株価指数先物【引け後】 持ち高調整に伴うリバランスの商いが膨らむ

市況
2023年10月30日 18時13分

日経225先物 30700 -340 (-1.09%)

TOPIX先物 2234.5 -21.5 (-0.95%)

日経225先物(12月限)は前日比340円安の3万700円で取引を終了。寄り付きは3万670円とシカゴ日経平均先物清算値(3万610円)にサヤ寄せする格好から、売りが先行して始まった。現物の寄り付き直後に3万580円まで下げた後は、3万750円まで下落幅を縮める場面も見られた。しかし、リバウンド基調は強まらず、その後は3万570円~3万730円辺りで保ち合いを継続。後場半ばに3万540円と朝方に付けた安値水準を割り込んだものの、終盤にかけては日中のレンジ上限水準まで下げ幅を縮めた。

日経225先物は狭いレンジでの膠着が続いたが、後場中盤に3万540円まで下げた後は、終盤にかけて商いを伴って下落幅を縮めた。東証プライムの売買高も29億株に膨らんでいた。イスラエル当局が安全確保のためイスラエル沖の天然ガスの生産を一時停止するよう指示したと報じられるなど、地政学リスクが警戒されて持ち高調整に伴うリバランスの商いが終盤に集中したとみられる。

また、前場半ばの下落局面で節目の3万500円を割り込まなかったことや、グローベックスの米株先物がプラス圏で推移していたこともあり、押し目狙いのロングが入ったと考えられる。膠着感が強まるなか、下向きで推移するボリンジャーバンドの-1σと-2σのレンジ内での値動きを継続しており、売り一巡後の下値の堅さが見られるなか、やや-1σ寄りでの値動きだった。

今週開催の日銀金融政策決定会合と米連邦公開市場委員会(FOMC)では金融政策の現状維持が見込まれているが、結果を受けた市場反応を見極めたいところであり、仕掛け的な売買は限られていたと考えられる。また、主要企業の決算発表が本格化するなか、コマツ <6301> [東証P]が通期計画を上方修正したが、市場予想に届かなかったことが嫌気されて7%を超す急落となった。決算を受けた主要企業の株価反応も見極めたいところだろう。

-1σは3万900円辺りまで低下しており、同水準では戻り待ちのショートが入りやすい。一方で、3万500円接近での底堅さは見られたものの、-2σは3万320円と5日に付けた直近安値水準まで低下してきたため、直近安値と節目の3万円が引き続き意識されそうだ。

なお、NT倍率は13.73倍に低下した。若干ながら先週割り込んだ25日移動平均線から放れてきているため、NTショートが入りやすいだろう。ただし、本日は東京エレクトロン <8035> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が日経平均型を下支えしており、スプレッド狙いを難しくさせそうである。

手口面では、日経225先物はドイツ証券が947枚、モルガンMUFG証券が784枚、HSBC証券が600枚、バークレイズ証券が286枚、マネックス証券が172枚の買い越しに対して、野村証券が1098枚、ビーオブエー証券が925枚、SBI証券が496枚、三菱UFJ証券が405枚、大和証券が140枚の売り越しだった。

TOPIX先物は、ソシエテジェネラル証券が1564枚、ゴールドマン証券が1141枚、野村証券が422枚、ABNクリアリン証券が405枚、ビーオブエー証券が355枚の買い越しに対して、シティグループ証券が811枚、HSBC証券が673枚、バークレイズ証券が585枚、SBI証券が492枚、UBS証券が431枚の売り越しだった。

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