話題株ピックアップ【夕刊】(1):東京製鉄、インソース、三菱自
■東京製鐵 <5423> 1,703円 +300 円 (+21.4%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
東京製鐵<5423>はストップ高。前週末21日の取引終了後に24年3月期業績予想の修正を発表。売上高については従来予想(前期比6.6%増の3850億円)を据え置いた一方、営業利益を300億円から350億円(同8.0%減)へ上方修正しており、これを好感した買いが入った。出荷数量の増加や鉄スクラップの購入単価が想定を下回ったことなどにより、4~6月期(第1四半期)の利益が当初想定を上回る進捗となったことが要因。同時に発表した4~6月期決算は、売上高が1027億5500万円(前年同期比13.4%増)、営業利益が122億8600万円(同69.9%増)だった。
■技研製作所 <6289> 2,058円 +107 円 (+5.5%) 本日終値
技研製作所<6289>が大幅反発。前週末21日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を80万株(発行済み株数の2.91%)、または15億円としており、取得期間は7月24日から11月22日まで。資本効率の向上及び株主還元の充実を図ることが目的としている。
■インソース <6200> 1,231円 +60 円 (+5.1%) 本日終値
インソース<6200>が急動意、1100~1200円のゾーンでのもみ合いを上放れる動きをみせている。法人向けに講師を派遣するなど研修事業を展開する。生成AI分野にも踏み込んでおり、幅広い企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要を捉えている。そうしたなか、前週末21日取引終了後にグループ企業と協働で「ChatGPT」のプロンプトエンジニアリングに関する研修を新たに開発したことを発表、これが株価を刺激する格好となった。対話型AIでは回答の精度を上げるためにプロンプト(AIへの指示)が重要な要素を占めるが、同社はこれに関する効果的なテクニックなどを学べる研修に仕立て上げ企業のニーズに対応することで、今後の収益貢献に対する期待が高まった。
■三菱自動車工業 <7211> 544.8円 +25.9 円 (+5.0%) 本日終値
三菱自動車工業<7211>が大幅高。午前11時ごろ、24年3月期業績予想の上方修正を発表。売上高を2兆7000億円から2兆7800億円(前期比13.1%増)へ、営業利益を1500億円から1700億円(同10.8%減)へ引き上げており、これが好感された。想定為替レートは1ドル=131円(従来予想129円)、1ユーロ=148円(同140円)とそれぞれ円安方向に見直した。売上台数や研究開発費の見通しは据え置いた。同時に発表した4~6月(第1四半期)決算は、売上高が6357億5300万円(前年同期比20.2%増)、営業利益が451億5800万円(同46.7%増)だった。
■ペプチドリーム <4587> 1,882円 +75 円 (+4.2%) 本日終値
ペプチドリーム<4587>が続伸。この日の寄り前、メルク<MRK>(米国とカナダ以外ではMSD)の子会社を通じて、PDPSのライセンス許諾契約に基づくマイルストーンフィーを受け取ったと発表しており、好材料視された。同マイルストーンフィーは、MSD社がPDPS技術を用いて見出した開発候補化合物の第1相臨床試験の開始によるもので、詳細は非開示。なお、23年12月期業績への影響は軽微としている。
■レーザーテック <6920> 20,395円 +755 円 (+3.8%) 本日終値
レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置の主力株が強い値動きを示している。前週末の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は小幅マイナス圏で引けたが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3日ぶりに反発した。アプライド・マテリアルズ<AMAT>やオランダのASMLホールディング<ASML>など半導体製造装置大手が高く、センチメント改善に寄与した。東京市場でもこの流れを受けて同関連株を買い戻す動きがみられる。なお、SoC設計のソシオネクスト<6526>は前週末終値を挟み強弱観を対立させもみ合う展開。
■エクサウィザーズ <4259> 474円 +17 円 (+3.7%) 本日終値
エクサウィザーズ<4259>が4日ぶりに反発。午前11時30分ごろ、生成AIサービス「exaBase 生成AI powered by GPT-4」を兵庫県が採用したと発表しており、好材料視された。入出力情報のセキュリティーやコンプライアンス、利用状況の管理などの機能が評価されたという。当面100人程度を対象として試験的に導入するとしている。
■日本製鉄 <5401> 3,158円 +93 円 (+3.0%) 本日終値
日本製鉄<5401>やJFEホールディングス<5411>、神戸製鋼所<5406>など鉄鋼株が軒並み高。前週末21日に通期利益見通しの上方修正を発表した東京製鐵<5423>がこの日ストップ高に買われるなか、今後決算発表を控える同業他社に業績期待の買いが波及している。合同製鐵<5410>、共英製鋼<5440>、中山製鋼所<5408>も高い。
■ジャパンマテリアル <6055> 2,483円 +69 円 (+2.9%) 本日終値
ジャパンマテリアル<6055>が3日ぶりに反発。前週末21日の取引終了後、半導体製造装置部品の販売を手掛けるシンガポールのGBS社の株式の70%を取得し子会社化すると発表したことが好感された。GBS社はアジア地域における半導体製造工程のパーツ・プロセスキットのセカンドソーサーとして、半導体関連事業及び車載用ビジョンシステムやADAS(先進運転支援システム)の分野へ事業を展開しているシンガポール法人。今回の子会社化により、Jマテリアルグループ顧客へのGBS社製品・サービスの提供や、GBS社の販売ルートを活用したアジア地域の顧客へのJマテリアルグループのサービス提供拡大を図るとしている。
■弁護士ドットコム <6027> 3,360円 +80 円 (+2.4%) 本日終値
弁護士ドットコム<6027>が3日ぶりに反発。前週末21日の取引終了後、契約書レビュー支援AIクラウド「LeCHECK」を提供するリセ(東京都中央区)と資本・業務提携をし、弁護士COMの契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」を通じて、AIによる契約書の自動レビュー支援サービス「クラウドサイン レビュー」を提供開始したと発表しており、好材料視された。「クラウドサイン レビュー」は、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」が提供するAIによる契約書の自動レビュー支援サービス。契約書ファイルをアップロードし自社の立場を選択すると、AIが即座に不利な条項や抜けている条項を指摘し、欠落条項や要注意条項、解説などを自動表示するという。専門弁護士が作成した解説や自社に有利な条文サンプルも表示されるため、高度な専門知識がなくても、レビューの工数を大幅に削減できるとしている。なお、同件による今期業績への影響は軽微としている。
株探ニュース