来週の株式相場に向けて=AI・半導体は秋口まで調整入り説も、アップル上昇の意味
17日の東京株式市場で日経平均株価は前日比2694円安の6万4141円と大幅続落。一時は4000円を超える下落となり6万2700円台まで売られる場面があった。特にキオクシアホールディングス<285A>がストップ安水準まで売られ、6月につけた最高値から1カ月足らずで半値割れまで下落。アドバンテスト<6857>や村田製作所<6981>といったAI・半導体関連株は軒並み安となった。
前日の米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が4%あまり下落したことなどが嫌気された。このAI・半導体関連株の急落に対して「これまでの株価急騰の反動の面が大きい」(市場関係者)という声が出ている。高い関心を集めたASMLホールディング<ASML>や台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>の決算内容は決して悪い内容ではなかった。しかし、それでも関連株は売られた。
来週以降もAI・半導体関連株は重要な決算発表が相次ぐ。米国では22日にアルファベット<GOOG>、23日にインテル<INTC>が予定されており、7月下旬にかけては29日に韓国のSKハイニックス<SKHY>、31日にキオクシアが決算を行う。いずれも市場を大きく左右する重要な決算イベントだが、「夏場で休みをとる市場関係者も多く、積極的な買いは入りにくいかもしれない。AI・半導体ラリーは秋口まで休養ではないか」(同)との見方も出ている。
一方で注目を集めているのが、これまで物色圏外にあった銘柄だ。米国ではAIが評価されず物色人気が盛り上がらなかったアップル<AAPL>が最高値に買われている。日本では、任天堂<7974>などが見直されている。両社にとって半導体価格の下落は追い風に働く。インフレ懸念はあるものの、日米ともに経済情勢は悪くはなく、バリュー系銘柄などを見直す余地は大きい。今月下旬にかけてのテック企業の決算発表は、AI・半導体関連株が復活するかどうかの大きなポイントとなりそうだ。
上記以外のイベントでは、海外では22~23日に欧州中央銀行(ECB)理事会が開催される。24日に米7月S&Pグローバル米国製造業PMI、米6月新築住宅販売件数が発表される。21日にノースロップ・グラマン<NOC>、22日にテスラ<TSLA>、テキサス・インスツルメンツ<TXN>、24日にアメリカン・エキスプレス<AXP>が決算発表を行う。
国内では、20日は海の日の祝日で休場。22日に6月貿易統計、24日に6月消費者物価指数(CPI)が発表される。22日にオービック<4684>、23日にディスコ<6146>、24日に信越化学工業<4063>、中外製薬<4519>、キヤノンマーケティングジャパン<8060>が決算を発表する。22日にティアフォー<593A>が新規上場する。来週の日経平均株価の予想レンジは6万2000~6万8500円前後。(岡里英幸)