7日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場はまちまち、ハイテク株の下げが重し
■NY株式:米国株式市場はまちまち、ハイテク株の下げが重し
ダウ平均は91.74ドル高の33,665.02ドル、ナスダックは171.52ポイント安の13,104.9で取引を終了した。
目新しい材料がないなか、寄り付きは買いが優勢。前日に続き製薬会社のメルクなど、ディフェンシブ銘柄が売られた一方、出遅れ感のあった景気敏感株の買いが目立った。建機のキャタピラーや工業製品・事務用品の3M、原油相場の上昇を受け再生可能燃料会社のシェブロンが買われた。一方のナスダック指数はマイクロソフトやアップルなど大型ハイテク株の下落が重しとなり、終日軟調に推移した。セクター別では、エネルギーや運輸、資本財などが上昇。ソフトウエア・サービスが大きく下げ、メディア・娯楽、小売りなども下落した。
電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)は「モデル3」の全車種が米政府の税額控除適用対象となったことで買われた。動画配信サービスのネットフリックス(NFLX)は証券会社の目標株価引き上げを受けて上昇、JPモルガンはパスワード共有の取り締まりが増収につながるとした。後払い決済のプラットフォームを提供するアファーム(AFRM)はアマゾンが支払いオプションとして追加したことを発表し上昇。アマゾン・ペイを提供する加盟店は同社の後払い決済システムを追加できるようになる。メディアのワーナー・ブラザーズ・ディスカバリー(WBD)は傘下のテレビ局CNNのトップを務めるクリス・リヒトCEOの退社を発表し上昇。オンラインスタイリングサービスを提供するスティッチフィックス(SFIX)は四半期決算で赤字幅が市場予想ほど悪化せず、売上高が市場予想を上回ったことで大幅高となった。一方、食品会社のキャンベルスープ(CPB)は通期の調整後1株利益見通しが予想に届かず下落した。
ゲーム販売のゲームストップ(GME)が時間外で急落。引け後にマット・ファーロンCEOの解雇を発表した。併せて四半期決算も発表したが、決算説明会は中止した。
(Horiko Capital Management LLC)
■NY為替:カナダのサプライズ利上げ後の米金利上昇でドル買い
7日のニューヨーク外為市場でドル・円は、139円03銭まで下落後、140円25銭まで上昇し、140円17銭で引けた。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ停止観測によるとみられるドル売りが先行していたが、カナダ中銀のサプライズ的な3会合ぶりの利上げ発表後、米10年債利回りが3.79%台まで上昇した動きにともないドル買いが広がった。
ユーロ・ドルは1.0740ドルまで上昇後、1.0693ドルまで下落し1.0698ドルで引けた。ユーロ・円は149円28銭から150円02銭まで上昇した。
ポンド・ドルは1.2500ドルまで上昇後、1.2427ドルまで下落。
ドル・スイスフランは0.9043フランまで下落後、0.9107フランまで上昇した。
■NY原油:反発で72.53ドル、供給超過の懸念和らぐ
NY原油先物7月限は反発(NYMEX原油7月限終値:72.53 ↑0.79)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比+0.79ドルの72.53ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは71.01ドル-73.19ドル。原油需要の大幅な増加は期待できないものの、供給超過の懸念は和らいでおり、底堅い動きを維持した。アジア市場の終盤にかけて71.01ドルまで売られた後、米国市場の後半にかけて73.19ドルまで反発。ただ、買い戻し一巡後は伸び悩み、、通常取引終了後の時間外取引では主に72ドル台で推移した。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 29.48ドル +0.25ドル(+0.86%)
モルガン・スタンレー(MS) 86.50ドル +0.64ドル(+0.75%)
ゴールドマン・サックス(GS)335.75ドル +8.95ドル(+2.74%)
インテル(INTC) 31.28ドル +0.32ドル(+1.03%)
アップル(AAPL) 177.82ドル -1.39ドル(-0.78%)
アルファベット(GOOG) 122.94ドル -4.97ドル(-3.89%)
メタ(META) 263.60ドル -7.52ドル(-2.77%)
キャタピラー(CAT) 235.55ドル +8.87ドル(+3.91%)
アルコア(AA) 35.35ドル +0.80ドル(+2.32%)
ウォルマート(WMT) 150.00ドル +0.22ドル(+0.15%)
《ST》