話題株ピックアップ【夕刊】(2):菱地所、ラクス、デンソー

注目
2023年6月15日 15時15分

■三菱地所 <8802>  1,754.5円  +32 円 (+1.9%)  本日終値

三菱地所<8802>が5日続伸。大和証券は14日、同社株のレーティングを「2(アウトパフォーム)」から「1(買い)」に引き上げた。同証券では、下期には次の自己株取得や米国での物件売却を予想しており、更に来年5月の社長プレゼンに向け市場の期待が回復すると見込んでいる。また、24年度以降、総還元性向は60%で推移するとみている。

■ラクス <3923>  2,490円  +37 円 (+1.5%)  本日終値

ラクス<3923>が反発し、年初来高値を連日で更新した。14日の取引終了後に5月度の月次売上高速報を発表した。全社(連結)売上高は前年同月比35.1%増の27億800万円と、増収基調を継続しており、買い安心感をもたらしたようだ。クラウド事業の売上高は同35.6%増の22億5400万円となった。

■デンソー <6902>  9,660円  +73 円 (+0.8%)  本日終値

デンソー<6902>が5日続伸。岩井コスモ証券は14日、同社株の投資判断の「A」を継続するとともに、目標株価を9000円から1万900円に引き上げた。主要取引先のトヨタ自動車<7203>の生産は改善傾向にあり、トヨタ・レクサスの4月のグローバル生産実績は該当月で過去最高を更新。半導体不足による供給制約の状況から改善が見えており、他の国内自動車メーカーも概ね改善傾向にある。デンソーの今期見通しは自動車メーカーの減産を織り込んだものであり、業績の上振れ期待は高まっていると指摘。24年3月期の連結営業利益は会社計画の5100億円(前期比19.7%増)に対して6000億円を予想。25年3月期の同利益は6400億円を見込んでいる。

■鹿島 <1812>  2,100.5円  +2.5 円 (+0.1%)  本日終値

鹿島<1812>は3日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は14日、同社株のレーティングの「オーバーウエート」を継続するとともに、目標株価は2050円から2400円に引き上げた。24年3月期の連結営業利益予想を1280億円から前期比19.0%増の1470億円(会社計画1420億円)に見直した。同社の建築マージンは他の大手ゼネコンが低調ななかでも堅調な推移を予想。競争環境が厳しかった時に採算重視の受注姿勢だったことが差別化要因となっている。株価もPBR1倍割れの水準にあり、今後の自社株買いなどにも期待している。

■サンバイオ <4592>  609円  -91 円 (-13.0%)  本日終値

サンバイオ<4592>が大幅安で3日続落した。14日の取引終了後、同社製品「SB623」の慢性期外傷性脳損傷に対する治療薬としての製造販売承認審査を巡り、収量に関する課題への対応などの状況について開示した。直近のデータに基づく原因分析と施策の策定により、8月に課題解決の判断ができる見通しを示した。これまで同社は課題解決に関するおおむねの成否の判断が6月にはできるとの見通しを示していたが、今回の開示を受け、審査が長期化することを懸念した売りが膨らんだようだ。収量に関する課題とともに生産関連の審査にも対応し、引き続き今期中の承認取得を目指すとしている。あわせて同社は24年1月期第1四半期(2~4月)の連結決算を発表した。経常損益は9億3700万円の赤字(前年同期は8億6900万円の黒字)と、赤字に転じた。SB623の承認に向けた製造関連の費用がかさんだ。為替変動による差益も発生したが補えなかった。

■ダブル・スコープ <6619>  1,258円  -68 円 (-5.1%)  本日終値

ダブル・スコープ<6619>が続落。SBI証券が14日、同社の目標株価を2900円から2800円に引き下げた。生産性改善に寄与するセパレーター新製法への設備切り替えコストが増加するなか、生産性の改善効果は同社の24年度以降のコスト競争力強化につながることから、ポジティブな動きだと同証券は指摘。一方で、ターゲットバリュエーションの切り下がりを主因に、目標株価を減額方向に見直した。同証券は25年1月期のダブル・スコープの営業利益が200億円になると予想。投資判断は「買い」を継続する。

■ANYCOLOR <5032>  7,010円  -210 円 (-2.9%)  本日終値

ANYCOLOR<5032>が軟調。14日の取引終了後、23年4月期の単体決算発表にあわせ、24年4月期の業績予想を開示した。売上高は前期比30.2%増の330億円、営業利益は同34.9%増の127億円を見込む。ともに過去最高を計画するものの、伸び率は前期の実績を下回っており、物足りないと受け止めた投資家による売りを促したようだ。今期はVチューバーグループ「にじさんじ」や「NIJISANJI EN」で、イベントや企業とのビジネスを通じ国外のファン層拡大にも注力していく。23年4月期は売上高が前の期比78.9%増の253億4100万円、営業利益が同2.2倍の94億1000万円だった。

■ファーストリテイリング <9983>  36,570円  -370 円 (-1.0%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>が冴えない。中国国家統計局がこの日発表した5月の小売売上高は前年同月比12.7%増となった。前年に上海で都市封鎖があった反動で大幅増となったものの、伸び率は4月の18.4%増から大幅に鈍化し、市場予想も下回った。中国以外の市場での成長が著しい同社だが、収益基盤として重要な中国の景気の先行きに対する懸念が強まったことが重荷となり、目先の利益を確定する目的の売りを促す要因となったようだ。

■モイ <5031>  422円  +80 円 (+23.4%) ストップ高   本日終値

モイ<5031>に物色人気集中。同社はライブ配信事業を主力展開しているが、14日取引終了後に発表した24年1月期第1四半期(23年2~4月)の決算は営業利益が前年同期比75%増の4800万円と大幅な伸びを確保した。また、同日に動画配信分野でクリエイタープロデュース事業を展開するSTPR(東京都渋谷区)と資本・業務提携の契約を締結したことを発表しており、これによる業容拡大効果に期待した買いを誘導している。

■ロングライフ <4355>  189円  +34 円 (+21.9%)  本日終値

ロングライフホールディング<4355>が急騰。14日の取引終了後、MBO(経営陣が参画する買収)を発表した。同社の浜田仁社外取締役が代表取締役を務めるNPMI-LLH(東京都港区)が1株186円でTOB(株式公開買い付け)を実施する。同社株はTOB価格にサヤ寄せする動きとなった。買付予定数は816万95株(下限471万6300株、上限設定なし)。買付期間は6月15日から7月27日までの30営業日。TOB成立後、所定の手続きを経て上場廃止となる予定。東京証券取引所は6月14日、同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。

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