「半導体」がランキング1位、米半導体セクターが底入れ気配に<注目テーマ>
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7 円安メリット
8 JPX日経400
10 2023年のIPO
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「半導体」がランキングトップに輝いている。
半導体市況の回復が遅れているものの、米国では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が前日まで4日続伸と底入れの兆しをみせている。同指数は水準的には攻防ラインとなっていた26週移動平均線をようやく回復したに過ぎないが、米金利上昇が警戒されるなかで予想外にしっかりした動きといってよい。
特に半導体大手のエヌビディア<NVDA>の戻り足に弾みがついており、こちらは26週線に触れることなく、そのはるか上を行く13週線とのマイナスカイ離を解消した。ゴールドマン・サックス<GS>が同社株を最も強気とする「コンビクション・リスト」に追加したことなどがマーケットでも注目されている。
半導体セクターはスマートフォンやパソコンの在庫調整圧力がメモリー市況低迷の背景にあるが、一方で生成AI向けのGPU(画像処理半導体)の需要拡大は顕著で、商品カテゴリーによって明暗が分かれている。生成AIで使われるGPUについてはエヌビディアが世界シェア8割という圧倒的な競争力を誇っており、これが足もと株式市場での高評価につながっている。エヌビディアの製品をほぼ独占的に受託生産しているのが台湾のTSMC<TSM>だが、TSMCは生産能力の増強に努め、来年には現状の2倍となる量産体制を確保する構えにあることが伝えられ話題となった。また、岸田政権は国内投資促進の観点で、半導体や蓄電池など重要物資の国内生産拡大を支援する形での税制創設を検討している。
日本では世界シェアトップクラスの商品を有する半導体製造装置メーカーが多い。TSMCの設備投資意欲の高さは、東京市場でも同関連株を刺激することになりそうだ。製造装置メーカーでは半導体テスターを手掛けるアドバンテスト<6857>や切断・研削・研磨といった加工装置を手掛けるディスコ<6146>など後工程のメーカーに収益機会が高まることが期待されている。このほか、半導体シリコンウエハー大手の信越化学工業<4063>やSUMCO<3436>、半導体フォトレジストのトップメーカーである東京応化工業<4186>などの半導体素材関連や、SoC(システム・オン・チップ)の設計・開発を手掛けるソシオネクスト<6526>なども注目されやすい。