NY株式:米国株式市場は上昇、インフレ鈍化を好感
ダウ平均は285.18ドル高の34,407.60ドル、ナスダックは196.59ポイント高の13,787.92で取引を終了した。
個人消費支出(PCE)コア価格指数の伸びが鈍化したため、連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測が後退し買いが先行。金利低下に伴いハイテクも買い戻され相場を押し上げた。月末、四半期末で運用会社などによるドレッシング買いも見られ終日堅調に推移した。セクター別では半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方、耐久財・アパレルが下落。
クルーズ船を運営するカーニバル(CCL)は新最高経営責任者(CEO)のもとでの業績回復を期待し、アナリストが投資判断を引き上げ上昇。ソーシャルメディアのフェイスブック(FB)を運営するメタ・プラットフォームズ(META)はGIF画像共有サービス、ジフィーのシャッターストック(SSTK)への売却を巡る英当局の調査が終了したことが好感され、買われた。
一方、フィンテックのソーファイ・テクノロジーズ(SOFI)はバイデン政権が推進してきた学生ローン免除措置を最高裁が「違法」との判決を下したことを受け、売り買い交錯後、軟調に推移。暗号資産取引プラットフォームを運営するコインベース(COIN)は投資会社数社によるスポットビットコイン上場投資信託(ETF)申請を巡り、証券取引委員会(SEC)の否定的な見解をウォールストリートジャーナル紙が報じたため売られた。スポーツ用品メーカーのナイキ(NKE)は四半期決算で3年間で初めて収益が予想を下回り、さらに、コスト高で利益率の低下が嫌気され下落した。
携帯端末のアップル(AAPL)はアナリストの目標株価引き上げで上昇。終値で時価総額3兆ドルを突破した。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》