本日注目すべき【好決算】銘柄 神戸鋼、ヤマハ発、アシックス (8日大引け後 発表分)

注目
2023年8月9日 7時01分

8月8日の大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

神戸鋼 <5406> [東証P]  ★今期経常を12%上方修正、未定だった配当は50円増配

◆24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比19.7%増の359億円に伸びて着地。併せて、通期の同利益を従来予想の1300億円→1450億円に11.5%上方修正。増益率が21.7%増→35.7%増に拡大する見通しとなった。

原料炭価格の下落に伴う鉄鋼メタルスプレッドの改善に加え、アルミ板・素形材・建設機械での調達コスト改善と値上げの進展が寄与する。電力事業で燃料費調整の時期ずれ影響が改善することも利益を押し上げる。

同時に、従来未定としていた年間配当を前期比50円増の90円に大幅増配する方針とした。配当性向を30%程度(従来は15~25%)に引き上げる。配当利回りは5.69%。

PS三菱 <1871> [東証P]  ★上期経常を一転14%増益に上方修正

◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の19.5億円→26億円に33.3%上方修正。従来の14.7%減益予想から一転して13.7%増益見通しとなった。売上高は計画を下回るものの、土木事業の設計変更獲得や建築事業の原価改善などで補い、利益は上振れする。

UNITED <2497> [東証G]  ★4-6月期(1Q)経常は72%増益・通期計画を超過

◆24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比71.7%増の53.6億円に拡大して着地。投資事業でメルカリ <4385> などの投資先株式を売却したことに伴い、売却益が膨らんだことが利益を押し上げた。

第1四半期実績だけで、通期計画の50億円をすでに上回っており、業績上振れが期待される。

DNC <4246> [東証P]  ★上期経常を82%上方修正、通期も増額

◆24年3月期上期(4-9月)の連結経常損益を従来予想の17億円の黒字→31億円の黒字(前年同期は11.7億円の赤字)に82.4%上方修正した。顧客生産台数の減少で売上高は計画を下回るものの、製品構成の良化やメキシコ子会社の為替影響などで吸収する。海外子会社からの配当金受領に伴う為替差益の計上なども利益を押し上げる。

併せて、通期の同利益を従来予想の72億円→77億円に6.9%上方修正。増益率が2.5倍→2.7倍に拡大する見通しとなった。

AIメカ <6227> [東証S]  ★今期経常は2.3倍増で5期ぶり最高益更新へ

◆23年6月期の連結経常利益は前の期比18.3%減の5.5億円になったものの、続く24年6月期は前期比2.3倍の13億円に拡大し、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期は東京応化工業 <4186> から譲受した装置事業関連を含む豊富な受注残高を背景に3割近い増収を見込む。IJPソリューション事業の収益性向上や部品供給制約緩和による利益改善、譲受装置事業に係る生産性向上によるコスト削減なども織り込んだ。

木村工機 <6231> [東証S]  ★4-6月期(1Q)経常は5.8倍増益で着地

◆24年3月期第1四半期(4-6月)の経常利益(非連結)は前年同期比5.8倍の6.3億円に急拡大して着地。産業分野で設備投資意欲の高まりを背景に夏場に向けた暑熱対策案件が大きく増加したほか、商業分野ではオフィスビルなどで熱回収外調機の導入が進み、32.9%の大幅増収を達成した。生産工程の見直しや部品調達の多様化によるコスト低減に加え、独自製品の出荷が集中したことなども大幅増益につながった。

第1四半期実績だけで、通期計画の15.7億円に対する進捗率は40.3%に達しており、業績上振れが期待される。

藤商事 <6257> [東証S]  ★4-6月期(1Q)経常は23倍増益で着地

◆24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比23倍の39.6億円に急拡大して着地。前期に発売したスマートパチスロ「Lゴブリンスレイヤー」の本格導入でパチスロ機の販売が大きく伸びたほか、初のスマートパチンコ投入などでパチンコ機の販売台数も増加し、45.7%の大幅増収を達成した。

第1四半期実績だけで、通期計画の50億円に対する進捗率は79.3%に達しており、業績上振れが期待される。

タカトリ <6338> [東証S]  ★10-6月期(3Q累計)経常が78%増益で着地

◆23年9月期第3四半期累計(22年10月-23年6月)の連結経常利益は前年同期比77.5%増の16.4億円に拡大して着地。パワーデバイス市場の旺盛な設備投資意欲が続く中、パワー半導体向けSiC材料切断加工装置が堅調に推移し、74.9%の大幅増収を達成したことが寄与。

Jエレベータ <6544> [東証P]  ★今期経常を16%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比25.0%増の13.2億円に伸びて着地。併せて、通期の同利益を従来予想の57億円→66億円に15.8%上方修正。増益率が11.8%増→29.4%増に拡大し、従来の7期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

コスト削減意識の高まりを背景に保守・保全の新規契約が増加すること加え、通期のリニューアル売上高が計画を上回ることが要因。

ヤマハ発 <7272> [東証P]  ★今期経常を一転4%増益・最高益に上方修正、配当も15円増額

◆23年12月期上期(1-6月)の連結経常利益は前年同期比25.4%増の1447億円に伸びて着地。アウトドアレジャーの需要一服や中国経済の回復遅れがあったものの、大型船外機や二輪車需要が堅調に推移したほか、値上げ浸透や円安効果なども寄与し売上高、経常利益ともに上期ベースの過去最高を達成した。

併せて、通期の同利益を従来予想の2300億円→2500億円に8.7%上方修正。従来の3.9%減益予想から一転して4.5%増益を見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の130円→145円(前期は125円)に増額修正した。

尾家産 <7481> [東証S]  ★今期経常を41%上方修正・最高益予想を上乗せ

◆24年3月期第1四半期(4-6月)の経常利益(非連結)は前年同期比3.3倍の8.9億円に急拡大して着地。併せて、通期の同利益を従来予想の18.3億円→25.8億円に41.0%上方修正。増益率が4.0%増→46.6%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

主要取引先である外食産業の景況感が想定以上に上向いていることやインバウンド需要の回復が追い風となる。また、コロナ禍で営業を強化したヘルスケアフード業態の伸長やプライベートブランド商品の売上拡大も収益を押し上げる。

アシックス <7936> [東証P]  ★今期経常を31%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も11円増額

◆23年12月期上期(1-6月)の連結経常利益は前年同期比78.2%増の338億円に拡大して着地。国内、中華圏、アジアを中心に競技スポーツ用シューズやオニツカタイガーなどの販売が大きく伸びたことが寄与。販売価格の適正化を進めたことも大幅増益に貢献した。

併せて、通期の同利益を従来予想の320億円→420億円に31.3%上方修正。増益率が3.5%増→35.9%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の44円→55円(前期は40円)に増額修正した。

ミズノ <8022> [東証P]  ★4-6月期(1Q)経常は40%増益で着地

◆24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比39.8%増の63.2億円に拡大して着地。国内で野球やサッカー、バレーボールなど競技スポーツ用品の販売が好調だった。海外ではゴルフ用品が引き続き堅調だったうえ、競技スポーツ用品の販売も伸びた。

第1四半期実績だけで、通期計画の150億円に対する進捗率は42.2%に達しており、業績上振れが期待される。

レオパレス <8848> [東証P]  ★4-6月期(1Q)経常は2.6倍増益・上期計画を超過

◆24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比2.6倍の68.5億円に急拡大して着地。賃貸事業で家賃単価と入居率が上昇したことが寄与。コスト構造の適正化による採算改善なども大幅増益に貢献した。

上期計画の57億円をすでに大幅に上回っており、業績上振れが期待される。

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