話題株ピックアップ【夕刊】(1):JBS、日ケミコン、霞ヶ関C
■日本ビジネスシステムズ <5036> 1,208円 +137 円 (+12.8%) 本日終値
日本ビジネスシステムズ<5036>が大幅高で3日続伸した。19日の取引終了後に23年9月期の連結業績予想を修正したと発表。売上高の見通しを1017億300万円から1120億円に、最終利益の見通しを28億8000万円から30億4000万円に引き上げた。トップラインとボトムラインの見通しを上方修正したことがポジティブ視されたようだ。ライセンス&プロダクツ事業での大型案件の新規獲得が売上高の上振れに大きく寄与した。実効税率の低下による影響も業績予想に織り込んだ。一方、営業利益と経常利益の見通しは下方修正した。クラウドインテグレーション事業において、クラウドDX(デジタルトランスフォーメーション)への本格的な需要増加に伴い、エンジニアのスキルシフトを進めた結果、有償稼働率が低下した。同社は今期の第1四半期から連結財務諸表を作成しており、決算短信の連結経営成績に、前年同期と比べた増減率の記載はない。
■日本ケミコン <6997> 1,615円 +153 円 (+10.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
日本ケミコン<6997>が大幅に4日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は19日、同社株の格付けを「オーバーウエート」で再開した。目標株価は2100円とした。同社は15日、米国の民事訴訟の和解に関するリリースを発表しており、同証券では大規模な特損リスクが収まったと判断した。アルミ電解コンデンサーの事業環境はおおむね健全であり、24年3月期の連結営業利益は105億円(会社予想100億円)を見込む。中期経営計画の最終年度となる26年3月期の同利益は145億円と目標利益(140億円)の達成は可能とみている。
■ホットランド <3196> 1,815円 +128 円 (+7.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
ホットランド<3196>が急反発。19日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、売上高を375億円から402億5000万円(前期比25.1%増)へ、営業利益を15億円から23億5000万円(同34.7%増)へ、純利益を6億5000万円から14億5000万円(同6.8%増)へ上方修正して減益予想から一転して増益予想にするとともに、期末一括配当予想を7円から10円(前期7円)へ引き上げたことが好感された。既存事業への集中と今後を見据えた新業態の開発、育成、成長に引き続き取り組んだ結果、8月までの売上高が堅調に推移していることが要因。また、為替差益の計上が見込まれることも寄与する。
■霞ヶ関キャピタル <3498> 6,480円 +450 円 (+7.5%) 本日終値
霞ヶ関キャピタル<3498>が大幅高で6連騰。2021年11月の高値を上抜け、新値街道をひた走っている。SBI証券が19日、霞ヶ関Cについて、投資判断「買い」で新規カバレッジを開始した。目標株価は7460円に設定する。需要が旺盛な冷凍冷蔵倉庫やグループ旅行向けアパートメントホテルなどの積極的な開発に加え、成長分野としてホスピス住宅分野に本格参入するなど、差別化を図る事業戦略を前向きに評価した。同証券は霞ヶ関Cの24年8月期営業利益が65億円になると予想する。
■ビジョナル <4194> 7,920円 +290 円 (+3.8%) 本日終値
ビジョナル<4194>が大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付で投資判断「オーバーウェート」を継続し、目標株価を1万1000円から1万2000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、国内リクルーティング市場の中長期的拡大による主力ビズリーチ事業の利益成長と、HRMOS(ハーモス)事業の売り上げ及び利益成長に注目。ビズリーチ事業はコロナ禍からのリバウンド需要の一定の剥落を織り込む一方、ハーモス事業の営業損失が従来予想に比べて縮小すると見込んでおり、これに伴い営業利益予想を24年7月期158億円から163億円へ、25年7月期195億円から202億円へ上方修正している。
■ペプチドリーム <4587> 1,714円 +57 円 (+3.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位
ペプチドリーム<4587>が反発。この日の寄り前、ロシュ・グループ企業である米ジェネンテック社(カリフォルニア)と、複数の新たな創薬ターゲットに対するペプチド-放射性核種複合体(RI-PDC)の創製・開発に関する共同研究開発及びライセンス契約を締結したと発表しており、好材料視された。両社は15年12月に複数ターゲットに対する創薬共同研究開発契約を締結して以降、16年にペプドリ独自の総薬開発プラットフォームであるPDPS技術の非独占的ライセンスを実施し、更に18年には両社の創薬共同研究開発の拡大契約を締結するなど協業関係にあった。今回の契約によりペプドリはPDPSを用いて、RI-PDCの創製を目的としてジェネンテック社が選定する創薬ターゲットに対するペプチド候補化合物の同定・最適化を実施するとしている。契約に基づき、ペプドリはジェネンテック社から契約一時金として4000万ドルのほか、開発、承認、販売マイルストーンフィーとして10億ドルを受け取る可能性がある。更に製品化後は日本国外における正味売上高に応じて段階的に比率が定められた売り上げロイヤルティーを受け取る権利を有しているという。なお、同件による影響は23年12月期業績予想に織り込み済みとしている。
■セルソース <4880> 2,295円 +68 円 (+3.1%) 本日終値
セルソース<4880>は反発。19日の取引終了後、東証グロース市場からプライム市場への移行について、東京証券取引所から承認を受けたと発表。あわせて、23年10月期に初配当を実施すると明らかにしており、これらを好感した買いが入った。市場区分の変更日は10月6日。プライム移行に伴い、70万株の公募増資と238万株の株式売り出し、上限46万2000株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施する。今期配当は初配当として普通配5円に加え、プライム市場変更記念配当として15円を期末に実施する。会社側は今後の配当方針について、「配当性向10%を基準として、継続的かつ安定的な配当を行う」としている。同時に23年10月期業績予想の下方修正を発表。売上高を51億9200万円から48億600万円(前期比12.5%増)へ、営業利益を16億2500万円から14億1100万円(同10.2%減)へ引き下げた。足もとの加工受託件数が想定を下回っていることや、製造拠点の拡張に向け前倒しでコストを投下したことが響く見込み。
■三協立山 <5932> 971円 +24 円 (+2.5%) 本日終値
三協立山<5932>が4連騰。同社株は8月1日に998円まで買われ、約3年ぶりとなる4ケタ大台復帰にあと一歩と迫ったが、その後は目先筋の利食い急ぎの動きが出て反落、800円台前半まで深押ししを強いられた経緯がある。その後はバリュー株物色の波に乗り再浮上、2度目の4ケタ大台チャレンジの動きをみせている。住宅用などを中心とするアルミ建材の大手だが、独子会社で電気自動車(EV)向けアルミ部材製造を手掛けており、EV関連の一角にも位置づけられている。トヨタ自動車<7203>のギガキャスト構想が開示され、アルミ関連株に物色の矛先が向いており、同社の株価も刺激されている。PBRは依然として0.3倍台で水準訂正余地が大きい。
■エスプール <2471> 475円 +8 円 (+1.7%) 本日終値
エスプール<2471>が大幅反発。SBI証券が19日付で投資判断「買い」、目標株価780円で新規にカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券によると、同社の株価は今年1月に共同通信が「障害者雇用の代行ビジネス」として同社の企業向け貸し農園を批判するネガティブな報道をしたことを嫌気し急落し、その後も人材派遣の回復遅れによる業績下振れ懸念の台頭とも相まって下値を模索する動きに終始していると指摘。ただ、4月に開催された厚生労働省の労働政策審議会で同社農園ビジネスへの否定的な見解や規制などの動きは見られなかったことや、人材派遣は24年11期に回復に転じると見込まれることから、当面の悪材料は織り込んだと判断したという。また今後は、独自ビジネスモデルのサービス開発力をベースとした中期的な成長可能性を再評価する動きになると予想している。
■フクシマガリレイ <6420> 5,280円 +80 円 (+1.5%) 本日終値
フクシマガリレイ<6420>がしっかり。同社は19日の取引終了後、取得総数20万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.00%)、取得総額10億4000万円を上限に、東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において買い付けの委託を実施すると発表。20日に16万株を8億3512万円で買い付け、今回の自己株式取得を終了したと開示した。株式還元及び資本効率の向上を図るためという。株式市場は今回の立会外での自社株買いを評価し、買いで反応した。
株探ニュース