明日の株式相場に向けて=上げ足強烈「外食株」とMSCIに関心高まる
8日の東京市場は、日経平均株価が前日比122円高と3日続伸した。一時は280円を超す上昇となったが、10日の米7月消費者物価指数(CPI)の発表や11日の東京市場の休場が意識され、後場にかけては一進一退の基調となった。
来週からはお盆となることもあり、相場は「徐々に夏休みモード」(市場関係者)に入りつつある。今週は4~6月期決算がピークを迎えるが、来週以降は手掛かり材料難となることも予想される。
外国人投資家も積極的な売買を手控える状況では、東京エレクトロン<8035>やアドバンテスト<6857>など半導体関連株を中心とするハイテク関連株は上値の重い展開となるかもしれない。その一方で、インバウンドやリオープン(経済再開)に関わる内需関連株は堅調だ。三越伊勢丹ホールディングス<3099>は約8年半ぶりの高値水準に買われ、高島屋<8233>やJ.フロント リテイリング<3086>も値を上げている。
外食関連株では力の源ホールディングス<3561>やハイデイ日高<7611>、ゼンショーホールディングス<7550>といった銘柄の強烈な上昇が話題だ。ゼンショHDに絡んでは8月MSCIで新規採用されるかどうかも注目されている。
8月のMSCIは日本時間の11日早朝に発表される見通し。新規採用・除外銘柄は8月31日の引けにかけ、売買インパクトが予想されている。市場では、ゼンショHDは新規採用の有力候補に挙げられている。除外候補はシャープ<6753>や日本新薬<4516>、サイバーエージェント<4751>などのようだ。
8月のMSCI定期見直しでの入れ替えは例年少なく、今年も新規の採用・除外はないという結果もあり得る。そんななかでも、時価総額が1兆円台に乗せたゼンショHDへの関心は高く、同社は10日に決算発表も予定している。11日は「山の日」で休場のため、市場の反応は14日となるが、夏場の注目ポイントとなりそうだ。
今晩は米国で6月貿易収支が発表される。明日はソニーグループ<6758>やホンダ<7267>、鹿島<1812>、アサヒグループホールディングス<2502>などの決算発表が予定されている。7月工作機械受注も公表される。