18日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は続伸、債務上限交渉妥結に期待
■NY株式:米国株式市場は続伸、債務上限交渉妥結に期待
ダウ平均は115.14ドル高の33,535.91ドル、ナスダックは188.27ポイント高の12,688.84で取引を終了した。
週次失業保険申請件数の減少を受けて追加利上げ観測が強まり、金利高を警戒した売りが序盤は上値を抑制。一方、マッカーシー下院議長が来週にも下院で債務上限問題を討議する見通しを示すと債務上限交渉の妥結期待が高まり相場は上昇に転換。ハイテク株は終日堅調で相場をけん引、終盤にかけて上げ幅を拡大した。セクター別では半導体・同製造装置が上昇した一方で、家庭・パーソナル用品が下落。
ディスカウント小売りのウオルマート(WMT)は第1四半期決算で利益が予想を上回り、見通しを引き上げたことが好感されて上昇。動画配信のネットフリックス(NFLX)は広告会社向けの会合で、広告付き低価格サービスの各月のアクティブユーザー数が500万人に達したと発表したことが好感された。パーソナルケア製品メーカーのバス&ボディワークス(BBWI)はプロモーションが成功し、第1四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回り、通期の見通しを引き上げたため上昇。ビデオゲームメーカーのテイクツー(TTWO)は四半期の売上高が予想を上回ったほか、人気ゲーム最新作発表期待から買われた。
半導体メモリーのマイクロン・テクノロジー(MU)はDRAM生産工場建設などを目的に日本国内で最大37億ドル投資する計画を発表し上昇。半導体のエヌビディア(NVDA)は人口知能(AI)への投資需要が強く、アナリストが来週の決算に強気の見方を示したことが材料視された。
一方、消費財メーカーのプロクター・アンド・ギャンブル(PG)はアナリストの投資判断引き下げを受けて下落。中国のオンライン小売のアリババ(BABA)は売上が予想に満たず下落した。
半導体関連のアプライド・マテリアルズ(AMAT)は取引終了後に四半期決算を発表。売上は予想を上回ったが、時間外取引で売られている。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:6月米利上げ確率上昇、ドル続伸
18日のニューヨーク外為市場でドル・円は、137円80銭から138円75銭まで上昇し、138円70銭で引けた。米週次新規失業保険申請件数が前週から予想以上に減少し労働市場の強さが新たに確認されたほか、5月フィラデルフィア連銀製造業景況指数も予想以上に改善。さらに、ローガン米ダラス連銀総裁が物価高で、まだ、利上げ停止の論拠が見られないと、追加利上げを示唆したため6月連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げ確率が上昇し、ドル買いが加速。マッカーシー米下院議長が来週にも下院で債務上限を巡る討議を予想しているとの発言を受けて債務上限交渉進展期待もドル買いを支援した。
ユーロ・ドルは、1.0820ドルから1.0763ドルまで下落し、1.0771ドルで引けた。ユーロ・円は148円91銭から149円45銭まで上昇。債務上限交渉進展期待にリスク選好の円売りが加速。ポンド・ドルは、1.2447ドルから1.2392ドルまで下落。ドル・スイスは0.9000フランから0.9063フランまで下落した。
■NY原油:反落で71.94ドル、ドル高などを意識した売りが入る
NY原油先物7月限は反落(NYMEX原油7月限終値:71.94 ↓0.95)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比-0.95ドルの71.94ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは71.42ドル-72.87ドル。ロンドン市場で72.87ドルまで買われたが、ドル高を意識した売りが増えたことで米国市場の後半にかけて71.42ドルまで反落。通常取引終了後の時間外取引では主に72ドルを挟んだ水準で推移。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 28.47ドル -0.10ドル(-0.35%)
モルガン・スタンレー(MS) 84.49ドル +0.58ドル(+0.69%)
ゴールドマン・サックス(GS)329.58ドル -0.60ドル(-0.18%)
インテル(INTC) 29.68ドル +0.81ドル(+2.81%)
アップル(AAPL) 175.05ドル +2.36ドル(+1.37%)
アルファベット(GOOG) 123.52ドル +2.04ドル(+1.68%)
メタ(META) 246.85ドル +4.37ドル(+1.80%)
キャタピラー(CAT) 214.72ドル +2.62ドル(+1.24%)
アルコア(AA) 36.81ドル +0.07ドル(+0.19%)
ウォルマート(WMT) 151.47ドル +1.94ドル(+1.30%)
《ST》