話題株ピックアップ【夕刊】(1):キッセイ、マキタ、住友理工

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2023年8月1日 15時13分

■キッセイ薬品工業 <4547>  3,490円  +480 円 (+16.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

キッセイ薬品工業<4547>が大幅続伸した。31日の取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比18.6%増の193億1300万円、経常利益が同3.4倍の27億1200万円だった。経常利益は中間期の計画(15億円)を上回っており、材料視された。医薬品事業は、昨年度に発売した潰瘍性大腸炎治療薬「カログラ錠」などが伸長。輸出売上高や国内販売提携先供給額も増加した。利益面では増収効果に加えて、研究開発費を中心とした販売費及び一般管理費の減少も寄与した。営業外収益として有価証券評価益、特別利益として投資有価証券売却益を計上した。

■マキタ <6586>  4,562円  +575 円 (+14.4%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率4位

マキタ<6586>が急反発し一時ストップ高の4687円に買われ年初来高値を更新している。7月31日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、営業利益が163億1100万円(前年同期比7.1%増)と増益で着地したことが好感された。各国での金融引き締めによる住宅需要の低迷や建築・建設投資の抑制などにより販売が低調に推移し、売上高は1844億5500万円(同5.6%減)となったが、為替が円安で推移したことに加えて、販管費が減少したことで増益を確保した。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高6800億円(前期比11.1%減)、営業利益550億円(同94.7%増)の従来見通しを据え置いている。

■住友理工 <5191>  932円  +114 円 (+13.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位

住友理工<5191>が後場上げ幅を拡大し年初来高値を更新。正午ごろ、24年3月期の連結業績予想について、売上高を5600億円から5900億円(前期比9.1%増)へ、営業利益を191億円から255億円(同54.0%増)へ、最終利益を68億円から118億円(同76.6%増)へ上方修正したことが好感された。主要顧客の販売が想定を上回っていることに加えて、円安の進行により海外子会社の売上高が邦貨換算で増加することが要因という。また、操業度の改善や経費支出の抑制なども寄与する。同時に発表した第1四半期(4~6月)決算は、売上高1456億3700万円(前年同期比24.2%増)、営業利益65億8600万円(前年同期22億5400万円の赤字)、最終利益32億6600万円(同26億6700万円の赤字)だった。

■スミダコーポレーション <6817>  1,652円  +189 円 (+12.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

スミダコーポレーション<6817>が続急騰した。31日の取引終了後、23年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算を発表した。最終利益は前年同期比3.4倍の32億7800万円だった。大幅増益となったほか、通期計画に対する進捗率は64%となっており、業績の上振れを期待した買いを集めたようだ。売上収益は同17.7%増の732億1500万円だった。車載関連ではEV(電気自動車)向けが好調に推移した。急速充電設備や、欧米の太陽光発電設備向けも堅調だった。

■日本調剤 <3341>  1,355円  +151 円 (+12.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

日本調剤<3341>が大幅に3日続伸し、年初来高値を更新した。同社は7月31日取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比78.9%増の15億9600万円となり、上半期計画の14億円を超過したことが好感されたようだ。売上高は同9.6%増の818億4800万円で着地。前期の出店効果や処方箋枚数の増加などから、主力の調剤薬局事業が好調だったことなどが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■牧野フライス製作所 <6135>  6,390円  +700 円 (+12.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位

牧野フライス製作所<6135>が続急伸して一時、前日比820円(14.4%)高の6510円に買われ年初来高値を更新している。7月31日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を2080億円から2107億円(前期比7.6%減)へ、営業利益を117億円から132億6000万円(同24.2%減)へ、純利益を101億円から126億7000万円(同21.2%減)へ上方修正したことが好感された。為替レートが想定に比べて円安に推移したことに加えて、売り上げの製品構成の変動が売上高・利益を押し上げる見込み。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高538億5000万円(前年同期比15.9%増)、営業利益42億6600万円(同2.6倍)、純利益45億9500万円(同92.4%増)だった。

■旭有機材 <4216>  4,945円  +540 円 (+12.3%)  本日終値

旭有機材<4216>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は7月31日取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比97.0%増の40億7400万円となり、上半期計画65億円に対する進捗率が62.7%となっていることが好感されたようだ。売上高は同25.5%増の210億3700万円で着地。主力の管材システム事業で、樹脂バルブなど基幹製品の販売が堅調だったことが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■コムチュア <3844>  2,241円  +221 円 (+10.9%)  本日終値

コムチュア<3844>が大幅高。同社は7月31日取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比25.3%増の8億6000万円となり、上半期計画15億8000万円に対する進捗率が54.4%に達していることが買い安心感につながったようだ。売上高は同18.1%増の80億9800万円で着地。デジタルトランスフォーメーション(DX)関連ビジネスへの更なるシフト、プラットフォーマーやツールベンダー各社との連携強化による営業活動の推進、前期に採用した社員の戦略化などが主な要因だとしている。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■中国塗料 <4617>  1,360円  +129 円 (+10.5%)  本日終値

中国塗料<4617>が急騰。31日の取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想を見直した。最終利益の見通しを45億円から84億円(前期比2.2倍)に上方修正したほか、年間配当予想を37円から68円(前期比33円増配)に引き上げ、好感されたようだ。今期の売上高予想は据え置いた。販売価格の適正化や高付加価値製品の販売が進み、海外では原材料価格が軟化傾向に推移していることも相まって、想定以上に採算が改善することが見込まれるという。また、中国の連結子会社が保有する上海第2工場の売却による固定資産売却益約25億円を、第4四半期(24年1~3月)において特別利益として計上する予定で、影響を業績予想に織り込んだ。4~6月期の売上高は前年同期比24.7%増の264億8900万円、最終損益は17億2900万円の黒字(前年同期は4億6100万円の赤字)となった。

■マースGHD <6419>  3,330円  +315 円 (+10.5%)  本日終値

マースグループホールディングス<6419>が続急伸。7月31日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算で、営業利益が27億8800万円(前年同期比9.3倍)と大幅増益となり、上期計画の同28億円をほぼ達成したことが好感された。売上高は83億5900万円(同2.4倍)となった。スマート遊技機専用ユニット「スマートユニット」の販売が好調に推移した。また、空気の力で紙幣を搬送するAir紙幣搬送システム及びハイスペックモデルの立体Air紙幣搬送システムが、セキュリティーの強化やホール業務の省力化などに対する評価から、新規出店案件や居抜き案件の獲得につながった。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高280億円(前期比37.6%増)、営業利益67億円(同62.4%増)の従来見通しを据え置いている。

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