話題株ピックアップ【夕刊】(1):Bガレージ、ラクスル、関西電

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2023年9月8日 15時12分

■ビューティガレージ <3180>  5,230円  +645 円 (+14.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

ビューティガレージ<3180>が急反騰し7月19日につけた年初来高値を一気に更新。7日の取引終了後に発表した第1四半期(5~7月)連結決算が、売上高71億7600万円(前年同期比18.1%増)、営業利益3億8400万円(同49.9%増)、純利益2億6000万円(同30.4%増)と大幅増益となったことが好感された。複数の有名化粧品ブランドが加わったことに加えて、美容サロンによる同社ECサイトの継続利用が増えており、物販事業のアクティブユーザー数、ロイヤルユーザー数、注文件数が大きく増加した。また、販売価格見直しの適宜実施とスケールメリット創出による販管費の圧縮などによる利益率確保の取り組みも奏功した。なお、24年4月期通期業績予想は、売上高301億5800万円(前期比14.1%増)、営業利益15億6100万円(同15.0%増)、純利益9億4300万円(同9.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■ラクスル <4384>  1,521円  +103 円 (+7.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位

ラクスル<4384>は高い。7日の取引終了後に23年7月期業績予想の上方修正を発表。営業利益を前の期比3.8倍の17億6500万円とし、従来予想のレンジ(14億~17億円)を上回る水準に見直したことが好感され買われた。売上高も従来予想のレンジ(390億~396億円)から上振れし、同20.7%増の410億1800万円となった。主力のラクスル事業でダンボールワンやノベルティー、アパレルなどの領域が拡張し、エンタープライズ向けの顧客獲得も伸長。事業好調に加え、投資効率を重視したコストコントロールの実施や法人税の税額控除適用が寄与し、業績が大きく押し上げられた。

■タツモ <6266>  3,115円  +174 円 (+5.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位

タツモ<6266>が全般乱調相場の間隙を縫って大幅高。貼合・剥離装置や洗浄装置などの半導体製造装置や搬送ロボットを製造している。世界的な電気自動車(EV)の普及を背景にパワー半導体向け装置需要が好調で同社の収益を押し上げ、23年12月期はトップラインが3割増、営業利益も2ケタ成長が見込まれている。直近モルガン・スタンレーMUFG証券が大量保有報告で共同保有の形で5%超の大株主に浮上したことが判明、株高思惑を助長した。

■鳥貴族ホールディングス <3193>  3,190円  +65 円 (+2.1%)  本日終値

鳥貴族ホールディングス<3193>が4日続伸。7日の取引終了後に発表した8月度の月次報告で、既存店売上高が前年同月比48.4%増となり、増収基調が続いていることが好感された。客数が同46.2%増と復調しているほか、客単価も同1.5%増と上昇した。

■関西電力 <9503>  2,170.5円  +23 円 (+1.1%)  本日終値

関西電力<9503>は新値追い。東日本大震災発生前日の2011年3月10日終値(2146円)を今週6日にザラ場で上回り、約12年半ぶりに震災前の株価水準を回復した。11年以来停止していた高浜原子力発電所に関して同原発1号機が今年7月に稼働を再開し、2号機も9月15日に再稼働する予定となっている。これにより関西電が保有する原発7基すべてが稼働する見通しとなり、業績貢献への期待が高まっている。原発再稼働の進展や電気代値上げによる業績回復期待を背景に、関西電をはじめとする電力株への関心は根強く、全体軟調地合いのなか業種別指数で「電気・ガス」の上昇が目立っている。

■ホンダ <7267>  4,952円  +21 円 (+0.4%)  本日終値

ホンダ<7267>が逆行高で新値街道を快走している。同社は7日、2025年から北米で販売する電気自動車(EV)の充電ポートに北米充電規格(NACS)を採用することで、米テスラ<TSLA>と合意したと発表した。テスラの充電網「スーパーチャージャー」の利用が可能になることでユーザーの利便性が高まるとし、中期的なEV販売増への期待が膨らんだ。加えて、トヨタ自動車<7203>の公式X(旧ツイッター)アカウントで同日、同社の豊田章男会長がホンダ車を運転する動画が公開された。世界的に車両メーカー数の多い日本の自動車市場では、これまでメーカー同士の協業によるリソースの有効活用策を模索する動きが続いていたが、今回の動画公開により、ホンダとトヨタという新たな協業の思惑を広げる格好となったようだ。ホンダ株に対しては、車両開発負担の軽減などが期待できると受け止めた投資家の買いを誘う形となったとみられている。

■メルカリ <4385>  3,155円  +2 円 (+0.1%)  本日終値

メルカリ<4385>やトレジャー・ファクトリー<3093>が朝安後プラスに転じた。厚生労働省が8日に発表した7月の毎月勤労統計調査(速報)によると、物価変動を考慮したベースでの1人当たりの実質賃金は前年同月比2.5%減となった。下落率は6月(1.6%)から拡大した。賃金の伸びを上回る物価高を背景に、消費者の節約志向の強まりが警戒されるなか、生活防衛関連と位置付けられる企業の業績に対するポジティブな影響を見込み、押し目買いを入れる動きがみられている。サイゼリヤ<7581>や、ディスカウント店のミスターマックス・ホールディングス<8203>が底堅く、業務用食品スーパー「アミカ」を運営する大光<3160>がしっかり。

■住友金属鉱山 <5713>  4,438円  -130 円 (-2.9%)  本日終値

住友金属鉱山<5713>やUACJ<5741>、三菱マテリアル<5711>など非鉄株が安い。7日のロンドン金属取引所(LME)の銅先物相場は下落し、3カ月物は一時、8月21日以来の安値水準をつけた。同日発表の中国の8月の貿易統計は輸出・輸入ともに減少し、中国景気の減速懸念が強まった。銅の在庫量の水準が切り上がっていることも明らかとなったという。非鉄株に対しては銅価格の下落による業績へのネガティブな影響を警戒した売りが優勢となったようだ。東証の業種別指数で「非鉄金属」は下落率で上位に入っている。

■大塚ホールディングス <4578>  5,413円  -147 円 (-2.6%)  本日終値

大塚ホールディングス<4578>が軟調。7日の取引終了後、子会社の大塚製薬とデンマーク製薬会社ルンドベックが、成人の心的外傷後ストレス(PTSD)の効能追加を目的とした「ブレクスピプラゾール」と「セルトラリン」の併用療法に関する2つのフェーズ3試験の結果速報を発表した。このうち可変用量試験では主要評価項目を達成した半面、固定用量試験では同項目を達成できなかった。ブレクスピプラゾールを巡っては、アルツハイマー型認知症に伴う行動障害に関して今年5月に米食品医薬品局(FDA)から効能追加承認を取得している。直近の株価は6月につけた年初来高値を手前に上値の重い展開となっていたこともあり、2つの試験結果がともにポジティブなものとならなかったことを受け、目先の利益確定目的の売りが膨らんだようだ。大塚製薬とルンドベックは今回の結果を更に解析し、FDAと協議して次のステップを決めるという。

■オートバックスセブン <9832>  1,607円  -20 円 (-1.2%)  本日終値

オートバックスセブン<9832>は反落。7日の取引終了後に発表した8月度の月次概況(速報)で、国内既存店売上高が前年同月比1.3%減となり、21カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。新車生産の回復に伴い、車内小物やインテリアが堅調だったほか、車買い取り・販売も業販、小売りともに2ケタ伸長となったが、タイヤが前年の値上げによる駆け込み需要の反動で前年割れとなったことが響いた。

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