前場に注目すべき3つのポイント~米エヌビディアなどハイテク株主導での上昇が支援材料~
2日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■米エヌビディアなどハイテク株主導での上昇が支援材料
■伊藤園、23/4営業利益 4.2%増 195億円、24/4予想 7.2%増 210億円
■前場の注目材料:パナソニックHD、パナエナジー、北米第3電池工場の立地を年度内決定
■米エヌビディアなどハイテク株主導での上昇が支援材料
2日の日本株市場は、買い優勢の相場展開になりそうだ。1日の米国市場はNYダウが153ドル高、ナスダックは165ポイント高だった。5月のADP雇用統計が市場予想を上回る伸びを見せ、週次失業保険申請件数も市場予想ほど増えなかったことを受けて、金融引き締めが長引くとの観測も相場の重石となった。ただし、民主党のシューマー院内総務が上院での採決を急ぐ姿勢を見せると、債務上限問題への警戒感が一段と和らぎ、ハイテク株の買戻しが広がった。シカゴ日経225先物は大阪比250円高の31400円。円相場は1ドル138円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行の展開から始まりそうだ。日経平均は前日の31000円割れからの押し目買い意欲の強さが確認され、ショートカバーに向かわせた。225先物はナイトセッションで買い先行となり、31180円まで上げ幅を縮める場面も見られたが、終盤にかけての強い値動きによって一時31440円まで買われた。ボリンジャーバンドの+1σ水準からのリバウンドによって+2σとのレンジを継続。オプション権利行使価格の31500円が射程に入ってくるなか、一段とショートカバーに向かわせよう。
米国では雇用統計の発表を控えていることもあり、積極的な売買は手控えられる可能性はある。ただし、こう着ながらも底堅い値動きを継続するようだと、押し目待ち狙いの買い方によってはエントリータイミングを切り上げてくる流れはありそうだ。また、米国ではエヌビディアなどハイテク株主導で上昇していることもあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均をけん引する格好になりそうだ。
物色としてはハイテク株のほか、生成AI関連へは資金が向かいやすいだろう。また、ANYCOLOR<5032>はグロース市場からプライム市場への上場変更が承認されたと発表しており、個人主体の思惑買いが強まりそうだ。日経平均の先高期待が継続するなか、相対的に出遅れている中小型株への見直し買いも広がりをみせてくるだろう。
■伊藤園、23/4営業利益 4.2%増 195億円、24/4予想 7.2%増 210億円
伊藤園<2593>が発表した2023年4月期業績は、売上高が前期比7.7%増の4316.74億円、
営業利益は同4.2%増の195.88億円だった。24年4月期業績は、売上高が前期比1.9%増
の4400億円、営業利益は同7.2%増の210億円を計画。コロナ禍からの経済再開によ
り、国内のタリーズコーヒー事業が堅調に推移する。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(31148.01、+260.13)
・NYダウは上昇(33061.57、+153.30)
・ナスダック総合指数は上昇(13100.98、+165.70)
・シカゴ日経先物は上昇(31400、大阪比+250)
・SOX指数は上昇(3506.74、+53.56)
・VIX指数は低下(15.65、-2.29)
・米原油先物は上昇(70.10、+2.01)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・パナソニックHD<6752>パナエナジー、北米第3電池工場の立地を年度内決定
・トヨタ自<7203>米車載電池工場に2900億円追加投資
・日立<6501>グループのアステモ、CEOにホンダの竹内氏、来月就任
・ANA<9202>新卒面接開始、採用規模7倍の610人に拡大
・八十二銀行<8359>長野銀と統合、店舗再編、シナジー創出
・新明和<7224>水素供給網事業で30年度売上高40億円
・タカギセイコー<4242>インドネシア子会社増強、バンパー部品生産上積み
・ヤマハ<7951>車載オーディオ、三菱自の新型SUVに搭載
・オークマ<6103>木村鋳造所と、ロボで鋳造自動化、省人化・木型レスを実現
・大日印<7912>飲料工場のDX支援、生産状況・トラブルを可視化
・東レ<3402>ガラス繊維強化樹脂をリサイクル、欧でプロセス確立
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 5月マネタリーベース(4月:前年比-1.7%)
<海外>
・特になし
《ST》