話題株ピックアップ【夕刊】(1):FPパートナ、ローツェ、サイゼリヤ

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2023年10月12日 15時13分

■FPパートナー <7388>  4,195円  +630 円 (+17.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

FPパートナー<7388>が急反発。11日の取引終了後に22年12月~23年8月期決算を発表。売上高が前年同期比22.3%増の229億1400万円、営業利益が同40.2%増の45億7900万円となっており、これを好感した買いが入った。保険契約見込み顧客数が営業社員数の増加に伴い堅調だった。また、マネードクターサービスサイト経由などの自社集客件数も引き続き順調に推移した。なお、通期の増収増益見通しに変更はない。

■ローツェ <6323>  10,940円  +1,500 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位

ローツェ<6323>がストップ高。11日の取引終了後に24年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比10.4%減の409億9200万円と、減収で計画を下回った。一方、経常利益は同17.9%減の138億7800万円と、減益ながら計画を上回り、通期計画に対する進捗率は約64%と順調だった。直近で株価が下落基調を強めていたなか、決算発表が業況に対する過度な悲観を和らげる格好となり、仕切り直しの買いも集めたようだ。半導体メーカーの設備投資の先送りの影響を受け、売り上げは低調に推移した。一方、第2四半期(6~8月)に入り、中国や米国向けの需要が回復基調となったという。想定よりも円安が進行したことを背景に、外貨建債権の為替評価益を計上し、経常利益と最終利益は計画に対し上振れて着地した。

■サイゼリヤ <7581>  5,530円  +700 円 (+14.5%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位

サイゼリヤ<7581>がストップ高に買われ、新値街道に突入した。11日の取引終了後、23年8月期の連結決算発表にあわせ、24年8月期の業績予想を開示し、最終利益が前期比59.1%増の82億円になる見通しを示した。14年ぶりの最高益を見込む。前期の業績が計画を上振れて着地したこともあって、投資家にポジティブ・サプライズをもたらしたようだ。24年8月期の売上高は同15.1%増の2110億円、営業利益は同81.4%増の131億円を見込む。国内店舗数は8店舗の純減を計画する一方で、海外では50店舗の純増を予定。アジアでの営業利益は109億円となる見通し。23年8月期の売上高は前の期比27.0%増の1832億4400万円、最終利益は同8.9%減の51億5400万円だった。海外での売り上げが順調に推移するなか、販管費比率が低下し利益を下支えした。

■野村マイクロ <6254>  6,420円  +620 円 (+10.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

野村マイクロ・サイエンス<6254>が戻り足鮮明。半導体向けを中心に超純水装置を展開しており、韓国サムスンを主要顧客に東アジア地域に重点を置いているが、その技術力の高さが相次ぐ大型案件獲得に結実。半導体市況の低迷がいわれるなかも、超純水装置に対する需要には陰りがなく、高水準の受注残を背景に24年3月期もトップラインが前期比2ケタ伸長を見込むなど好調だ。会社側では「半導体市況の低迷がいわれるなかも、当社の製品は半導体製造工程のインフラに関わる部分で、半導体製造装置関連メーカーとは異なり短期的視点での受注環境という点ではあまり影響がない」(総務部)としている。今期の営業利益は前期比7%増の70億円を見込むが、同社は業績見通しに保守的な傾向があり、現状では上振れ余地が大きいとみられている。足もと東京株式市場では半導体関連株が総じて上値指向にあり、そのなかPER11倍前後の同社株は割安感があり、上値余地が大きいとみた投資資金の流入が活発となった。

■吉野家ホールディングス <9861>  3,054円  +263.5 円 (+9.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

吉野家ホールディングス<9861>は大幅高で年初来高値更新。11日の取引終了後、24年2月期の連結業績予想について、売上高を1760億円から1810億円(前期比7.7%増)へ、営業利益を46億円から68億円(同98.0%増)へ、純利益を24億円から37億円(同48.9%減)へ上方修正し、あわせて中間・期末各5円の年10円としていた配当予想を中間・期末各8円の年16円(前期10円)に引き上げたことが好感された。各事業の「客数獲得」に向けた販売施策の奏功もあり、上期の既存店売上高が計画を上回って推移したことが要因という。また、政府による光熱費の負担軽減策の支援を受けたことに加えて、売上高上昇による変動経費の増加を適切に管理したことも貢献する。なお、第2四半期累計(3~8月)決算は、売上高916億5400万円(前年同期比12.0%増)、営業利益39億8600万円(同3.8倍)、純利益28億7900万円(同38.7%減)だった。

■ディスコ <6146>  30,520円  +2,070 円 (+7.3%)  本日終値

ディスコ<6146>が大幅高で連日の上場来高値更新、分割後修正値で未踏の3万円大台乗せを果たした。半導体向け切断・研削・研磨装置で抜群の商品競争力を有し、世界トップシェアを誇る。特に次世代パワー半導体向けで高水準の需要を獲得しているほか、生成AI市場の急拡大を背景に、大手半導体メーカーの同分野向けの投資意欲が旺盛。生成AI特需を背景とする最先端パッケージやハイエンドメモリー向けは今3月期第4四半期からの本格出荷が見込まれている。米国では生成AI関連の象徴株であるエヌビディア<NVDA>の戻り足が鮮明で、同社株もそれに連動する形で上値追いが加速した。株式需給関係が良好で、株価は半導体製造装置関連の中でも最先頭を走っている。

■DMG森精機 <6141>  2,693.5円  +175.5 円 (+7.0%)  本日終値

DMG森精機<6141>が大幅高で5連騰。オークマ<6103>やツガミ<6101>、アマダ<6113>などが堅調に推移している。日本工作機械工業会(日工会)が11日発表した9月の受注速報によると、内需と外需を合わせた受注総額は前年同月比11.2%減の1339億1300万円となった。一方、前月比では16.7%増と2カ月連続で増加した。工作機械関連には、今後の受注の更なる底入れを期待した買いが支えとなったようだ。東証の業種別指数で「機械」は上昇率上位に入っている。

■技研製作所 <6289>  2,117円  +117 円 (+5.9%)  本日終値

技研製作所<6289>が急伸。11日の取引終了後、23年8月期の連結決算発表にあわせ、24年8月期の業績予想を開示した。売上高は前期比2.5%増の300億円、営業利益は同10.6%増の33億円、最終利益は同2.8倍の24億円を見込む。今期の売上高と営業利益の目標は、これまで中期経営計画で示していた目標値(売上高350億円、営業利益55億円)を下回る見通しだが、中期計画の下方修正は株価にはある程度織り込まれていたこともあって、増益計画を評価した買いが入ったようだ。年間配当予想は前期と横ばいの40円とした。今期は橋脚や護岸、高速道路のリニューアル工事などに向け、インプラント工法の採用が拡大すると予測する。23年8月期の売上高は前の期比3.6%減の292億7200万円、最終利益は同73.8%減の8億4600万円だった。

■コーナン商事 <7516>  3,990円  +185 円 (+4.9%)  本日終値

コーナン商事<7516>が大幅反発し、年初来高値を更新した。11日の取引終了後、24年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表。営業収益は前年同期比7.2%増の2382億1000万円、経常利益が同16.9%増の149億5900万円だった。リフォーム関連やプロ向け商材、ペット用品が好調を維持。園芸用品や電動自転車、ヘルメットも堅調だった。更に、ホームインプルーブメントひろせを子会社化したことによる影響を織り込み、通期の業績予想を上方修正しており、業況を好感した買いが入ったようだ。24年2月期の営業収益の見通しについては、4532億円から4704億5000万円(前期比7.2%増)、経常利益の見通しは209億円から211億円(同1.8%増)に見直した。

■日立製作所 <6501>  9,333円  +421 円 (+4.7%)  本日終値

日立製作所<6501>が3日続伸。11日の取引終了後、自社株1107万3400株(発行済み株数の1.18%)を10月18日付で消却すると発表しており、好材料視された。消却後の発行済み株数は9億2716万7877株となる予定だ。同時に、ヘルスケア事業本部を会社分割により、24年4月1日付で100%子会社である日立ハイテクに承継すると発表した。グループにおけるヘルスケア事業の強化が目的で、これにより日立ハイテクで「診断×治療×デジタル」によるヘルスケア事業を推進することになる。

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