話題株ピックアップ【夕刊】(1):IDOM、ヤマダHD、アダストリア

注目
2023年10月19日 15時11分

■カナデン <8081>  1,450円  +99 円 (+7.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

カナデン<8081>が急伸。18日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想と配当予想の上方修正を発表し、好感されたようだ。同社は通期の売上高予想を1130億円から1150億円(前期比8.1%増)、最終利益予想を30億円から32億円(同10.5%増)に引き上げた。年間配当予想は46円から48円(前期比9円増配)に増額した。FA(ファクトリーオートメーション)システムにおいて部材不足が改善した。産業機械や、家庭用電気機器向けの半導体・デバイスも順調に推移したほか、円安による影響が利益を押し上げる要因となった。

■IDOM <7599>  875円  +58 円 (+7.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

IDOM<7599>が続急伸した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は18日、IDOMの目標株価を1500円から1800円に引き上げた。レーティングは「バイ」を継続する。ビッグモーター(東京都多摩市)の不正問題を受けて中古車業界に対する報道が過熱したものの、足もとでは沈静化している印象があると指摘。IDOMの23年6~8月期は小売粗利が大きく改善しているとしたうえで、今後は敵失的恩恵が受けられる状況になると予測する。同証券はIDOMの24年2月期の営業利益予想を156億円から182億円に増額修正した。

■ヤマダホールディングス <9831>  467円  +11.7 円 (+2.6%)  本日終値

ヤマダホールディングス<9831>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券は18日、同社株の目標株価を440円から510円に引き上げた。投資評価は「2」を継続した。24年3月期の連結営業利益予想を445億円から504億円(会社予想505億円)、25年3月期の同利益は482億円から530億円にそれぞれ増額修正している。デンキ事業で第1四半期に確認された利益率コントロールが少なくとも今期は持続するとみられることや、夏場のエアコン需要が好調だったことなどが寄与する。同証券では、短期的な反転期待を指摘するとともに、株価の持続的な上昇には安定的な株主還元などが必要とみている。

■アダストリア <2685>  3,105円  +60 円 (+2.0%)  本日終値

アダストリア<2685>が3日続伸した。18日の取引終了後、フィリピンでの新会社の設立を発表した。主力ブランドの「niko and ...」を皮切りに現地で事業を展開する。人口増が見込まれる東南アジアにおける販売網の拡大に向けた動きを評価した買いが入ったようだ。11月に設立する予定の新会社は、同国内で300店舗以上を展開するPrimer Holdingsとの合弁企業とし、迅速な事業展開につなげる。アダストリアは4月に出店したタイとともに、東南アジアでの事業基盤の構築と周辺国への展開を図る構えだ。

■霞ヶ関キャピタル <3498>  10,440円  +190 円 (+1.9%)  本日終値

霞ヶ関キャピタル<3498>は全般リスクオフの地合いのなかで強さを発揮、一時490円高の1万740円まで上値を伸ばし、新値街道への復帰を視野に捉えている。物流施設を主力にアパートメントホテルなどにも展開するほか、再生可能エネルギーの電源開発でも実績がある。物流施設及び物流用地の売却などが進み業績は急拡大途上にあり、営業利益は倍増となった23年8月期に続き、24年8月期も前期比91%増益の85億円見通しと大幅な伸びが続く。更に25年8月期についても開発ファンドからの物流施設やホテル案件売却が相次ぐほか、自社開発ホテル案件売却なども加わり、「営業利益は倍増以上の伸びを示す可能性が高い」(国内証券アナリスト)とみられている。株価は前週12日に初の1万円大台乗せを果たしたが、ここを通過点とする上昇相場への期待が買いを引き寄せている。

■菱地所物流R <3481>  382,500円  +6,500 円 (+1.7%)  本日終値

三菱地所物流リート投資法人<3481>が堅調推移。18日の取引終了後に発表された菱地所物流Rの24年2月期最終利益は増益となる見通しとなっており、これを好感した買いが入った。REIT全般に、相対的な分配金利回りの高さを意識した機関投資家の買いが断続的に続いており、下値の堅さが意識されているようだ。全体相場が大きく調整するなかにあっても、東証REIT指数は逆行高を演じており、個別でみても日本ビルファンド投資法人<8951>やジャパンリアルエステイト投資法人<8952>、日本都市ファンド投資法人<8953>が上昇している。

■トランザクション <7818>  1,963円  +22 円 (+1.1%)  本日終値

トランザクション<7818>は反発。18日の取引終了後、連結子会社が手掛けるオリジナルブランド「MARKLESS STYLE」の一部製品の値上げを発表した。業績へのプラス効果を見込んだ買いを誘ったようだ。主力製品であるバッグなど一部製品を対象に2024年1月から値上げに踏み切る。想定を上回る円安の進行や物流コストなどの上昇を受けて判断したという。

■リンテック <7966>  2,535.5円  +24.5 円 (+1.0%)  本日終値

リンテック<7966>はしっかり。午前9時30分ごろ、内閣府や経済産業省などが中心となって推進する「経済安全保障重要技術育成プログラム」の一環として、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業に6月に参画し取り組みを進めていることを発表した。同事業では半導体チップの偽造を防止する技術について、産業技術総合研究所や関連企業、国立大学と共同で開発に取り組んでいく。予算は34億円で、期間は2023年6月から28年6月まで。

■ケーズホールディングス <8282>  1,388円  +11.5 円 (+0.8%)  本日終値

ケーズホールディングス<8282>が続伸した。SMBC日興証券が18日、ケーズHDの目標株価を1230円から1400円に引き上げた。投資評価は「2」を継続する。7~9月期は猛暑の影響でエアコンが大きく伸長したと指摘。自社株買いの期待もあり、株価の下値は限定的だとしたうえで、反転期待が高まる可能性もある家電需要の動向を見極める局面が続きそうだとの見方を示す。同証券はケーズHDの24年3月期営業利益予想を268億円から279億円に見直した。

■日本光電 <6849>  3,506円  +29 円 (+0.8%)  本日終値

日本光電<6849>は7日ぶりに反発した。18日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結業績に関し、最終利益が従来の予想の40億円から80億円(前年同期比6.3%減)に上振れて着地したようだと発表し、材料視された。9月中間期の売上高は985億円から1030億円(同9.2%増)と計画を上回った見込み。消耗品・サービス事業が想定を上回って推移したほか、円安も業績を押し上げる要因となった。通期の業績予想は現在精査中として、11月8日に予定する第2四半期決算発表時に公表するとしている。

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