前場に注目すべき3つのポイント~米国株高を好感も、買い一巡後は為替動向に注視~
18日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■米国株高を好感も、買い一巡後は為替動向に注視
■ユニバーサル、1Q営業利益 104.7%増 47.60億円
■前場の注目材料:積水ハウス、「水素住宅」、電力自給自足、25年実用化へ
■米国株高を好感も、買い一巡後は為替動向に注視
18日の日本株市場は、米株高を好感するなかで買い優勢の相場展開になりそうだ。17日の米国市場は、NYダウが76ドル高、ナスダックは131ポイント高だった。予想を下回った中国の国内総生産(GDP)や小売売上高が国内景気減速懸念につながるとして売りが先行した。しかし、イエレン米財務長官が国内経済への影響は少なく、景気後退を回避すると楽観的な見解を再表明したため警戒感が和らぎ上昇に転じた。米長期金利が低下し、ハイテクが引き続き買われるなか、相場全体を押し上げる格好となった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比変わらずの32340円、円相場は1ドル138円70銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小じっかりで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時32090円まで売られる場面が見られた。ただし、米国市場の取引開始後には切り返しを見せており、32200円~32400円辺りでの底堅い値動きで推移していた。買い一巡後はこう着感が強まる可能性はあるものの、32000円に接近する局面では、押し目待ち狙いの買いが意識されやすいだろう。
また、米国市場では金融株のほか、アップルなど大型テック株の一角の上昇が目立っていることから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になりそうだ。半導体SOX指数は2%超の上昇となったことも支援材料になるだろう。こう着感が強まったとしても、ハイテク株の底堅い値動きが目立つ場面においては、センチメント改善につながると考えられ、出遅れている中小型株などへの個人主体の物色に波及する可能性はありそうだ。
一方で、為替市場の動向は、引き続き注視する必要があるだろう。先週は一時1ドル137円台と円高基調が強まり、これを受けて先物主導での売り仕掛け的な動きが見られていた。米国市場が強い基調をみせてくるなか、円高基調が強まることによって、米国への資金シフトが意識されてくる可能性もあるため、円高基調をみせてくる局面では、短期的な売り仕掛けに注意する必要があるだろう。
■ユニバーサル、1Q営業利益 104.7%増 47.60億円
ユニバーサル<6425>が発表した2023年12月期第1四半期業績は、売上高が前年同期比28%増の355.02億円、営業利益は同104.7%増の47.60億円だった。統合型リゾート(IR)事業は、フィリピン国内在住の顧客だけでなく、海外からの顧客も徐々に増加しており、業績は堅調に推移。遊技機事業は、スマートパチスロがパチンコホールの期待に応える稼働を維持し、稼働水準の上昇に大きく貢献した。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(34585.35、+76.32)
・ナスダック総合指数は上昇(14244.95、+131.25)
・1ドル=138.70-80円
・シカゴ日経先物は変わらず(32340、大阪比 0)
・SOX指数は上昇(3837.31、+86.90)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・積水ハウス<1928>「水素住宅」、電力自給自足、25年実用化へ
・三菱地所<8802>ロンドンの複合ビル竣工、1140億円投資
・イオン<8267>金融子会社のフィナンシャルサービス、マレーシアのネット銀に出資
・イクヨ<7273>新型車向け樹脂部品量産、インドネシア工場9月稼働
・エクセディ<7278>グループのダイナックス、インホイールモーター搭載EV、今秋披露
・新明和工業<7224>水素事業に挑戦、FCV用供給装置など量産へ
・三菱ガス<4182>光学樹脂ポリマー拡大、レンズ新領域も視野
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・10:30 豪準備銀行7月理事会議事要旨
《ST》