話題株ピックアップ【夕刊】(3):アイスペース、WNIウェザ、サカタタネ

注目
2023年10月10日 15時18分

■ispace <9348>  998円  -300 円 (-23.1%) ストップ安   本日終値

ispace<9348>がストップ安の水準となる前営業日比300円安の998円に売られた。宇宙開発ベンチャーの同社は4月12日に東証グロース市場に新規上場したが、大株主による株式の売却を制限するロックアップ期間は上場後180日目となる10月8日までとなっていた。きょうは同社株にとってロックアップ解除後の最初の取引日とあって、市場への株式放出に伴う需給悪化リスクが意識され、売り注文が急増したようだ。

■ウェザーニューズ <4825>  5,890円  -300 円 (-4.9%)  本日終値  東証プライム 下落率4位

ウェザーニューズ<4825>が大幅続落し、年初来安値を更新した。同社は6日取引終了後、24年5月期第1四半期(6~8月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比12.1%減の4億1500万円にとどまったことが嫌気されたようだ。売上高は同6.8%増の55億8000万円で着地した。モバイル、航海、陸上事業が売り上げ成長を牽引した半面、広告費の先行投資や人件費の増加などが利益面に影響した。なお、通期業績予想については売上高225億円(前期比6.6%増)、営業利益35億円(同7.5%増)とする従来見通しを据え置いている。

■サカタのタネ <1377>  4,220円  -215 円 (-4.9%)  本日終値  東証プライム 下落率3位

サカタのタネ<1377>が反落。前週末6日の取引終了後に6~8月期決算を発表。売上高が前年同期比8.0%増の191億6300万円だった一方、営業利益が同5.3%減の23億3500万円と減少しており、これを嫌気した売りが出ている。野菜種子と花種子の販売が安定して推移したことに加え、為替相場が大幅な円安になったことが売上高を押し上げた。利益面では販管費の増加が重しとなった。なお、通期見通しに変更はない。

■久光製薬 <4530>  5,112円  -104 円 (-2.0%)  本日終値

久光製薬<4530>が続落した。前週末6日の取引終了後、24年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表。最終利益は前年同期比29.4%増の84億1700万円となった。通期の計画に対する進捗率は約79%に上ったものの、直近3カ月間となる6~8月期が減益となり、嫌気されたようだ。8月中間期の売上高は同12.3%増の669億7700万円だった。訪日外国人の増加に伴って販促活動を強化し、一般用医薬品事業が大きく伸びた。医療用医薬品事業は、国内では経皮吸収型非ステロイド性疼痛治療剤「ジクトルテープ」や、原発性手掌多汗症治療剤「アポハイドローション20%」などが増収に寄与。海外は女性ホルモン製剤の需要拡大や円安の影響で増収となった。

■壱番屋 <7630>  5,170円  -100 円 (-1.9%)  本日終値

壱番屋<7630>が反落している。前週末6日の取引終了後、24年2月期の連結業績予想について、売上高を530億円から551億円(前期比14.1%増)へ、営業利益を43億円から49億円(同35.6%増)へ、純利益を28億8000万円から31億円(同22.1%増)へ上方修正したが、株価に織り込み済みとの見方が強いようだ。上期業績が計画を上回って着地したことに加えて、最近の売り上げ動向を踏まえて既存店売上高の前提を前期比5.0%増から同8.9%増に引き上げたこと、更に国内外子会社の業績が計画を上回る見通しであることなどが要因としている。同時に発表した第2四半期累計(3~8月)決算は、売上高268億2200万円(前年同期比17.3%増)、営業利益24億6700万円(同87.2%増)、純利益14億1800万円(同38.8%増)となった。前年6月と12月に実施したカレーソースと一部トッピングなどの値上げの影響が継続し、国内既存店売上高が前年同期比13.7%増となったことなどが牽引した。

■ビジョナリー <9263>  160円  +50 円 (+45.5%) ストップ高   本日終値

ビジョナリーホールディングス<9263>がストップ高の水準となる前営業日比50円高の160円でカイ気配となった。前週末6日の取引終了後、日本企業成長投資(東京都千代田区)及びそのグループが投資ファンドにより間接的に所有するHorus HDが、ビジョナリーの株式について、非公開化を目的に公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。買い付け価格は200円としており、ビジョナリーはTOB価格にサヤ寄せする展開となっている。買付予定数の下限は2483万7300株で、上限は設定しない。TOB成立後、所定の手続きを経てビジョナリーは上場廃止となる見込み。買い付け期間は10月10日から11月21日。ビジョナリーはTOBに賛同の意見を表明した。東京証券取引所は6日、同社株に関し、監理銘柄(確認中)の指定を継続すると発表した。

■Jエスコム <3779>  217円  +29 円 (+15.4%)  本日終値

ジェイ・エスコムホールディングス<3779>が後場急騰。午前11時30分ごろ、布帛・ニット・雑貨などの提案型OEM・ODM事業を行う繊維専門商社のサンマリノ(東京都千代田区)と業務提携契約を締結したと発表しており、好材料視された。サンマリノは、オンワードホールディングス<8016>が株式の34%を保有しており、アジア・欧州における幅広い情報収集力・素材調達力と生産ネットワーク、有名アパレルメーカーとの幅広いネットワークなどを有している。Jエスコムではこれらを活用してよりクオリティの高い商品を提供することで、収益機会を拡大させることが可能になるとしており、今後ゲーム、アニメなどのIPを活用したアパレル・雑貨の商品化に関する企画・開発や商品製造、販売、在庫管理における相互協力などで協業するとしている。なお、同件による24年3月期業績への影響は軽微としている。

■オリコンHD <2498>  2,735円  +215 円 (+8.5%)  本日終値

オリエンタルコンサルタンツホールディングス<2498>が急伸。この日午前11時ごろ、子会社での不適切会計処理を巡る問題に関し、特別調査委員会から調査報告書を受領したと発表。アク抜け感から買い戻しが入ったようだ。調査結果に基づき、過年度の会計処理の検証や連結財務諸表に与える影響額を精査したが、損益に与える影響は重要性が乏しいため、過年度の有価証券報告書の訂正はしないという。23年9月期第3四半期の決算短信と報告書は、きょう発表する予定。また、18年9月期から22年9月期までの内部統制報告書の訂正報告書については、調査結果に基づき後日提出する予定とした。

■池上通信機 <6771>  865円  +61 円 (+7.6%)  本日終値

池上通信機<6771>が大幅高で3日続伸している。午前10時ごろ、テレビ熊本(熊本市北区)から金峰山受信基地局向けTSL(固定無線回線)装置を含む無線伝送システムを一括受注したと発表しており、好材料視された。今回受注したのは、FPU(放送事業用無線局)受信基地局がある金峰山送信所からテレビ熊本の本社に向けて番組素材を伝送するTSL装置「PF-912」のほか、取材現場からの番組素材を伝送する4K/HDデジタルFPU装置「PF-900」、金峰山受信基地局及びテレビ熊本本社にあるFPUリモコン(FPU装置やアンテナの回転架台を制御するためのリモコン)など。テレビ熊本では、これまで中継・スタジオ用設備として池上通のカメラや伝送装置を多数導入していることから、今回の受注に至ったとしている。

■AIメカテック <6227>  3,810円  +250 円 (+7.0%)  本日終値

AIメカテック<6227>の上げ足が鮮烈。半導体市況は低迷が続いているものの、最近ではフラッシュメモリーなどの価格が底入れするなど変化も見られ、半導体関連株の中には上昇波動に復帰する銘柄も増えてきた。同社はその中でも最先頭を走っている。微細化・積層化ニーズに対応した半導体パッケージ関連装置や半導体プロセス装置の製造を行い、インクジェット・ソリューション事業なども展開し業績は絶好調、24年6月期は営業利益が前期比2.4倍の14億1500万円と変貌する見通しで、過去最高利益更新となる。株価も急速な上昇をみせているが、前週末6日の大量保有報告で国内首位級の資産運用会社アセットマネジメントOneが同社株を5%超保有していることが判明、これが一段の先高期待につながっている。一方で外資系証券経由の貸株調達による空売りが直近急増していることで、買い戻しによる浮揚力も働いているもようだ。

●ストップ高銘柄

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●ストップ安銘柄

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