ユーロ週間見通し:もみ合いか、中東情勢の悪化を警戒

通貨
2023年10月28日 14時33分

■伸び悩み、ECBによる利上げ終了観測強まる

今週のユーロ・ドルは伸び悩み。米長期金利の動向をにらんでユーロ買い・米ドル売りが一時優勢となった。しかしながら、10月24日発表のユーロ圏10月製造業PMI速報値は市場予想を下回ったこと、欧州中央銀行(ECB)は政策金利の据え置きを決定し、利上げ終了との見方が広がったことから、週後半はリスク回避のユーロ売り・米ドル買いが活発となった。取引レンジ:1.0524ドル-1.0694ドル。

「下げ渋りか、今後の米金融政策が手掛かり材料に

来週のユーロ・ドルは下げ渋りか。欧州中央銀行(ECB)による利上げ休止を受けてリスク選好的なユーロ買いは縮小したが、ユーロ圏経済の減速懸念は多少和らいだ。一方、米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で政策金利の据え置きが決まる見込みだが、声明で追加利上げの必要性について言及しなかった場合、ユーロ売り・米ドル買いは縮小しよう。

予想レンジ:1.0400ドル-1.0700ドル

■伸び悩み、ECB金利据え置きや中東情勢悪化でユーロ買い縮小

今週のユーロ・円は伸び悩み。イスラエルのガザ地区への地上侵攻開始に延期が要請されたことから、ユーロ・円は一時160円に接近した。しかしながら、ユーロ圏の経済指標が悪化したこと、欧州中央銀行(ECB)理事会で政策金利の据え置きが決まったことから、週後半はリスク回避のユーロ売り・円買いが優勢となった。イスラエル軍によるガザ地上作戦拡大の報道もユーロ売りの材料となった。取引レンジ:157円89銭-159円92銭。

■もみ合いか、中東情勢の悪化を警戒

来週のユーロ・円はもみ合いか。中東情勢の悪化が警戒されており、リスク選好的なユーロ買い・円売りがただちに拡大する可能性は低いとみられる。日本銀行は10月30-31日に金融政策決定会合を開催し、現行の金融政策を継続する見通し。ただ、今後の修正に向けた動きが示された場合、円売りは縮小しそうだ。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント

・10月31日:7-9月期域内総生産(4-6月期:+0.5%)

・10月31日:10月消費者物価コア指数(9月:前年比+4.55)

予想レンジ:156円50銭-159円50銭

《FA》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.