだ。今期の売上高は同3.9%増の1137億8900万円を見込む。新型コロナウイルス感染症の5類への引き下げなどを背景に経済活動が持ち直しに向かうと想定する。

■エービーシー・マート <2670>  7,830円  +140 円 (+1.8%)  本日終値

エービーシー・マート<2670>が高い。前営業日の2日取引終了後に4月度概況を発表し、既存店売上高は前年同月比22.8%増と14カ月連続で前年実績を上回った。好調な月次が評価され、買い優勢の展開となっている。気温が高い日が続いたことで、季節商品の販売が順調だった。月前半は学需、後半は行楽需要のため集客が多くなり、商品別では人気アーティストを起用した新作スニーカーや、サンダルや夏物のTシャツが好調だった。全店売上高は同23.7%増だった。

■アダストリア <2685>  2,560円  +45 円 (+1.8%)  本日終値

アパレル大手のアダストリア<2685>、ユナイテッドアローズ<7606>がそろって上昇。前営業日の2日取引終了後に両社がそれぞれ発表した月次売上高が好調だったことから、これを手掛かりに買われた。アダストリアが発表した4月度の月次売上高は、既存店売上高が前年同月比14.8%増と14カ月連続で前年実績を上回った。気温の上昇により春夏商品の販売が順調に推移したほか、ゴールデンウィークに向けた外出需要の増加が寄与。全店売上高は同17.1%増だった。Uアローズの4月度売上概況(速報)は、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高が前年同月比10.9%増と5カ月連続で前年実績を上回った。気温上昇とともに春物と初夏物の動きが目立っているという。全社売上高は同12.8%増だった。

■日本航空 <9201>  2,692円  +45 円 (+1.7%)  本日終値

日本航空<9201>が底堅い。前営業日の2日の取引終了後、23年3月期の連結決算発表にあわせ、24年3月期の業績予想を開示した。売上収益は前期比20.5%増の1兆6580億円、最終利益は同59.8%増の550億円を計画しており、株価の支援材料となったようだ。国内線、国際線ともに旅客収入の更なる回復を見込むという。23年3月期の連結決算は、売上収益が前の期比2.0倍の1兆3755億8900万円、最終損益が344億2300万円の黒字(前の期は1775億5100万円の赤字)だった。これまで20円の見込みとしていた前期の年間配当は25円(前の期は無配)で決定。今期の年間配当予想は前期比15円増配の40円とした。

■ジョイフル本田 <3191>  1,810円  +29 円 (+1.6%)  本日終値

ジョイフル本田<3191>が反発した。前営業日の2日の取引終了後、自己株式の消却を発表。これを材料視した買いが入ったようだ。同社は消却前の発行済み株式総数の2.04%に相当する142万6200株を5月19日に消却する予定。あわせて発表した23年6月期第3四半期累計(22年6月21日~23年3月20日)の決算は、売上高が前年同期比微減の910億8200万円、最終利益が同1.2%減の64億8200万円だった。

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