話題株ピックアップ【夕刊】(3):オークマ、デジタリフト、安江工務店
■オークマ <6103> 7,151円 -133 円 (-1.8%) 本日終値
オークマ<6103>やDMG森精機<6141>が軟調。ダイフク<6383>や芝浦機械<6104>など機械株の下げが目立つ。日本工作機械工業会が11日発表した6月の工作機械受注額(速報)は前年同月比21.7%減の1211億5800万円となり、6カ月連続で前年割れとなった。また、内閣府が12日に発表した5月の機械受注統計によると、船舶・電力を除く民需は前月比7.6%減の8315億円となった。低調な指標の発表が相次いだことを受け、機械株に対しては業績の先行きを警戒した売りが広がり、株価の重荷となったようだ。
■デジタリフト <9244> 1,336円 +300 円 (+29.0%) ストップ高 本日終値
デジタリフト<9244>がストップ高。11日の取引終了後、23年9月期の連結業績予想について、売上高を34億1100万円から36億1900万円へ、営業利益を7300万円から9400万円へ、純利益を3900万円から5400万円へ上方修正したことが好感された。今期の第2四半期から連結決算に移行したたため前期との単純比較はできないものの、一部大型顧客の受注が想定以上に増加したことに加えて、注力している新規顧客からの案件獲得が売上高・利益を押し上げるという。
■安江工務店 <1439> 1,399円 +300 円 (+27.3%) ストップ高 本日終値
安江工務店<1439>が急騰。11日の取引終了後、第2四半期累計(1~6月)連結業績予想について、営業利益を2900万円から8000万円(前年同期500万円)へ、最終利益を300万円から3600万円(同600万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。先進的窓リノベ事業などの補助金制度利用ニーズの増加に伴う、サッシなどの納期遅延の影響で売り上げ計上の期ずれが発生し、売上高は34億5700万円から31億8900万円(前年同期比0.5%減)へ引き下げた。ただ、効果的な広告宣伝戦略による経費節減が寄与したほか、相対的に利益率の高い住宅リフォーム事業の業績が伸長したことなどが利益を押し上げたとしている。また、23年12月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表しており、これも好材料視された。毎年12月末日時点で200株以上500株未満を保有する株主にクオカード2000円分、500株以上を保有する株主に同3000円分をそれぞれ贈呈するとしている。
■ERIホールディングス <6083> 1,630円 +300 円 (+22.6%) ストップ高 本日終値
ERIホールディングス<6083>が急騰。建築物検査の民間最大手で、省エネ関連の法改正前の需要拡大が追い風となり、業績は好調に推移している。同社が11日取引終了後に発表した23年5月期決算は営業利益段階で前の期比21%増の23億2600万円と大幅な伸びを達成、過去最高利益更新が続いている。好業績を背景に株主還元を強化、前期年間配当は従来計画に10円上乗せした60円とする。更に、24年5月期の営業利益は、前期比3%増の24億円予想と収益成長トレンドが継続する見通しで、これを評価する買いを呼び込む形となった。
■WACUL <4173> 870円 +150 円 (+20.8%) ストップ高 本日終値
WACUL<4173>が急動意。同社はデジタルマーケティングや人材マッチングビジネスを展開し、人工知能(AI)開発でも優位性を発揮している。時流を捉え、足もとの業績はトップライン・利益ともに拡大基調を強めており、11日取引終了後に発表した24年2月期第1四半期(23年3~5月)決算では、売上高が前年同期比5割増の4億2500万円、営業利益が同2.6倍となる6900万円と大幅な伸びを達成した。営業利益は通期計画の1億9100万円に対し、進捗率が36%に達した。業績増額修正期待が高まるなか、投資資金の攻勢が加速している。
■タカキュー <8166> 100円 +12 円 (+13.6%) 本日終値
タカキュー<8166>が急騰、超低位株の強みを発揮し一時30%高の117円に買われる場面があった。紳士服専門店だが、脱コロナで冠婚葬祭需要が増加し足もとの業績は回復傾向を強めている。11日取引終了後に発表した24年2月期第1四半期(23年3~5月)の営業損益は1億3900万円の黒字(前年同期は1億4500万円の損失)となり、赤字から脱却した。同時に通期計画の4000万円の黒字を超過しており、業績改善を材料視する形で投資資金を呼び込んだ。
■きずなホールディングス <7086> 1,690円 +195 円 (+13.0%) 本日終値
きずなホールディングス<7086>が急反発し年初来高値を更新。11日の取引終了後に発表した6月度の月次業績で、葬儀売上高が前年同月比27.8%増となり、28カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。ホール数が同19.1%増と増加したほか、葬儀件数、葬儀単価ともに増加した。
■シリコンスタジオ <3907> 1,705円 +140 円 (+9.0%) 本日終値
シリコンスタジオ<3907>が急反騰し、20年1月以来約3年6カ月ぶりの高値となっている。11日の取引終了後に発表した第2四半期累計(22年12月~23年5月)連結決算が、売上高23億5400万円(前年同期比16.6%増)、営業利益2億4200万円(同2.8倍)、純利益1億8400万円(同5.8倍)と、通期計画の営業利益を上回って着地したことが好感された。主力の開発推進・支援事業で、エンターテインメント業界からの受託開発案件の引き合いが多かったことに加えて、オンラインゲーム向けのサーバー開発・運用が共に堅調に推移した。また、エンターテインメント業界におけるクリエイティブ人材の正社員需要が底堅く、人材事業も好調だった。23年11月期通期業績予想は、売上高44億9400万円(前期比0.4%減)、営業利益2億2800万円(同40.3%減)、純利益1億4900万円(同41.2%減)の従来見通しを据え置いている。
■アトラエ <6194> 815円 +46 円 (+6.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
アトラエ<6194>が大幅続伸。11日の取引終了後、三井住友フィナンシャルグループ<8316>と企業の組織力や企業価値向上を支援する合弁会社設立に向けた基本合意書を締結したと発表しており、好材料視された。合弁会社は組織力向上のデジタルソリューション「SMBC Wevox」の提供や従業員エンゲージメントを始めとする組織力のデータをもとにした組織課題解決の提案、非財務情報と財務情報の相関分析などによる企業価値向上のアドバイザリーなどを行う計画。詳細は今後協議する予定としている。
■Ridge-i <5572> 2,536円 +133 円 (+5.5%) 本日終値
Ridge-i<5572>が8日ぶり反発。この日、生成AI活用コンサルティングサービスの提供を開始したと発表しており、これが材料視された。同サービスは、生成AIの活用に向けたDX戦略の構築からAIシステムの設計・開発、オペレーションの構築、人財育成までワンストップで提供するというもの。既に大手自動車メーカーや産業材製造業、大手総合家電メーカーなどと具体的な取り組みを始めているという。
●ストップ高銘柄
エリッツHD <5533> 4,190円 +700 円 (+20.1%) ストップ高 本日終値
アイビー化粧品 <4918> 554円 +80 円 (+16.9%) ストップ高 本日終値
など、8銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース