前場に注目すべき3つのポイント~米株高好感も円高が重荷~
14日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■米株高好感も円高が重荷
■ファーストリテ、23/8上方修正 営業利益3700億円←3600億円
■前場の注目材料:いすゞ、ロシア撤退、大手ソラーズに譲渡
■米株高好感も円高が重荷
14日の日本株市場は、米株高を好感するなかで買い優勢の相場展開になりそうだ。13日の米国市場は、NYダウが47ドル高、ナスダックは219ポイント高だった。前日の米消費者物価指数(CPI)に続いて、6月の卸売物価指数(PPI)がインフレ改善を示す新たな証拠となり、金利ピークの思惑からハイテク主導での買いが継続した。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比190円高の32730円、円相場は1ドル138円00銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32800円まで買われる場面が見られた。前日の大幅上昇で上値を抑えられていたボリンジャーバンドの-1σを上回ったが、一段高で25日線が意識されてきた。日経平均も-1σ突破が意識されやすく、-2σまでの調整を経て、リバウンド基調が強まりやすいだろう。
また、米国市場では大型テック株の上昇が目立っていることから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になるだろう。また、昨夕決算を発表したファーストリテ<9983>は通期計画の上方修正をあわせて発表しており、これを好感した値動きが期待されそうだ。買い一巡後はこう着感が強まりやすいものの、押し目待ち狙いのスタンスで対応したい。
一方で、為替市場では1ドル137円台と円高基調が強まっている。米国市場が強い基調をみせてくるなか、これまで円安を手掛かりとした海外投資家による買いによるリバランスの動きが警戒視されてくることが重荷になりそうだ。そのため、為替の動きを睨みながら、短期的な売り仕掛けの動きには注意しておきたいところだろう。
■ファーストリテ、23/8上方修正 営業利益3700億円←3600億円
ファーストリテ<9983>は2023年8月期業績予想の修正を発表。売上高は2兆6800億円から2兆7300億円、営業利益を3600億円から3700億円に上方修正した。足元では気温が高く推移し、機能性肌着「エアリズム」などの販売が伸びている。海外事業では、中国大陸などで構成される「グレーターチャイナ」や北米などを中心に堅調に推移。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(32419.33、+475.40)
・NYダウは上昇(34395.14、+47.71)
・ナスダック総合指数は上昇(14138.57、+219.61)
・シカゴ日経先物は上昇(32730、大阪比+190)
・SOX指数は上昇(3797.13、+75.66)
・米原油先物は上昇(76.89、+1.14)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・いすゞ<7202>ロシア撤退、大手ソラーズに譲渡
・ニデック<6594>TAKISAWA買収へ、9月中旬にTOB
・INPEX<1605>豪で再生エネ参入、エネルグリーンパワーと提携
・KYB<7242>シリンダーの劣化検知、大型建機用油漏れセンサー開発
・不二越<6474>富山・滑川で新工場稼働、建機向け油圧走行モーター増産
・丸紅<8002>航空機消耗部品の米ダシに出資、アフター市場強化
・丸紅<8002>CO2回収・貯留のカナダ社に出資、年300万トンで協業
・関西電力<9503>大飯原発3・4号機で放射性廃棄物を再利用
・日本ケミコン<6997>静電容量・長さ拡大のアルミ電解コンデンサー開発
・ニチコン<6996>岩手でチップ型アルミ電解コンデンサー増強、生産能力20%増
・熊谷組<1861>帝人と、耐火建築向け「繊維強化集成材」開発着手
・東レ<3402>炭素繊維を米韓で増強、圧力容器向け需要見込む
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・特になし
《ST》