話題株ピックアップ【夕刊】(1):マクビープラ、スマレジ、レーザーテク
■マクビープラ <7095> 20,690円 +3,790 円 (+22.4%) 一時ストップ高 本日終値
Macbee Planet<7095>に物色人気集中。データを活用したマーケティング分析サービス事業を展開するが、LTV(顧客生涯価値)予測を強みに集客支援ビジネスへの需要が高水準、買収企業の新規連結効果もトップラインを押し上げ、足もとで業績拡大が顕著となっている。同社が13日取引終了後に発表した24年4月期第1四半期(23年5~7月)決算は売上高が前年同期比2倍となる91億6900万円、増収効果を反映して営業利益も同2.2倍の10億400万円と急拡大、これを材料視する買いを呼び込んだ。
■スマレジ <4431> 2,721円 +227 円 (+9.1%) 本日終値
スマレジ<4431>が急騰。スマートフォンを活用したクラウド型POSレジアプリの開発・販売を手掛けるが、契約店舗数の拡大が顕著で収益を押し上げている。13日取引終了後に発表した24年4月期第1四半期(23年5~7月)決算は営業利益が前年同期比2.2倍となる4億1000万円と絶好調で、通期見通しの9億1400万円に対する進捗率も約45%に達した。通期業績上方修正期待も膨らむなか、投資資金が集中する格好となった。
■鳥貴族ホールディングス <3193> 3,525円 +290 円 (+9.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
鳥貴族ホールディングス<3193>が急反発し、2018年1月以来の高値圏に浮上した。13日の取引終了後、23年7月期の連結決算発表にあわせ、24年7月期の業績予想を開示した。今期の最終利益は前期比68.3%増の10億3700万円と、大幅な増益の見通しを示した。これを好感した買いがショートカバーを誘発し、株高に弾みがついたようだ。今期の売上高は同19.5%増の399億6400万円を計画する。新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に引き下げられたことを背景に、同社は今後について、20年3月以前に近い経済活動が行われるものと想定。一方、原材料価格や人件費などの上昇による影響を見込むほか、数年に及んだコロナ禍の影響が生活習慣の変化として一部残るとも予測する。23年7月期の売上高は前の期比64.9%増の334億4900万円。最終利益は同45.7%減の6億1600万円だった。主軸の鳥貴族の売上高が堅調だったほか、採算管理の徹底もあって、計画を上振れて着地した。
■アイシン <7259> 5,452円 +410 円 (+8.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
アイシン<7259>が後場動意で新値追い。同社はきょう午後1時ごろ、「2025年中期経営計画」を策定したと発表。最終年度となる26年3月期の連結営業利益目標を3000億円以上(23年3月期実績は579億4200万円)としていることが評価されたようだ。26年3月期の連結売上高目標は5兆円(同4兆4028億2300万円)に設定。30年を見据え、クルマ全体で電費に貢献できる「高付加価値な電気自動車(BEV)商材」や、ユーザーエクスペリエンスを高める「安心快適製品」を提供することで、BEV化や知能化に応えていくとしている。
■丹青社 <9743> 941円 +66 円 (+7.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
丹青社<9743>が急反発し、年初来高値を更新した。13日の取引終了後に発表した24年1月期第2四半期累計(2~7月期)の連結決算は、売上高が前年同期比23.0%増の388億7100万円、最終利益が同2.0倍の9億2600万円となった。同社は6日に中間期の業績予想を修正していた。今回発表された実績は、事前に公表された数値とほぼ同水準となった。一方、決算説明資料では5~7月期の受注高と受注残高が前年同期だけでなく、前四半期(2~4月期)を上回る水準となったことが示された。業績の更なる回復を期待した買いを集める要因となったようだ。
■ジェイ・エス・ビー <3480> 5,730円 +390 円 (+7.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
ジェイ・エス・ビー<3480>が続急伸し、新値街道に突入した。13日の取引終了後、10月31日を基準日として11月1日付で1株を2株に分割すると発表した。同時に発表した23年10月期第3四半期累計(22年11月~23年7月)の連結決算は、最終利益が前年同期比7.2%増の47億9700万円となり、通期の計画を上回って着地した。これらを材料視した買いが入ったようだ。売上高は同10.2%増の493億9700万円だった。主力事業の不動産賃貸管理事業は第2四半期(2~4月)に売上高が偏重する傾向がある。同事業について、当初の計画通りの進捗となっているほか、高齢者住宅事業も増収増益となった。あわせて、同社は取得総数6万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.57%)、取得総額3億円を上限とする自社株買いの実施も公表。取得期間は9月14日から10月31日までとする。更に、学生ハウジング(京都市北区)の株式を取得し、子会社化することを決定したとも開示した。
■レーザーテック <6920> 22,345円 +1,220 円 (+5.8%) 本日終値
レーザーテック<6920>が大幅高、寄り後わずか1時間で売買代金を1000億円台に乗せる人気となったほか、東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>、ソシオネクスト<6526>、SUMCO<3436>など半導体関連の主力株が軒並み買われる展開となっている。前日の米国株市場ではNYダウは軟調だったものの、画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が6日ぶりに切り返したことで安心感が広がり、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も反発に転じた。スマートフォンやパソコンの販売不振などを背景に半導体市況の低迷が長引いているが、株価的には織り込みが進み、目先値ごろ感からの買い戻しが観測される。また、現地時間14日に米ナスダック市場に新規上場する英半導体設計大手アームは投資家の需要が思った以上に旺盛であり、売り出し価格が仮条件の上限に決まったことで、これが半導体セクター全般のムードを明るくしている面もあるようだ。
■大成建設 <1801> 5,205円 +174 円 (+3.5%) 本日終値
大成建設<1801>は3日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は13日、同社株のレーティングの「オーバーウエート」を継続するとともに、目標株価を4900円から5500円に引き上げた。建築マージン(単体総利益率)は低採算・不採算案件の影響を受けるが、損失引き当て案件の影響縮小、採算改善案件の寄与などから25年3月期以降の改善を見込んでいる。また、(1)土木事業が他社に比べ堅調で建設セクター内では相対的に評価されそうなこと(2)ゼネコンの建築事業の環境が底打ち(受注時採算が改善傾向)するなか、建設セクターの中心銘柄として注目度が高いこと、を同証券では評価している。
■ウエストHD <1407> 3,160円 +100 円 (+3.3%) 本日終値
ウエストホールディングス<1407>が高い。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は13日、同社株のレーティングの「バイ」を継続するとともに、目標株価を4800円から5000円に引き上げた。産業用太陽光発電及び系統用蓄電池などの普及、拡大に伴う中長期的な成長シナリオに変化はないとみている。24年8月期以降の業績予想は、非FIT太陽光発電所及び産業用太陽光発電請負事業の旺盛な需要と供給体制の拡充などを考慮して上方修正している。また、今後の株価材料は、中期経営計画が昨年公表値から下方修正される可能性への警戒と従来並みの高い成長計画への期待が交錯するとみているが、同証券では実需の大きさや収益性向上などを勘案して株価の上昇を予想している。
■三菱地所 <8802> 2,016円 +63 円 (+3.2%) 本日終値
三菱地所<8802>や三井不動産<8801>、住友不動産<8830>が頑強な動き。朝高後に利益確定目的の売りが出て伸び悩んだが、後場に入り再び上昇指向をみせる場面がある。財務省は14日、20年債入札を実施した。前回の20年債入札の結果は不調となり、国内金利に上昇圧力が掛かったが、今回は応札倍率が3.94倍と前回の2.80倍から上昇。大きければ大きいほど不調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)は7銭と、前回の96銭から大幅に縮小した。事前に警戒感があった20年債入札が順調な結果となったことを受け、債券の需給不安が後退。円債価格に上昇(金利に低下)圧力が掛かっており、金利上昇が業績にネガティブな影響をもたらすとみられている不動産株には下支え要因となったようだ。
株探ニュース