話題株ピックアップ【夕刊】(1):ニデック、そーせい、JIA
■Genky <9267> 4,820円 +595 円 (+14.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
Genky DrugStores<9267>が急反発し年初来高値を更新。20日の取引終了後、集計中の23年6月期連結業績について、売上高が従来予想の1680億円から1690億5900万円(前の期比9.3%増)へ、営業利益が58億円から67億1000万円(同18.2%増)へ、純利益が39億円から47億6500万円(同7.8%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。既存店売上高が想定以上に伸長したことに加えて、食品の鮮度管理向上で廃棄を抑制できたことや、全社的なコストコントロールにより販管費が抑制されたことが要因としている。
■そーせいグループ <4565> 1,573円 +157 円 (+11.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
そーせいグループ<4565>は反発。20日の取引終了後、スイスの医薬品企業イドルシア社から日本法人、韓国法人の2社の全株式を取得し、子会社化すると発表。業績貢献への期待から買いを集めた。今回の買収には、脳血管れん縮発症抑制薬「ピヴラッツ(一般名クラゾセンタン)」を含む、イドルシア社が保有するパイプラインに関する日本とアジア・パシフィック地域(中国除く)における権利を取得することが含まれる。買収資金約650億円は手元現金250億円と、みずほ銀行を借入先とする借入期間7年で低利の長期借入金400億円によって充当する。
■ニデック <6594> 8,592円 +808 円 (+10.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
ニデック<6594>は寄り付き大口の買い注文を受けカイ気配で始まり、フシ目の8000円大台を回復するとともに6月19日につけた年初来高値8084円を1カ月ぶりに更新する人気となった。同社が20日取引終了後に発表した23年4~6月期決算は最終利益が前年同期比55%増の640億4100万円と大幅な伸びを達成した。四半期ベースでは過去最高更新となり、これが株価にポジティブサプライズを与えている。産業用モーターが好調だったほか、電気自動車(EV)向け基幹装置の販売好調で四半期ベースで黒字化したことも全体収益に寄与した。市場コンセンサスを上回る好決算を受けて、上値を見込んだ投資資金の流入が加速している。
■ミダックHD <6564> 1,778円 +148 円 (+9.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
ミダックホールディングス<6564>は5日ぶり反発。同社は東海地方を地盤とする産業廃棄物処理会社。業績は拡大路線を進んでおり、23年3月期に続き今24年3月期も営業最高益を更新する見通しにある。直近では18日にヤマダホールディングス<9831>と合弁会社を設立すると発表。環境対応技術の開発や低炭素・循環型社会の実現に向け、合弁会社を通じて成長投資を行っていく狙いにある。きょうは国内調査機関による新規格付け開始を手掛かりに、全体軟調相場のなか買いを集めた。
■JIA <7172> 1,285円 +104 円 (+8.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
ジャパンインベストメントアドバイザー<7172>が6連騰し年初来高値を更新。20日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、売上高を183億4000万円から193億円(前期比7.0%増)へ、営業利益を40億円から50億円(同3.9倍)へ、純利益を20億円から24億円(同45.6%減)へ上方修正したことが好感された。主力事業のオペレーティング・リース事業が、商品出資金販売やリース付航空機トレーディングの好調で予想を大幅に上回る見込みとなったことが要因。また、同事業の商品組成が順調に進んでいることも貢献する。
■宮越ホールディングス <6620> 1,100円 +51 円 (+4.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位
宮越ホールディングス<6620>が逆行高で3日続伸、年初来高値を更新した。同社株は前週末14日にストップ高に買われた後、ひと押し入れて買い直される展開となっており、上値指向の強さを際立たせている。同社は中国の不動産開発事業を展開しているが、商業施設の開発を行っており住宅関連とは一線を画している。市場筋によると「中国の不動産価格の下落が取り沙汰されているが、価格正常化へのプロセスであり、当局サイドからすれば半ば確信犯的なもの。行き過ぎた場合には中国政府の政策的な支えが見込める」(中堅証券マーケットアナリスト)という指摘がある。同社にとっては不動産開発コストの低下につながることで、現状はむしろ追い風とみられている。そうしたなか、前週に同社が参画する深セン再開発プロジェクトにおいて、深セン市側から開発の草案が示されたということが物色人気の背景にあるようだ。プロジェクトの進捗を材料視する買いが継続的に流入している。
■ソラスト <6197> 667円 +21 円 (+3.3%) 本日終値
ソラスト<6197>が反発した。20日の取引終了後、6月の介護サービス利用状況について開示した。在宅系サービスにおける訪問介護利用者数は前年同月比1.6%増の1万4411人となった。前年同月を上回るのは昨年10月以来、8カ月ぶりとなり、買い安心感をもたらしたようだ。デイサービスの利用者数は同1.6%増の1万2298人だった。施設系サービスでは6月末時点において、入居者数は同10.6%増の4514人となった。
■パナHD <6752> 1,738円 +50.5 円 (+3.0%) 本日終値
パナソニック ホールディングス<6752>が高い。SMBC日興証券は20日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は1400円から2400円に見直した。「40年ぶりの過去最高益更新が射程圏に入る」と指摘している。同社が前回過去最高益を更新したのはプラザ合意前の84年11月期(営業利益5757億円)でビデオデッキ(VHS)が一世を風靡した時代だった。今回は外部環境のフォローが大きいが、車載電池の成長で40年以上の時をへての最高益更新を見込んでいる。具体的には、24年3月期の同利益は4500億円(会社予想4300億円)に対し25年3月期は5500億円、26年3月期に6400億円を予想している。日本の電機産業の象徴といえる同社が、企業価値をどのようなプロセスで向上させることができるかは、日本株全体を占ううえでも注目されている。
■コロプラ <3668> 647円 +11 円 (+1.7%) 本日終値
コロプラ<3668>が反発。20日の取引終了後、子会社でブロックチェーンゲームを手掛けるBrilliantcryptoが、マネックスグループ<8698>子会社のコインチェックと、暗号資産を活用した資金調達方法の一つであるIEOに向けた契約を締結したと発表しており、好材料視された。Brilliantcryptoは、ビットコインが価値を得る仕組みである「Proof of Work」から着想を得て、ゲームプレイが他人のためになる(価値を証明する)「Proof of Gaming」という新しいモデルを導入したブロックチェーンゲームを開発している。同ゲームは、持続的な“遊んで稼ぐ”を可能とする日本発グローバルの大型プロジェクトで、今回の契約締結によりコロプラグループとコインチェックは、同ゲームと暗号資産取引サービス「Coincheck」を連動させることにより、新しいゲーム体験とGameFi市場の創出に向けて共に取り組むとしている。
■第一三共 <4568> 4,037円 +67 円 (+1.7%) 本日終値
第一三共<4568>が堅調。同社は20日、「ヴァンフリタ(キザルチニブ)」に関し、米食品医薬品局(FDA)が急性骨髄性白血病(AML)の治療薬として承認したと発表した。治療薬の販売拡大と収益貢献を期待した買いが集まったようだ。
株探ニュース