話題株ピックアップ【夕刊】(3):エコシステム、ゼネテック、はてな

注目
2023年6月1日 15時18分

■日本エコシステム <9249>  1,920円  +308 円 (+19.1%) 一時ストップ高   本日終値

日本エコシステム<9249>は続急伸し年初来高値を更新。31日の取引終了後、同社が開発した原油スラッジに向けた処理剤・処理方法・処理剤キットに関する特許について、米国特許庁に登録されたと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。原油タンクやタンカー船槽の底に蓄積する沈殿物を総称した原油スラッジについて、低コストで油分を安全に分解し、廃棄物の大幅な削減につなげるもの。生成スラッジの回収と再利用も可能となるという。日本では2022年1月に特許庁に登録されているとしている。

■ゼネテック <4492>  954円  +150 円 (+18.7%) ストップ高   本日終値

ゼネテック<4492>が急速人気化。デジタルソリューションを展開するが、業績は今期急回復が見込まれている。そうしたなか、5月31日取引終了後に26年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定したことを発表、数値目標としては26年3月期に売上高118億円(前期実績58億6400万円)、営業利益23億円(同1億500万円)を掲げており、これがサプライズとなった。株価は5月19日に993円の戻り高値形成後、調整局面に入っていたが、ここ数日は売り圧力が一巡し800円近辺のもみ合いにあった。小型株で値動きも軽く、きょうは上値を見込んだ投資資金が一気に流れ込む格好となっている。

■はてな <3930>  954円  +150 円 (+18.7%) ストップ高   本日終値

はてな<3930>がストップ高。31日の取引終了後、23年7月期の単体業績予想の修正を発表した。最終利益はこれまでの9400万円から1億4500万円(前期比39.3%減)に見通しを引き上げた。同時に、取得総数6万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.02%)、取得総額6000万円を上限とする自社株買いの実施も発表しており、好感されたようだ。テクノロジーソリューションサービスにおいて、受託サービスの受注活動が好調に推移した。大型のマンガアプリサービスの開発も順調という。また、業務委託などの外注費や広告宣伝費が予想を下回る見込みとなり、業績予想に反映させた。自社株の取得期間は6月1日から8月31日まで。23年7月期第3四半期累計(22年8月~23年4月)の決算は、売上高が前年同期比1.9%増の23億3900万円、最終利益が同53.0%減の8300万円だった。

■サイバーステップ <3810>  545円  +80 円 (+17.2%) ストップ高   本日終値

サイバーステップ<3810>が後場ストップ高。同社はきょう、主力サービスであるクレーンゲームアプリ「トレバ」の中国進出に向け、同国でマーケティングやコミュニティ運営などの実績があるACD(東京都港区)と業務提携したと発表。同社は中国向けクレーンゲームアプリ配信について年内を計画しており、同市場に適した開発、カスタマイズをACDとともに行い、同市場の開拓を進めるとしている。

■和弘食品 <2813>  7,180円  +1,000 円 (+16.2%) ストップ高   本日終値

和弘食品<2813>がストップ高。この日、9月30日(実質的に同月29日)を基準日とし、10月1日付で1株を3株に分割すると発表し、株価の支援材料となった。投資家層の拡大と株式の流動性向上が目的。これに伴い、株主優待制度の対象となる株式数も変更するが、株式分割後に保有株式数が100株以上200株未満となる株主を対象とした優待の導入も別途、検討するとしており、確定次第公表するという。

■多摩川ホールディングス <6838>  737円  +100 円 (+15.7%) ストップ高   本日終値

多摩川ホールディングス<6838>が後場急騰。この日、子会社の多摩川電子が新規の顧客から半導体試験装置を受注したと発表。これが材料視されたようだ。受注したのは次世代通信機器に使われるマイクロ波半導体の信頼性試験用バーンイン試験装置。半導体に対し、通常よりも温度や電圧、電流で高い負荷を掛けた状態にし、部品寿命を加速させることで、潜在的な不良や初期不良を検出する試験を行う装置だという。半導体製造プロセスの後工程で使用されるものとなるが、同社は成膜装置や露光装置など前工程で使用される半導体製造装置向けでも、マイクロ波技術を活用した製品の提案と供給を続けており、大手メーカーからの引き合いや受注が増加しているとしている。

■テクノホライゾン <6629>  509円  +46 円 (+9.9%) 一時ストップ高   本日終値

テクノホライゾン<6629>は一時ストップ高。5月31日の取引終了後、子会社アポロ精工が次世代のレーザー自動はんだ付けロボット「J-CAT STAR GATE」、IH自動はんだ付けロボット「J-CAT WAVE」をそれぞれ発売すると発表。このほか、航空機整備現場へのウェアラブルカメラ導入協力を発表しており、これら複数の材料を手掛かりに物色が活発化している。子会社による2製品の発売は6月から。ウェアラブルカメラの導入協力については、航空機整備会社MRO Japan(沖縄県那覇市)が推進する航空機整備のデジタルトランスフォーメーション(DX)の協力会社として製品提供を行った。

■ブレインパッド <3655>  834円  +67 円 (+8.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位

ブレインパッド<3655>が大幅高で4連騰、株価は一昨年11月に2393円(分割修正後株価)の高値形成後は長期下降トレンドで、今年3月には600円の安値を形成した。しかし、5月下旬以降は急速に上値を指向し大勢底入れの動きをみせている。人工知能(AI)技術を活用したコンサルティング業務を展開する。東京市場でもここAI関連に位置付けられる銘柄が相次いで動意しているが、同社はその関連有力株に位置付けられている。米国株市場ではエヌビディア<NVDA>が急上昇し時価総額が一時1兆ドルの大台に乗せるなど話題となった。エヌビディアは画像処理半導体大手でAI分野にも精通しており、これまで多くの日本企業とも連携をとっている。市場では「ブレインパッドはエヌビディアと開発支援分野でパートナー企業契約を結んだ実績があり、思惑買いが向かっている」(中堅証券ストラテジスト)としている。

■日本ラッド <4736>  720円  +57 円 (+8.6%)  本日終値

日本ラッド<4736>が上値追い加速。700円台乗せは21年5月下旬以来約2年ぶり。独立系システムインテグレータで「IT分野における顧客企業のホームドクター」を標榜し、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を捉えている。エンタープライズソリューション事業では金融や製造、物流と多方面に展開、銀行向けリスク管理やメーカー向け生産管理システムなどのほか、物流では自動倉庫の入出制御などさまざまなビジネスシーンで同社のシステムが採用されている。データ、画像解析に必要なAIソリューションも得意とし、AI開発に必要な機能をワンストップで提供できる強みを顧客獲得に生かしている。業績も急回復期に入っており、24年3月期は営業74%増益を見込んでいる。

■アクセル <6730>  1,518円  +116 円 (+8.3%)  本日終値

アクセル<6730>が急動意、25日移動平均線を上抜けた。5日・25日移動平均線のゴールデンクロスも接近し底入れを鮮明としている。遊技機向けを中心に画像処理や音源用LSIで高実績を持つが、画像生成や音声認識などAI領域を積極的に開拓している。ここ東京市場でもAI関連株に物色の矛先が向かうなか、株価的に出遅れ感の強い同社株に投資資金が流入している。5月10日にAI音声認識ライブラリ「ailia AI Speech」のリリースを発表したほか、12日にはイラスト制作ソフトを手掛けるセルシス<3663>とWeb3関連の要素技術とAI技術の活用領域で戦略的パートナーシップを締結することを発表、今後の展開に期待が高まっている。

■ジィ・シィ企画 <4073>  627円  +100 円 (+19.0%) ストップ高   本日終値

ジィ・シィ企画<4073>は後場ストップ高。同社はきょう午前11時45分ごろ、取引先から大型案件を受注したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。受注したのはキャッシュレス決済システムのリプレイスで、受注金額は2億1400万円。売上計上の予定時期は24年6月期だとしている。

●ストップ高銘柄

ALiNK <7077>  1,345円  +300 円 (+28.7%) ストップ高   本日終値

インタートレード <3747>  420円  +80 円 (+23.5%) ストップ高   本日終値

アテクト <4241>  653円  +100 円 (+18.1%) ストップ高   本日終値

CS-C <9258>  574円  +80 円 (+16.2%) ストップ高   本日終値

など、12銘柄

●ストップ安銘柄

イーディーピー <7794>  1,980円  -500 円 (-20.2%) ストップ安   本日終値

以上、1銘柄

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