注目銘柄ダイジェスト(前場):川崎船、JSR、瑞光など
人・夢・技術G<9248>:1564円(+86円)
大幅続伸。前日に配当政策の変更を発表、それに伴い配当予想も修正している。これまでの配当政策は、1株当たり配当額40円と配当性向25%に基づく配当額の高い方を目安としていたが、2023年9月期より、1株当たり配当額60円と、配当性向35%に基づく配当額の高い方を目安にするとしている。これによって、23年9月期年間配当金は従来計画の40円から60円に引き上げている。
瑞光<6279>:1198円(-98円)
大幅続落。前日に第1四半期決算を発表、営業損益は3.6億円の赤字となり、前年同期比1.4億円の損益悪化となっている。据え置きの通期計画は28億円黒字で前期比55.3%増を見込んでおり、想定外の低調スタートと捉えられているようだ。大人用紙おむつ製造機械などが好調推移となっているものの、一部受注案件において追加改造などが発生して原価率が上昇したようだ。
SOSEI<4565>:2460円 ウ -
ストップ安売り気配。米ファイザーが、糖尿病や肥満症に開発中の経口GLP-1 作動薬「ロティグリプロン」の開発を継続しないことを決めたと発表している。「ロティグリプロン」は同社との研究開発提携を通じて、これまで第2相臨床試験が行われていた。大型化も期待されていた製品で、同社にとってもロイヤリティ収入の拡大が期待されていたため、中期的な業績期待水準が切り下がる展開となっているもよう。
川崎船<9107>:3700円(+342円)
大幅続伸。大手海運株には総じて買いが優勢となり、海運セクターが業種別上昇率のトップになっている。前日の米国市場ではハイテク株への売り圧力が強まり、ナスダック指数の下げが目立つ状況となっている。グロースからバリューへの資金シフトが強まってきているようだ。東京市場でも同様に、海運株などバリュー株へと関心が向かう展開へ。足元でのバルチック指数の底打ち感なども支援に。
JSR<4185>:4233円(+299円)
大幅続伸。先週末に政府系ファンドの産業革新投資機構が同社を約1兆円で買収すると報じられ、前日はストップ高比例配分となっていた。その後、TOBを通じて買収することを正式に発表、TOB価格は4350円とし、先週末終値比では35%のプレミアムをつけている。12月下旬をメドにTOBを開始する予定で、同社ではTOBに賛同を表明している。TOB開始まで時間はあるが、TOB価格にサヤ寄せの動きが先行している。
Arent<5254>:5910円(-90円)
伸びきれずマイナス圏に転落。日本最大級のDXコンテスト「日本DX大賞2023」で「特別賞」を受賞したと発表している。Arentと千代田化工建設<6366>のジョイントベンチャー「PlantStream」の知見を活かして開発した自社プロダクト「Lightning BIM 自動配筋」の事例をプレゼンした。これまで手作業だった配筋業務を自動化し、作業時間を最大90%削減することを可能にしたという。
メタリアル<6182>:1933円(-25円)
朝高後、マイナス転落。子会社のロゼッタ(東京都千代田区)が東洋経済新報社(東京都中央区)と共同で、生成AI「ChatGPT」を活用して学習させた会社四季報の情報をもとに「四季報AI」の開発を開始すると発表している。ベータ版を7月に提供開始する予定。四季報AIでは、過去の情報とのデータ比較が容易になるほか、条件に当てはまる企業のスクリーニングや詳細な情報の分析などが可能になるとしている。
トライアイズ<4840>:417円(+9円)
年初来高値。沖縄県を中心にプール付きヴィラリゾート開発を手掛ける沖縄リアルター(東京都新宿区)と戦略的業務提携を行うと発表している。沖縄での共同事業で自然環境を尊重し、地元の文化や景観と調和したリゾートを設計するという。トライアイズは事業の実施に要する不動産取得や造成工事発注、建築発注などを行い、沖縄リアルターは事業の企画・事業計画立案・不動産の調査などを実施するとしている。
《ST》