話題株ピックアップ【夕刊】(2):浜ゴム、西武HD、SBG

注目
2023年9月29日 15時15分

■横浜ゴム <5101>  3,112円  +41 円 (+1.3%)  本日終値

横浜ゴム<5101>が6日ぶりに反発した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は28日、浜ゴムの目標株価を3400円から4000円に引き上げた。レーティングは「オーバーウエート」を継続する。5月に買収を完了したスウェーデンのトレルボルグ・ホイール・システムズ(TWS)の相乗効果(シナジー)の拡大を想定。今期に発生した買収関連の一時費用が来期ははく落し、購買面でもシナジーの早期発現が期待できるとした。同証券は浜ゴムの24年12月期営業利益予想を1050億円から1070億円に引き上げた。

■西武ホールディングス <9024>  1,439円  +13.5 円 (+1.0%)  本日終値

西武ホールディングス<9024>が4日ぶりに反発。28日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を4620億円から4630億円(前期比8.1%増)へ、営業利益を360億円から410億円(同85.1%増)へ、純利益を240億円から340億円(同40.1%減)へ上方修正したことが好感された。足もとでホテル・レジャー事業における海外ホテル業などが想定を上回る回復を見せていることや、不動産事業で造園工事の進捗が想定を上回っていること、更に商業施設の売り上げが好調に推移していることが寄与する。また、為替の影響や各種経費のコントロール、電気動力費や水道光熱費などの減少なども奏功する。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,335円  +37 円 (+0.6%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が強弱観対立のなかも反発。前日の米国株市場では長期金利上昇一服を背景にハイテク株中心に買いが優勢となり、ナスダック総合株価指数は続伸した。米ハイテク株に積極投資を行っていることで、ナスダック市場の動向に影響を受けやすい同社株には追い風となっている。また、前日は同社傘下の英半導体設計大手アーム<ARM>の株価が4.7%高と3日ぶりに大きく反発しており、これもソフトバンクGの株価にプラスに働いた。アームは今月14日にナスダック市場に新規上場したが、セカンダリーでは軟調な動きを強いられていた。しかし、今週に入って下げ止まる動きをみせている。更に英フィナンシャル・タイムズが27日に報じたところによると、米オープンAIが元アップル<AAPL>幹部や孫正義ソフトバンクG会長兼社長と人工知能(AI)を使った新しい端末を開発する企業を立ち上げる協議をしていることが明らかになったと伝えており、これも株価の刺激材料となったようだ。

■メルカリ <4385>  3,226円  +13 円 (+0.4%)  本日終値

メルカリ<4385>やニトリホールディングス<9843>が高く、レーザーテック<6920>は軟調。日経平均株価の10月2日の定期入れ替えに伴い、新規採用銘柄となる3銘柄は高安まちまち。日経平均入れ替えに伴い、この日の引けにかけリバランスの売買が発生するとみられている。ニトリHDは来年3月末と2回に分けて組み入れが行われる。なお、除外は日本板硝子<5202>、三井E&S<7003>、松井証券<8628>の3銘柄。

■日野自動車 <7205>  570.9円  +0.1 円 (+0.0%)  本日終値

日野自動車<7205>は朝高後に値を消す展開となった。28日の取引終了後、東京都日野市にある日野工場の土地の一部について、三井不動産<8801>に売却する契約を結んだと発表した。譲渡価格は非公表とするが、日野自の譲渡益は約500億円で、特別利益を24年3月期第2四半期(7~9月)に計上する予定。ただ譲渡益は24年3月期の業績予想に織り込み済みとしている。構造改革の進展を期待した買いが先行したものの、5日移動平均線と25日移動平均線のデッドクロス形成に伴う下値警戒感もあって、上昇一服後は利益確定目的の売りに押された。

■東電HD <9501>  668.8円  -21.3 円 (-3.1%)  本日終値

東京電力ホールディングス<9501>や関西電力<9503>、中部電力<9502>など電力株が軒並み安。東証の業種別指数で「電気・ガス」は一時3%を超す下げとなり、下落率で上位に入った。中間期末特有の機関投資家によるリバランスの売買の影響が出やすい地合いのなか、電気・ガス指数はこのところ原油相場の上昇による収益懸念から下げが続いており、日足チャートで5日移動平均線と25日移動平均線のデッドクロスが警戒されていた。28日のニューヨーク市場では、WTI(ウェスト・テキサス・インターミディエート)の期近物となる11月限は急反落するなど、一時95ドル台に乗せた原油先物相場の上昇は一服した。だが、電力株に対しては寄り付き直後にまとまった売り物が出て、目先の反発機運を一段と後退させる要因となった。ニューヨークの原油先物相場の調整は、テクニカル分析面での短期的な過熱感が意識されたことが背景にあるとされている。電力株に対しては、原油相場の高止まりによるコスト増への影響も引き続き警戒されているとみられている。

■INPEX <1605>  2,256円  -67 円 (-2.9%)  本日終値

石油関連株は軟調。INPEX<1605>は3日ぶり、石油資源開発<1662>は4日ぶりに値を下げた。28日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が前日比1.97ドル安の1バレル=91.71ドルに下落した。前日には一時95ドル台まで上昇するなど、足もとで原油価格が急伸したことから利益確定売りが膨らんだ。ただ、原油の需給逼迫懸念は強く相場の高止まりは続くとみる声が多い。

■セガサミー <6460>  2,759円  -61.5 円 (-2.2%)  本日終値

セガサミーホールディングス<6460>が冴えない。28日の取引終了後、構造改革の実施に伴い、24年3月期に約143億円の損失を計上する見込みだと発表した。現時点で今期の業績予想に変更はないとするものの、開発中のタイトルの一部中止を含む事業環境の急速な変化を受けた対応が投資家に警戒感をもたらす格好となり、売りを促す要因となったようだ。コンシューマー分野における欧州地域の収益性悪化を受けて、新作「HYENAS」や未発表である一部のタイトルの開発を中止する。当該地域の複数のグループ会社における固定費の削減も実施。これに伴い、一時的に費用が発生する。同分野では第3四半期(10~12月)以降に主力IP(知的財産)を含む複数の新作タイトルを予定する。堅調なアミューズメント機器分野や映像・玩具分野、好調な遊技機事業などの各事業の業況を考慮し、通期の業績予想については状況を見極めた上で、必要に応じて修正するとした。

■五洋建設 <1893>  889.2円  -5.5 円 (-0.6%)  本日終値

五洋建設<1893>や不動テトラ<1813>が朝高後に下げに転じ、若築建設<1888>など海上土木株は冴えない展開。舗装関連では東亜道路工業<1882>、世紀東急工業<1898>、日本道路<1884>が安い。29日付の日本経済新聞は「政府は防衛力強化の目的で拡充する公共インフラの候補として10道県の33空港・港湾を選定した」と報じた。滑走路の延伸や岸壁の増築に向け、地方自治体と近く協議を始めるという。関連株の一角には受注面でのプラス効果を見込んだ買いが先行したものの、足もとでドル円相場は1ドル=149円台半ばと円安基調を継続している。円安による資材価格の上昇が収益圧迫要因となる建設株に対しては、上値を追うムードは乏しく、次第に売り圧力が強まった。

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