話題株ピックアップ【夕刊】(2):ティーガイア、セブン&アイ、千葉銀

注目
2023年10月19日 15時14分

■ティーガイア <3738>  1,740円  +11 円 (+0.6%)  本日終値

ティーガイア<3738>が3日続伸した。18日の取引終了後、茨城県神栖市から「高齢者スマホ講習会企画運営等業務委託」を受託したと発表。これを手掛かり視した買いが株価を下支えしたようだ。高齢者のスマートフォンの利用を巡る不安を取り除き、デジタル格差の解消につなげる。

■純金信託 <1540>  8,872円  +39 円 (+0.4%)  本日終値

純金上場信託(現物国内保管型)<1540>が連日で新高値をつけた。18日のニューヨーク市場で金現物相場は一時約2カ月ぶりの高値をつけたほか、金先物相場も12月限の清算値は前日比1.7%高の1968ドル30セントと大幅に上昇。中東情勢の緊迫化で安全資産と位置付けられている金の需要が高まるとの思惑が広がるなか、イスラム組織ハマスとイスラエル軍の戦闘が激化した場合、金相場は短期的には1オンス=2000ドルを突破するとの見方も一部で出ている。東京市場も同じく、金相場には上昇圧力が引き続き掛かっており、金価格連動型のETFを選好する投資家の姿勢が強まっている。SPDRゴールド・シェア<1326>やNEXT FUNDS 金価格連動型上場投信<1328>も高い。

■セブン&アイ <3382>  5,359円  +18 円 (+0.3%)  本日終値

セブン&アイ・ホールディングス<3382>が小幅続伸。岩井コスモ証券は18日、同社株の投資判断「A」と目標株価7100円を継続した。24年2月期第2四半期(3~8月)の連結営業利益が前年同期比2.7%増の2411億1500万円と過去最高益を更新。海外コンビニエンスストア(CVS)事業は会社計画を下回ったが、国内CVS事業が好調だった。24年2月期通期は国内CVSの好調継続や円安の影響で同利益は前期比3.6%増の5250億円と会社計画の達成を予想。また、同社の中期経営計画では、26年2月期までの3カ年累計の総還元性向を50%以上と掲げており、株主還元の実施にも期待している。

■千葉銀行 <8331>  1,126円  +2 円 (+0.2%)  本日終値

千葉銀行<8331>や京都フィナンシャルグループ<5844>など地銀株の一角が底堅く推移する。18日の米国市場では、モルガン・スタンレー<MS>の株価が決算発表を受けて大幅安となったほか、17日にはゴールドマン・サックス・グループ<GS>も同じく決算発表後に売り圧力が強まった。米銀大手の業況を巡る懸念が強まるなか、19日の東京市場では三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも軟調な動きとなっている。半面、国内銀行を巡っては、政策保有株を圧縮する動きが加速しており、米国債価格の下落(金利の上昇)による含み損があっても、投資有価証券売却益によりマイナス要因が相殺されるとの期待は根強い。千葉銀や京都FGに対しては自社株買いの実施を期待する向きも多く、地合い悪のなかでも押し目買いを集めたようだ。このほか、九州フィナンシャルグループ<7180>やちゅうぎんフィナンシャルグループ<5832>、いよぎんホールディングス<5830>が上昇している。

■第一三共 <4568>  3,579円  -270 円 (-7.0%)  本日終値  東証プライム 下落率4位

第一三共<4568>が5日続落し、年初来安値を更新した。18日の取引終了後、米製薬企業シーゲン<SGEN>が第一三共に対して提起した抗がん剤「エンハーツ」を巡る特許権侵害訴訟について、米テキサス州東部地区連邦地方裁判所が第一三共に、損害賠償額とともにシーゲンへのロイヤルティーの支払いを命じる判決を下した。敗訴となったことをネガティブ視した売りが膨らんだようだ。4180万ドル(約62億円)の損害賠償額に加えて、2022年4月~24年11月4日までのエンハーツの米国での売り上げに対する8%のロイヤルティーの支払いを同地裁は命じた。第一三共は米連邦巡回区控訴裁判所への控訴を含め、あらゆる法的手段を検討するとしている。24年3月期の通期の業績への影響は精査中で、確定次第公表する方針を示した。

■日経レバ <1570>  18,730円  -730 円 (-3.8%)  本日終値

NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が3日ぶり急反落、フシ目の1万9000円台を割り込んだ。日経平均株価に連動する仕組みで組成されたETFで、価格変動率が2倍に基本設定されていることでボラティリティの高さが特徴。ここ、中東情勢を横目に全体相場が不安定で日経平均は上下に変動幅が大きくなっている。前日の米国株市場が米長期金利上昇を背景にリスクオフに傾いており、きょうは日経平均も下値を模索する展開を強いられている。個人投資家の短期筋を中心に強弱観が対立、リバウンド狙いの買いや空売りが錯綜している。なお、日経レバの信用取組は10月第1週に500万口弱まで急増したが、前週末13日現在では急減し300万口を下回っている。

■アドバンテスト <6857>  4,248円  -150 円 (-3.4%)  本日終値

アドバンテスト<6857>が続落、4200円近辺の25日移動平均線との上方カイ離を埋める動きとなっている。前日の米国株市場では長期金利の一段の上昇を嫌気してハイテク系グロース株には向かい風の強い地合いとなり、半導体関連株も総じて軟調な値動きを強いられた。特に生成AI関連として注目されている画像処理半導体(GPU)大手のエヌビディア<NVDA>が4%安に売られるなど下げが目立った。東京市場でも半導体製造装置メーカーなどの株価に影響を与えているが、そのなかエヌビディアのGPU向けテスターで独占的シェアを有するアドテストは関連株最右翼に位置付けられるだけに、株価面でも影響を受けやすくなっている。このほか、アドテスト同様、後工程の半導体製造装置メーカーで生成AI市場の拡大で大きな需要獲得が見込まれているディスコ<6146>なども売りに押されている。

■旭ダイヤモンド工業 <6140>  850円  -29 円 (-3.3%)  本日終値

旭ダイヤモンド工業<6140>が反落。午後0時20分ごろ、24年3月期業績予想の下方修正を発表。売上高を430億円から392億円(前期比0.3%減)へ、営業利益を24億円から16億円(同36.2%減)へ引き下げており、これが嫌気された。電子・半導体業界での在庫調整の影響が業績を押し下げる。なお、注力製品であるパワー半導体用の関連工具の需要は堅調という。

■日本航空 <9201>  2,674円  -67 円 (-2.4%)  本日終値

日本航空<9201>やANAホールディングス<9202>が軟調。9月の訪日外国人客数の回復基調が確認されるなかにあっても、積極的に買い向かう姿勢は限られている。米国時間17日には、米ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス<UAL>が23年7~9月期(第3四半期)の決算発表とともに、第4四半期(10~12月)の業績見通しを示した。イスラエルのテルアビブ便の運航停止が続いた場合の利益の見通しは市場予想を下回る水準となっており、18日の米国市場で同社株は大幅安となっている。空運株を巡っては、中東情勢の緊迫化による原油相場の上昇による影響とともに、地政学リスクの高まりによるビジネス往来需要の停滞リスクなども警戒されており、機関投資家による売り圧力が強まっているようだ。

■デンソー <6902>  2,335円  -54 円 (-2.3%)  本日終値

デンソー<6902>が軟調。自動車向けばね部品を手掛ける中央発條<5992>の藤岡工場の第4工場で16日に爆発事故が発生した。その影響で部品供給が滞り、トヨタ自動車<7203>の国内での車両生産に影響が出ている。20日には8工場13ラインで生産を止める予定。週明け23日以降の稼働は20日に判断すると伝わっている。今年夏には生産指示システムの不具合でトヨタの国内生産が停止するなど、トラブルが相次いでいることもあって、同社を主要取引先とするサプライヤーに対しては、部品生産の一時的な停止や稼働調整による業績へのネガティブな影響を懸念した売りが出ている。豊田自動織機<6201>やフタバ産業<7241>、豊田合成<7282>、愛三工業<7283>なども下落している。

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