話題株ピックアップ【夕刊】(2):ツガミ、TIS、村田製
■ツガミ <6101> 1,416円 +37 円 (+2.7%) 本日終値
ツガミ<6101>が堅調。アイダエンジニアリング<6118>や芝浦機械<6104>が買われ、DMG森精機<6141>やオークマ<6103>といった工作機械株が上昇している。日銀は3日、6月調査分の全国企業短期経済観測調査(日銀短観)を発表した。このなかで、今年度の設備投資計画は大企業・全産業で前年度比13.4%増と、3月調査から上方修正され、市場予想も上回った。企業の設備投資動向が予想外に底堅いとの受け止めもあり、設備投資関連銘柄を物色する動きが広がっている。ファナック<6954>やキーエンス<6861>、オムロン<6645>もしっかり。東証の業種別指数で機械は上昇率トップとなっている。
■TIS <3626> 3,678円 +87 円 (+2.4%) 本日終値
TIS<3626>が後場に強含みの展開。3日、チャットボット作成サービス「Dialog Play」において、生成AIモデルを利用できる「Azure OpenAI Service」と連携する機能を付与すると発表し、材料視されたようだ。ベータ版を今月から提供し、10月に正式版とする予定。社内文書をAIモデルに投入することで、FAQ(よくある質問と回答)を自動生成できるため、作成工数の削減につながる。チャットボットのやり取りの分析などを通じて回答内容を自動生成することもでき、自然なコミュニケーションの実現を図る。
■村田製作所 <6981> 8,409円 +173 円 (+2.1%) 本日終値
村田製作所<6981>が4日続伸、6月中旬から調整トレンドにあったが、前週は75日移動平均線を足場に戻り波動に転換、きょうも目先筋の売りをこなし強調展開を続けている。米国株市場ではスマートフォン大手のアップル<AAPL>が上場来高値を更新し、ついに時価総額が終値で初めて3兆ドルを上回った。米金利上昇局面でもナスダック総合株価指数の動きに反映されるようにハイテク系グロース株は強い動きで、同社株はその象徴となっている。6月には新製品のゴーグル型端末「Apple Vision Pro」を発表し、世界の耳目を集めた。村田製はセラミックコンデンサーでの圧倒的な実力を背景に、アップルのトップサプライヤーとして存在感を示しており、足もとアップル株の上昇で刺激を受けている。
■ツルハホールディングス <3391> 10,885円 +180 円 (+1.7%) 本日終値
ツルハホールディングス<3391>が3日ぶりに反発した。前週末6月30日発表の6月度月次営業速報(15日締め)によると、既存店売上高は前年同月比4.6%増となった。増収基調を継続したほか、対前年の伸び率は5月度(3.6%)を上回っており、株価の支援材料となったようだ。6月度の既存店の客数は同1.5%増、客単価は同3.1%増となった。全店ベースの売上高は同7.6%増だった。
■ケイアイスター不動産 <3465> 5,000円 +60 円 (+1.2%) 本日終値
ケイアイスター不動産<3465>が6日続伸。この日、GA technologies<3491>が運営する「RENOSY(リノシー)」と投資用アパート事業に関する業務提携契約を締結したと発表しており、好材料視された。今回の業務提携では、ケイアイ不が建築したアパートをRENOSYとサービス内容について助言し合い、RENOSYが物件を選定して販売活動を代理する。低価格でありながら好立地でデザイン性のあるアパートを提供することで、更なる事業拡大につながることが期待されている。また、協業して新たなアパートの企画を行う予定としている。
■ソフトバンクグループ <9984> 6,834円 +61 円 (+0.9%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が4連騰。前週末の米国株市場では主要株価指数が揃って上昇したが、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の上昇率の高さが目立った。FRBによる金融引き締めが長期化することへの警戒感が和らいでおり、米10年債利回りが低下し、グロース株には有利な地合いとなった。これを受けて米ハイテク株に積極投資するソフトバンクGの株価にも追い風が意識されている。人工知能(AI)ベンチャーへの投資でも実績を積み重ねており、生成AI分野への取り組みも強化する構えで、政府との協働に期待が高まっている。
■トランザクション <7818> 1,926円 +16 円 (+0.8%) 本日終値
トランザクション<7818>が6連騰し実質上場来高値を更新。6月30日の取引終了後、23年8月期の連結業績予想について、売上高を217億8000万円から225億円(前期比23.1%増)へ、営業利益を41億5400万円から45億円(同39.3%増)へ、純利益を27億7700万円から30億5700万円(同39.3%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を29円から32円へ引き上げたことが好感された。主力サイト「販促 STYLE」「MARKLESS STYLE」が好調に推移し、特に「MARKLESS Connect」が大きく伸長したことに加えて、SNSの活用を強化したことによりDtoCサイトの売り上げが拡大していることが要因。また、eコマース事業の売上高が大きく伸長したことで効果的に利益を伸ばしていることや、内製化率、生産性の向上に努めたことで国内自社製造における利益体質が強化されたことも寄与するとしている。
■あさひ <3333> 1,290円 -10 円 (-0.8%) 本日終値
あさひ<3333>が軟調。3日に発表した6月の月次営業速報(20日締め)によると、既存店売上高は前年同月比6.6%減と落ち込んだ。前年同月を下回るのは昨年12月度以来、半年ぶりとなり、嫌気されたようだ。既存店の客数は同8.0%減。客単価は同1.5%増となった。全社ベースの売上高は同5.1%減で、前年割れは昨年9月度以来となった。6月度は3店舗を出店、退店はゼロだった。
■ダイセキS <1712> 1,308円 +235 円 (+21.9%) 一時ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
ダイセキ環境ソリューション<1712>が一時ストップ高に買われ年初来高値を更新。6月30日の取引終了後、24年2月期の連結業績予想について、売上高を170億円から183億9500万円(前期比12.0%増)へ、営業利益を15億9100万円から20億3700万円(同48.2%増)へ、純利益を8億9100万円から11億7800万円(同62.5%増)へ上方修正したことが好感された。主要事業である土壌処理事業において、コンサル営業による案件が好調に推移していることが要因。第1四半期は中京エリアの工場再開発案件によって、リサイクルセンターの稼働率が高い水準で進捗。また、関東エリアの大規模工場地中埋設廃棄物・汚染土壌撤去工事案件及び関西エリアの大規模工場廃棄物撤去コンサル案件についても、顧客へ高付加価値サービスを提供することによって採算性が向上し、利益率の向上に寄与したとしている。同時に発表した第1四半期(3~5月)決算は、売上高66億4100万円(前年同期比97.8%増)、営業利益8億9100万円(同4.8倍)、純利益5億4600万円(同7.9倍)だった。
株探ニュース