話題株ピックアップ【夕刊】(2):野村総研、富士通、ティムス

注目
2023年6月30日 15時16分

■野村総合研究所 <4307>  3,961円  -38 円 (-1.0%)  本日終値

野村総合研究所<4307>が3日ぶり反落。30日付の日本経済新聞は同社の23年4~6月期連結営業利益が「前年同期比5%減の270億円弱になる見通しであることがわかった」と報じた。国内事業は堅調だが、前年同期に計上したビル売却益の反動減やオーストラリアと北米向けのシステム開発の不振が響くという。24年3月期の業績予想は据え置く見通しとしている。

■富士通 <6702>  18,595円  -150 円 (-0.8%)  本日終値

富士通<6702>が軟調。29日、マイナンバーカードを使ってコンビニエンスストアで証明書の交付を受けられるシステムを再び停止したと発表した。サービスを利用する自治体で証明書の誤発行が新たに発覚した。度重なるトラブルの発生を受け、今後の事業展開を懸念した売りが出たようだ。富士通Japanが提供するシステムの証明書誤発行問題を受け、システム停止を伴う点検を実施し、17日に完了したと公表していた。サービスの再開時期については改めて公表する方針。自治体向けのほかのサービスの点検についても検討していくという。

■ティムス <4891>  360円  +80 円 (+28.6%) ストップ高   本日終値

ティムス<4891>が大幅続伸。29日の取引終了後、公益財団法人微生物化学研究会(東京都品川区)との間で、化合物探索に関する共同研究契約の締結を完了したと発表。これを手掛かり視した買いが集まった。同研究会が持つ微生物ライブラリーや、化合物ライブラリーについて、ティムスは一部提供を受ける。そのうえで、同社が検討するターゲットに作用する天然由来化合物のスクリーニングを実施。今後のパイプラインの拡充に貢献すると期待する。

■ヘッドウォータース <4011>  15,280円  +2,410 円 (+18.7%) 一時ストップ高   本日終値

ヘッドウォータース<4011>が上値追い再開。株式分割後株価での取引初日となった前日は目先利益確定の売りに押される展開となったが、きょうは大きく買い直される展開で中長期上昇トレンドを継続している。人工知能(AI)を活用したソリューションビジネスを展開するほか、生成AI分野にも積極的に踏み込んでいる。そうしたなか、29日取引終了後、同社は米エヌビディア<NVDA>のAIスタートアップ支援プログラム「NVIDIA Inception」のパートナー企業に認定されたことを発表した。画像処理半導体(GPU)で圧倒的シェアを誇るエヌビディアは米国株市場で生成AI関連の中核銘柄として人気を集めており、ヘッドウォも同社との連携で同分野の展開力にマーケットの関心が集まっている。

■FフォースG <7068>  1,058円  +150 円 (+16.5%) ストップ高   本日終値

フィードフォースグループ<7068>が急騰。29日の取引終了後、23年5月期の連結決算発表にあわせ、24年5月期の業績予想を開示した。売上高は前期比12.8%増の44億7200万円、経常利益は同32.7%増の13億5400万円と、前期に続き過去最高を見込んでおり、好感されたようだ。プロフェッショナルサービス事業では、生成AI活用を含めた将来の収益基盤構築のための人材投資を進めることから、増収減益を見込む。一方、SaaS事業は増収増益を計画。DX事業ではShopifyアプリ関連の収益の積み上げなどにより、増収・営業損益の黒字化を予想する。23年5月期の売上高は前の期比32.0%増の39億6600万円、経常利益は同11.8%増の10億2000万円だった。

■ELEMENTS <5246>  870円  +92 円 (+11.8%)  本日終値

ELEMENTS<5246>が大幅に4日続伸。同社グループのLiquidは29日、自社の生体認証技術を活用したオンラインで本人確認が完結するサービス「LIQUID eKYC」が、NTTPCコミュニケーションズ(東京都港区)が提供する中小企業及び個人の顧客向けホスティングサービス「WebARENA Indigo」に導入されたと発表。これが新たな買い手掛かりとなったようだ。「LIQUID eKYC」は、ネット上での契約やアカウント登録、口座開設時などに必要な身元確認をオンライン完結で行うサービス。運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類の撮影、もしくはICチップの読み取りを行い、自撮りの顔写真との照合を行う方式や、公的個人認証を活用した方式を提供しており、累計本人確認件数は2000万件を突破しているという。

■クボテック <7709>  304円  +30 円 (+11.0%) 一時ストップ高   本日終値

クボテック<7709>が急伸。同社はきょう午前10時45分ごろ、海外向け画像処理外観検査装置の受注拡大に伴い、金融機関から資金の借り入れを行うと発表。なお、借入先はりそなホールディングス<8308>傘下のりそな銀行で、借入額は2億5000万円となっている。

■マーケットE <3135>  1,659円  +148 円 (+9.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

マーケットエンタープライズ<3135>が3日ぶりに反発し、年初来高値を更新。同社は29日、京都府長岡京市とリユース事業に関する協定を締結したと発表。京都府では初の連携だとしており、これが株価を刺激したようだ。長岡京市は、マーケットEが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」を用いて、不用品を廃棄物として捨てずに再利用する仕組みを構築する。なお、同市の導入により、導入自治体は全国で48にのぼるという。

■クロスキャット <2307>  1,207円  +68 円 (+6.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

クロスキャット<2307>が大幅高で3日続伸。29日の取引終了後、同社の「CC-BizMate」のクラウド勤怠管理システムとAIを活用した音声感情解析の2つのソリューションが、経済産業省の「IT導入補助金2023」の対象ツールとして登録認定されたと発表しており、好材料視された。「CC-BizMate」は、勤怠や工数管理業務を効率化して生産性を向上させる「クラウド勤怠管理システム」と、AIによってメンタルヘルスケアを実現する「音声感情解析」の2つのソリューションで顧客の人事DXの推進を支援するツール。IT導入補助金は中小企業・小規模事業者などを対象に、自社の課題・ニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を補助する制度で、今回の採択を受けて、中小企業や小規模事業者がこれらのソリューションを導入しやすくなり、需要増につながることが期待されている。

■ウェッジHD <2388>  117円  +6 円 (+5.4%)  本日終値

ウェッジホールディングス<2388>が急反発した。29日の取引終了後、持ち分法適用関連会社であるGL Finance(GLF)及びGroup Lease Holdings(GLH)に対し、Jトラスト<8508>傘下のJトラストアジアがカンボジアの裁判所において提起した損害賠償請求が却下されたと発表したことが買い材料となった。同様の開示を行った昭和ホールディングス<5103>も高い。開示資料によると、シンガポールに拠点を置くJトラストアジアはGLFとGLHの詐欺・不法行為により損害が発生したとして、2億2900万ドル(約329億円)の損害賠償を請求していたという。

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