話題株ピックアップ【夕刊】(1):ブラザー、明治HD、NTT
■ブラザー工業 <6448> 2,536.5円 +346 円 (+15.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
ブラザー工業<6448>が続急騰した。7日の取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、最終利益が前年同期比6.6%減の162億4300万円だった。減益での着地となったが、通期計画(500億円)に対して進捗率は約32%と順調な滑り出しとなっており、売り方の買い戻しを誘発し株高に弾みがついた。売上収益は同0.3%増の2004億700万円だった。産業機器を中心に市況低迷の影響が出たものの、為替のプラス効果が業績を下支えした。
■明治ホールディングス <2269> 3,650円 +344 円 (+10.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
明治ホールディングス<2269>が後場に急騰し、年初来高値を更新した。この日、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比8.1%増の194億9700万円となった。中間期の計画に対する進捗率は約61%と好発進となり、ポジティブ視した買いが集まった。売上高は同6.3%増の2627億3400万円だった。食品セグメントは価格改定効果が出たほか、海外事業や業務用食品事業が大きく伸びた。国内と海外の医薬品事業は2ケタの営業増益となった。
■日本電波工業 <6779> 1,332円 +120 円 (+9.9%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位
日本電波工業<6779>は大幅続伸した。7日の取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比7.2%減の115億9900万円、最終利益が同89.0%減の1億5400万円となった。車載向けで海外1次部品メーカーにおける在庫調整が継続したことなどが響き、大幅な減益となった。ただ受注金額に関して会社側は、車載及び移動体通信向けを中心に23年1~3月期をボトムに増加に転じていると言及。直近の株価が底ばいで推移するなか、水晶デバイスで競合する大真空<6962>が大幅減益決算発表後に急騰した連想も加わって、短期の資金が流入したようだ。
■イトーキ <7972> 1,257円 +112 円 (+9.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
イトーキ<7972>は急伸。7日の取引終了後に23年12月期業績予想の修正を発表し、営業利益を65億円から75億円(前期比63.7%増)へ引き上げた。あわせて増配も発表しており、これらを好感した買いが集まった。構造改革プロジェクトの改革・改善活動を背景とした売上総利益率の改善効果が想定以上に順調なことが利益を押し上げる。売上高は従来予想(同5.4%増の1300億円)を据え置いた。配当予想については25円から32円(前期37円)に増額した。同時に発表した1~6月期(上期)決算は、売上高が681億9000万円(前年同期比7.0%増)、営業利益が70億200万円(同60.2%増)だった。リニューアル案件やオフィス移転などを中心に好調だった。
■ナカニシ <7716> 3,530円 +310 円 (+9.6%) 本日終値
ナカニシ<7716>が大幅高で新高値を更新した。7日の取引終了後、23年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算発表とともに、通期の業績と配当予想の上方修正と自社株買いの実施を発表した。最終利益は減益予想から一転して過去最高益を計画する。業況と株主還元姿勢を評価した買いを集めたようだ。23年12月期の売上高を522億7200万円から566億3800万円(前期比16.4%増)、最終利益を109億7600万円から138億4200万円(同11.0%増)にそれぞれ見通しを引き上げた。部品不足が緩和するなか歯科・外科・機工の各事業の販売が堅調だった。円安効果や現時点の受注動向なども踏まえ、新たな業績予想に反映した。年間配当予想は48円から50円(前期比4円増配)に修正した。加えて、同社は取得総数100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.18%)、取得総額25億円を上限とする自社株買いを10月1日から11月10日の間に実施する。
■コムシスHD <1721> 3,093円 +255.5 円 (+9.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位
コムシスホールディングス<1721>が大幅高で3日続伸。3000円の大台に乗せて年初来高値を更新した。7日の取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比3.1%増の1107億6900万円、最終利益が同20.1%増の32億3400万円となった。大幅な増益となったほか、受注高は同13.8%増の1538億900万円と大きく伸び、今後の収益貢献を期待した買いが集まったようだ。日本電信電話<9432>向けの設備事業における受注高は落ち込んだものの、ITソリューション事業と社会システム関連事業の受注高は大幅に増加した。
■あらた <2733> 5,410円 +445 円 (+9.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位
あらた<2733>が大幅高で新値追い。同社は7日取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比26.8%増の43億4700万円となり、上半期計画68億円に対する進捗率は63.9%となった。売上高は同6.9%増の2352億3900万円で着地。人流増加やインバウンド需要の高まりを背景に、コスメなどの売り上げが増えたことが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。
■サカタインクス <4633> 1,330円 +104 円 (+8.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位
サカタインクス<4633>が後場急伸し年初来高値を更新。午後1時ごろ、集計中の第2四半期累計(1~6月)連結業績について、売上高が従来予想の1090億円から1101億5100万円(前年同期比6.4%増)へ、営業利益が39億円から50億4500万円(同2.5倍)へ、純利益が30億円から38億1200万円(同58.8%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。販売価格の改定が進んだことに加えて、為替が円安で推移したことなどが要因。また、海外で主要原材料の価格推移が想定を下回ったことや、機能性材料が比較的好調に推移したことも利益の増加に寄与した。
■丸一鋼管 <5463> 3,597円 +281 円 (+8.5%) 本日終値
7日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は5%増益で着地」が好感された。
丸一鋼管 <5463> [東証P] が8月7日大引け後(15:30)に決算を発表。24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比5.3%増の102億円に伸び、4-9月期(上期)計画の192億円に対する進捗率は53.6%に達し、5年平均の49.6%も上回った。
■SANKYO <6417> 6,465円 +486 円 (+8.1%) 本日終値
SANKYO<6417>が大幅高。5月18日の高値6210円を上回り、約3カ月ぶりに年初来高値を更新した。7日の取引終了後に4~6月期(第1四半期)決算を発表。売上高が前年同期比82.9%増の507億7700万円、営業利益が同2.0倍の191億8800万円と大幅増収増益で着地しており、これを好感した買いを集めている。パチンコ・パチスロ機ともに販売台数が増加した。人気マンガ「炎炎ノ消防隊」とタイアップしたパチンコ・パチスロ機がヒットしたほか、パチンコ機「新世紀エヴァンゲリオン~未来への咆哮~」の再販やスマートパチスロ機「パチスロ 革命機ヴァルヴレイヴ」の増産が寄与した。通期見通しは据え置いている。
株探ニュース