前場に注目すべき3つのポイント~ジャクソンホール会合を控えこう着感強まる~
21日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■ジャクソンホール会合を控えこう着感強まる
■あいHD、23/6営業利益 4.2%減 94.34億円、配当方針を変更
■前場の注目材料:神戸天然物化学、出雲第二工場にエレ材料生産棟を新設
■ジャクソンホール会合を控えこう着感強まる
21日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開のなか、底堅さを見極める相場展開になりそうだ。18日の米国市場はNYダウが25ドル高、ナスダックは26ポイント安だった。主要経済指標や中銀関係者の発言もなく動意乏しいなか、次週開催されるジャクソンホール会合を控えた調整や2兆ドル相当のオプション満期到来に関連したテクニカルな動きとなった。シカゴ日経225先物清算値は、大阪比10円安の31460円。円相場は1ドル145円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時31270円まで売られた後は買い戻され、小幅ながらプラス圏で終えていた。先週は週半ば以降の31300円を下回る場面が見られていたが、ボリンジャーバンドの-2σを下回る場面では売られ過ぎが意識される格好だった。バンドは下向きで推移していることから明確な底入れは確認しづらいものの、-2σ割れでは押し目狙いのスタンスに向かわせよう。
また、今週はジャクソンホール会合を控えていることもあり、積極的な売買は手控えられやすいと考えられる。リバウンド機運は高まりにくいものの、下を売り込む流れも限られそうであり、短期的な売買が中心になるとみられる。日中は中国市場の動向を睨みながらの展開になりやすく、ハンセン指数が弱含む局面においては売り仕掛け的な商いが入りそうだが、売り一巡後のリバウンド狙いに向かわせよう。
そのほか、今週はエヌビディアの決算が予定されている。足もとで調整が継続している半導体株へは神経質にさせそうな一方で、決算通過後はアク抜け感が強まる可能性もあることから、半導体株の動向に関心が集まりやすいと考えられる。そのほか、先週末は中国恒大集団がニューヨークで連邦破産法15条の適用を申請するなか、インバウンド関連には利益確定の動きが強まっていた。ただし、これまでの強い値動きで買い疲れ感もあったと考えられることから、押し目狙いのスタンスになるとみておきたい。
■あいHD、23/6営業利益 4.2%減 94.34億円、配当方針を変更
あいHD<3076>が発表した2023年6月期業績は、売上高が前期比1.4%減の463.96億円、営業利益は同4.2%減の94.34億円だった。2024年6月期業績は、売上高が前期比14.2%増の530億円、営業利益は同13.4%増の107億円を計画している。なお、配当方針の変更を決議しており、配当性向50%以上を基準とし、財政状態、利益水準などを総合的に勘案したうえで利益配当を行うことを方針とした。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(34500.66、+25.83)
・SOX指数は上昇(3462.74、+16.38)
・VIX指数は低下(17.30、-0.59)
・米原油先物は上昇(80.66、+0.76)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・神戸天然物化学<6568>出雲第二工場にエレ材料生産棟を新設
・ソフトバンクG<9984>傘下の英アーム、米上場計画の詳細をきょうにも公表
・丸紅<8002>英社と船舶運航支援システム開発、最適到着日時で燃費改善
・豊田通商<8015>ベナンで太陽光発電受注、西アフリカで日本企業初の大型再生エネ
・三井E&S<7003>「MET過給機」2台完成、舶用エンジンに搭載
・KDDI<9433>研修でAIスキル底上げ、全社員対象、来月開始
・モンスターラボ<5255>海外事業を再構築、デジタルコンサルの成長分野に重点化
・石油資源開発<1662>蓄電ベンチャーに出資、再生エネ発電推進
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・07:45 NZ・7月貿易収支(6月:+900万NZドル)
・10:15 中・1年物ローンプライムレート(現行3.55%)
《ST》