話題株ピックアップ【夕刊】(2):シップHD、三越伊勢丹、パンパシHD

注目
2023年8月18日 15時17分

■シップHD <3360>  2,415円  +6 円 (+0.3%)  本日終値

シップヘルスケアホールディングス<3360>が反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「病院のコストを1~2割削減できるシステムを開発した」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、医療用資材の使用データを分析し、代替品の提案など改善シミュレーションを提示するという。国内の病院の7割は実質的に赤字とされていることから、経営改善に貢献するツールへの期待感が買いにつながっているようだ。

■三越伊勢丹 <3099>  1,645.5円  -64.5 円 (-3.8%)  本日終値

三越伊勢丹ホールディングス<3099>やエイチ・ツー・オー リテイリング<8242>など百貨店株をはじめ、一連のインバウンド関連株が軟調な動きに転じている。中国不動産大手「恒大集団」の破産報道を受けて同国経済の先行き不安が増すなか、中国からの訪日客需要の回復に影響が出るとの懸念が高まっている。直近、中国の日本向け団体旅行解禁を手掛かりにインバウンド関連株が物色人気となっていただけに、その盛り上がりに水を差された格好だ。百貨店株のほか、寿スピリッツ<2222>、HANATOUR JAPAN<6561>、ラオックスホールディングス<8202>などが売られている。

■パンパシHD <7532>  2,866円  -72 円 (-2.5%)  本日終値

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス<7532>に強気評価が出ている。岩井コスモ証券は17日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに目標株価を3100円から3400円に引き上げた。23年6月期の連結営業利益は1052億5900万円(前の期比18.7%増)と計画を上回って着地。コロナ禍からの回復とインバウンド客の増加が寄与した。24年6月期の同利益は会社計画1110億円(前期比5.5%増)に対して同証券では1113億円を予想。今期は踊り場となる見通しだが、中期経営計画の25年6月期の目標1200億円に対しては順調に推移している。同証券では、25年6月期の同利益は1300億円と予想している。更に、中国が訪日団体旅行を解禁したことで、今期の免税売上高の目標800億円を超過達成することにも期待が持てそうだ、とみている。

■ダイキン工業 <6367>  23,900円  -425 円 (-1.8%)  本日終値

ダイキン工業<6367>は軟調。SMBC日興証券は17日、ダイキンの目標株価を2万7000円から2万5000円に引き下げた。同証券による欧州のヒートポンプ事業の売上高予想について、これまでの前期比40%増から同10%増に引き下げた。ガス価格の大幅な調整で燃焼暖房の経済性が改善しているほか、イタリアでの戸建住宅向け補助金の終了などもあって、想定ほど製品の需要が伸長しない可能性が出てきたと指摘する。投資評価は「2」で据え置いた。

■JDSC <4418>  893円  +150 円 (+20.2%) ストップ高   本日終値

JDSC<4418>が急騰。17日の取引終了後、ダイレクトメール(DM)の発送代行を手掛けるメールカスタマーセンター(東京都港区)を連結子会社化すると発表。収益貢献を期待した買いが膨らんだ。JDSCのDM最適化AI「response insight(レスポンスインサイト)」との事業シナジーを見込む。メールカスタマーセンターの株式取得費用は22億1750万円。買収に伴う24年6月期連結業績への影響額(のれん償却費を考慮しない暫定値)は、売上高で140億円程度、営業利益で1億5000万円程度の増加要因になるという。現在の今期業績予想は買収の影響を考慮していない。

■ヘッドウォータース <4011>  9,190円  +1,500 円 (+19.5%) ストップ高   本日終値

ヘッドウォータース<4011>は全般地合い悪のなか投資資金の攻勢が加速。前日はリバウンド狙いの買いが集中し1000円高はストップ高に買われる人気となったが、きょうも目先筋の売りを吸収し、水準を切り上げる展開となった。同社は人工知能(AI)を活用したソリューションビジネスを手掛け、生成AI分野にも積極展開を図っている。17日取引終了後、日本マイクロソフトが提供する「Azure OpenAI Service」を独自データ学習させるための生成AI活用プラットフォーム「SyncLect Generative AI」サービスを開始したことを発表、足もとの株価を強く刺激する格好となった。

■エーアイ <4388>  1,065円  +150 円 (+16.4%) ストップ高   本日終値

エーアイ<4388>が急反発。同社は17日取引終了後、中国のアイフライテックと協業契約を締結したことを明らかにしており、これが材料視されたようだ。この契約は、第19回世界陸上競技選手権大会(ハンガリー・ブタペスト)のオフィシャルイベントサプライヤーであるアイフライテックに日本語音声合成エンジン「AITalk」の提供などを実施するもので、今後アイフライテックの提供する製品・サービスで活用される見込みだという。

■ノバレーゼ <9160>  382円  +25 円 (+7.0%)  本日終値

ノバレーゼ<9160>が大幅高で4日ぶりに反発。17日の取引終了後に発表した第2四半期決算説明資料で、「株主優待制度は2023年12月末を基準日として導入予定」とあることから、株主還元への姿勢を評価した買いが入ったようだ。

■アクシス <4012>  1,399円  +85 円 (+6.5%)  本日終値

アクシス<4012>が高い。17日の取引終了後に発表した中期経営計画で、27年12月期に売上高120億円以上(22年12月期58億5400万円)、営業利益15億円以上(同5億7600万円)を目指すとしたことから、意欲的な中計との評価から買われたようだ。「システムインテグレーション企業のアクシス」から「ITコンサルティング企業のアクシス」への進化を図り、将来のプライム市場への上場を見据えた事業規模の拡大と収益性の向上、更には株主還元の強化を目指すとしている。

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