利食い優勢も値がさハイテク株が日経平均を下支えする流れ/オープニングコメント

市況
2023年5月31日 8時30分

31日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。ただし、押し目待ち狙いの買い意欲は強いほか、引き続き買い戻しの動きなども入りやすいと考えられ、底堅さは意識されやすいだろう。30日の米国市場はNYダウが50ドル安、ナスダックは41ポイント高とまちまちの展開。バイデン大統領とマッカーシー下院議長が債務上限の一時停止で合意したことを受け買いが先行したが、合意案に一部議員の反対が予想されていることから、議会採決の行方に対する警戒感が相場の重石となった。シカゴ日経225先物は大阪比235円安の31145円。円相場は1ドル139円70銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行の展開から始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時31060円まで売られる場面も見られており、31000円での攻防が意識されやすい。ただし、合意案に一部議員の反対が出ることは予想されているほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ継続観測も高まっていることから、慎重姿勢につながりやすいところである。それ故に日本株への海外ファンドなどの資金流入は継続すると考えられ、押し目待ち狙いの買い意欲は強そうだ。

また、米国では引き続きハイテク株の強い値動きが目立っており、エヌビディアが最高値を更新したほか、アップルなど大型テック株なども買われていることから、東京市場においても指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均を下支えする流れは意識されやすいだろう。アドバンテスト<6857>は連日で最高値を更新しており、パフォーマンスを狙った海外勢の資金が向かいやすい需給状況である。

また、短期的にはショートが入りやすいだろうが、前日の値動きを見ても、売り一巡後の底堅さから、その後のショートカバーに向かわせていた。ダブルインバースの建玉が積み上がっているなか、潜在的なショートカバーが相場を押し上げる需給でもある。現状は主力大型株主導の相場展開ではあるものの、先高観が継続するなか、次第に中小型株への出遅れ修正も見られてきそうだ。また、テーマ株としては、生成AI関連への物色に期待。急伸する銘柄へは利食いが入りやすいなか、出遅れている生成AI関連へは思惑的な買いが向かいやすいだろう。

《AK》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.