話題株ピックアップ【夕刊】(2):クボタ、エーザイ、KeePer
■クボタ <6326> 2,159.5円 +32 円 (+1.5%) 本日終値
クボタ<6326>がしっかり。同社と競合する米農機大手のディア<DE>は米国時間18日、通期の利益予想の上方修正を発表。今期の純利益は97億5000万~100億ドルの範囲になる見通しを示した。これまでは92億5000万ドル~95億ドルの範囲としていた。決算発表後のディアの株価は来年以降の需要低迷の懸念などもあって下落基調を強めたが、北米の農機受注自体は引き続き好調と会社側は指摘したようだ。クボタ株に対してはディア株の下落に連れ安する形で売りが先行したものの、直近の円安進行による業績上振れ期待は根強く、押し目買いが優勢となった。
■ナフコ <2790> 1,877円 +21 円 (+1.1%) 本日終値
ナフコ<2790>が4日ぶりに反発。前週末18日の取引終了後、株主優待制度を拡充すると発表しており、好材料視された。9月末時点の株主に対して、現行の「UCギフト券」に加えて、「ナフコ買物券」を選択肢として追加するとしている。
■エーザイ <4523> 9,345円 +103 円 (+1.1%) 本日終値
エーザイ<4523>が5日ぶりに反発した。同社と米バイオジェン<BIIB>が開発したアルツハイマー型認知症治療薬「レカネマブ」について、厚生労働省の専門部会が21日、承認の可否を審議すると伝わった。米国ではすでに治療薬として承認をされているとあって、国内の承認を先取りする形でエーザイ株に買いが入ったようだ。
■KeePer技研 <6036> 6,230円 +60 円 (+1.0%) 本日終値
KeePer技研<6036>が後場は強含みの展開。この日、純水手洗い洗車3コースの価格を9月1日から引き上げると発表。収益へのポジティブな影響を期待した買いが入ったようだ。人員コストの上昇などを背景に、キーパーラボ全店で値上げに踏み切る。ベーシックタイプで最も安い「SS」はこれまでの2310円から3720円に引き上げる。
■澁澤倉庫 <9304> 3,155円 +30 円 (+1.0%) 本日終値
澁澤倉庫<9304>が続伸。18日の取引終了後、大阪府茨木市の茨木営業所敷地内に危険品倉庫1棟を建設すると発表しており、好材料視された。新倉庫は、消防法危険物第4類貨物の保管・入出庫業務が可能な機能を有しており、近年需要が増加しているリチウムイオン電池の取り扱いを予定している。今年10月に着工し、24年3月の竣工を予定している。
■東京センチュリー <8439> 5,257円 +40 円 (+0.8%) 本日終値
東京センチュリー<8439>が反発。前週末18日の取引終了後、自律移動型ロボットの開発・製造を行うSEQSENSE(東京都中央区)への出資を行ったと発表しており、好材料視された。今回の出資は、SEQSENSEが有するロボット開発における高い技術力・知見と、東京センチュが提供するリース、レンタルなどの多様な金融・サービスを掛け合わせて生まれるシナジーに期待しているという。また、今回の出資を通して、自律移動型サービスロボットや屋内配送向けサービスロボットの普及を目指すとしている。
■日立建機 <6305> 4,163円 +11 円 (+0.3%) 本日終値
日立建機<6305>が続伸。SMBC日興証券が前週末18日、日立建機の目標株価を4100円から4700円に見直した。投資評価は「2」を継続する。鉱山機械事業が堅調に推移し、米州も順調に進展していると指摘。好調な各市場での売り上げ推移を踏まえると、中間期の決算発表時に業績予想が上方修正される可能性があると予想する。同証券はコマツ<6301>の目標株価も4500円から5000円に引き上げた。投資評価は「1」で変更しない。同社株も堅調に推移する。
■レーザーテック <6920> 21,105円 +25 円 (+0.1%) 本日終値
レーザーテック<6920>や東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>といった半導体関連株がしっかり。米半導体製造装置大手のアプライド・マテリアルズ<AMAT>が17日取引終了後に発表した決算内容は市場予想を上回り、18日のフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は約0.5%上昇した。米半導体株が上昇したことから、東京市場でも半導体株に見直し買いが流入した。今週は23日に米半導体大手のエヌビディア<NVDA>の決算発表が予定されており、その結果に対する関心も高まっている。
■Abalance <3856> 5,920円 -1,000 円 (-14.5%) ストップ安 本日終値
Abalance<3856>がストップ安。前週末18日の取引終了後、23年6月期の連結決算発表にあわせ、24年6月期の業績予想を開示し、最終利益は前期比28.6%増の70億円となる見通しを示した。増益率が前期に比べ鈍化する見込みとなったことが失望売りを促したようだ。今期の売上高は同15.8%増の2518億円を計画する。ベトナム子会社のVSUNによる太陽光パネル製品の販路拡大を図る。23年6月期の売上高は前の期比2.4倍の2174億1500万円、最終利益は同6.3倍の54億4500万円だった。ベトナム法人による欧米などとの取引で為替差益が発生。17億100万円の営業外収益を計上している。これまで未定としていた前期の期末配当は5円とした。前期の年間配当は8円となる。株式分割前のベースで前期の年間配当は24円で、前の期の18円から実質的な増配となった。今期の年間配当予想は未定とする。
■資生堂 <4911> 6,000円 -55 円 (-0.9%) 本日終値
資生堂<4911>が3日続落。コーセー<4922>は5日続落し、年初来安値を更新した。米化粧品大手のエスティ・ローダー<EL>が米国時間18日に発表した23年4~6月期の決算は500万ドルの営業赤字(前年同期は7900万ドルの営業黒字)となった。同社株には業況を懸念した売りが膨らみ、決算発表後に下値を模索する展開となった。中国の旅行市場の回復遅れなどが響いたとみられる。不動産問題を受けた中国景気の先行き警戒感がくすぶるなかにあって、日本の化粧品株に対する重荷となったようだ。
株探ニュース