前場に注目すべき3つのポイント~主要中央銀行の金融政策決定会合を控えこう着感が強まる~
19日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■主要中央銀行の金融政策決定会合を控えこう着感が強まる
■アスクル、1Q営業利益 4.4%減 28.27億円
■前場の注目材料:Jパワー、陸上風力に4000億円投資、30年度めど国内で150万kW発電
■主要中央銀行の金融政策決定会合を控えこう着感が強まる
19日の日本株市場は、売り一巡後は次第にこう着感が強まる可能性があるものの、底堅さが意識される相場展開になりそうである。18日の米国市場はNYダウが6ドル高、ナスダックは1ポイント高だった。19日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちとなるなか、積極的な売買は手控えられた。原油先物相場の上昇からインフレ懸念が高まり、相場の重荷となったが、先週末の下落に対する自律反発の動きも入り、こう着感の強い相場展開だった。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比215円安の33065円。円相場は1ドル147円60銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになろう。日経225先物は祝日取引で一時32930円と節目の33000円を下回る場面が見られた。先物主導での売り仕掛け的な動きが警戒されそうだが、主要中央銀行の金融政策決定会合を控えるなかでは、積極的に仕掛けてくる流れにはならないだろう。先物にサヤ寄せする格好から日経平均は先週末の上昇部分を帳消しにする可能性はあるものの、9月7日の戻り高値33322円辺りが支持線として意識されるため、同水準を上回っての推移が続くようだと、押し目待ち狙いの買いが強まりそうだ。
また、日経平均は先週の上昇で9月SQ値を突破し、7日の戻り高値のほか、8月の戻り高値を上回ってきた。短期的には過熱感が警戒されやすいことから、本日の調整に対してもセンチメント悪化にはつながらないだろう。ボリンジャーバンドの+2σを捉えてきたこともあり、いったんは過熱を冷ます調整が意識されやすい水準だろう。全体としてはこう着感の強い相場展開になりそうだが、押し目買い意欲の強さのほか、9月末が近づいていることから配当志向の物色も入りやすいと考えられる。
英アームは4%を超える下落となり、ソフトバンクG<9984>の重荷となる可能性があるほか、18日は反発したものの15日の米国市場では半導体株が売られていた流れもあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株などは手掛けづらくさせそうである。そのため、原油先物相場の上昇を手掛かりとした資源株のほか、日銀の政策修正への思惑から金融株などTOPIX型に物色が向かいやすいだろう。
■アスクル、1Q営業利益 4.4%減 28.27億円
アスクル<2678>が発表した2024年5月期第1四半期業績は、売上高が前年同期比2.7%増の1130.74億円、営業利益は同4.4%減の28.27億円だった。ロジスティクス事業においては、ASKUL LOGISTのグループ外の物流業務受託の売上高は概ね前年同期と同水準で推移したものの、原価高騰等の影響により採算が悪化し、減収減益となった。eコマース事業において、売上総利益は生活用品の売上高の増加や一部商品の価格改定等により売上総利益率が改善。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(33533.09、+364.99)
・NYダウは上昇(34624.30、+6.06)
・ナスダック総合指数は上昇(13710.24、+1.90)
・SOX指数は上昇(3492.47、+16.07)
・米原油先物は上昇(90.58、+0.56)
・米長期金利は低下
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・Jパワー<9513>陸上風力に4000億円投資、30年度めど国内で150万kW発電
・トヨタ自<7203>愛知・明知工場に試作ライン、次世代電池量産へ
・日本ガイシ<5333>欧で表面捕集層付きPM除去装置拡販
・DMG森精機<6141>熱変位対策の5軸横型MC、高精度・剛性、操作もしやすく
・富士通<6702>豪社を買収、公共などのコンサル増強
・SCSK<9719>AI活用の専門組織設立、顧客の導入支援
・ペプチドリーム<4587>米レイズバイオ株一部売却
・ナブテスコ<6268>浜松工場竣工、精密減速機生産、来年早期に稼働
・双日<2768>ドイツ洋上風力を子会社化、遅延の台湾事業継続
・トヨタ自<7203>モノづくり現場に革新、新生産技術を公開
・住友大阪セメント<5232>半導体製造部品を増強、千葉・市川に新棟
・レゾナック<4004>三菱化工機など3者で、アンモニア分解技術で協業
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・特になし
<海外>
・特になし
《ST》