話題株ピックアップ【夕刊】(1):SWCC、日東紡、住友電

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2023年11月6日 15時14分

■SWCC <5805>  2,538円  +424 円 (+20.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ

SWCC<5805>が急騰。前営業日の2日取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、今期の最終利益の見通しを70億円から75億円(前期比20.3%減)に引き上げた。更に、取得総数67万株(自己株式を除く発行済み総数の2.24%)、取得総額10億円を上限とする自社株買いの実施も公表し、これらを好感した買いが集まった。建設関連が堅調に推移し、上期(4~9月)の業績が想定を上回ったことを反映した。今期の売上高の見通しは据え置いている。自社株の取得期間は11月6日から24年1月31日とした。

■日東紡績 <3110>  4,190円  +610 円 (+17.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位

日東紡績<3110>が急騰。前営業日となる2日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しをこれまでの45億円から55億円(前期比98.4%増)に引き上げており、業況を評価した買いが入ったようだ。今期の売上高の見通しは据え置いた。9月中間期の売上高は前年同期比9.1%減の427億3400万円、最終利益は同53.0%減の35億1600万円と、計画に対して上振れて着地した。強化プラスチック用途の複合材などを手掛ける原繊材事業は減収、営業赤字に転落。ニットービバレッジを連結対象から除外したことでライフサイエンス事業は減収減益となった。半面、機能材事業は減収減益ながら、AIサーバー向けの需要拡大で、低誘電特性を持つスペシャルガラスの販売が伸長し下支えしたほか、設備材事業は増収・大幅な営業増益となった。9月中間期の実績や業績動向を踏まえ、通期の業績予想を見直した。

■太陽ホールディングス <4626>  2,950円  +410 円 (+16.1%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位

太陽ホールディングス<4626>が後場急伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう正午ごろ、24年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しを従来の151億円から176億円(前期比10.2%増)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高予想も1017億円から1036億円(同6.4%増)に上方修正。為替の円安推移や顧客在庫調整の進展、最終需要の増加などからエレクトロニクス事業で販売数量が増加していることが主な要因だとしている。

■エニマインド <5027>  775円  +100 円 (+14.8%) ストップ高   本日終値

AnyMind Group<5027>がストップ高の水準となる前営業日比100円高の775円に買われた。この日、韓国においてAnyMind Koreaを設立し、ソウルにオフィスを開設すると発表。中期的な成長につながるとの期待から買いが集まったようだ。現地ではローカル人材を中心にチームを組成。ブランド企業やウェブメディア、モバイルアプリを運営するパブリッシャー、TikTokなどにおけるクリエーターに向け、包括的な支援に取り組むとしている。

■ダイヘン <6622>  5,500円  +700 円 (+14.6%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率5位

ダイヘン<6622>がストップ高の水準となる前営業日比700円高の5500円に買われた。前営業日となる2日取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比5.1%減の789億3500万円、最終利益は同33.1%減の40億8700万円だった。上期(4~9月)の業績は5月に示した計画を上回って着地しており、これを評価した買いが集まったようだ。FA(ファクトリーオートメーション)部門では、中国での内需関連投資は低迷した一方、国内外の電気自動車(EV)に関連する投資が増加し、増収増益を確保した。

■住友電気工業 <5802>  1,801.5円  +184.5 円 (+11.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

住友電気工業<5802>が寄り付きカイ気配スタートで大幅高となった。前週に1549円で目先の底入れを確認しその後はリバウンドに転じたが、きょうは戻り足に拍車がかかっている。前週2日取引終了後に24年3月期業績予想の修正を発表。営業利益は従来計画の1800億円から2000億円(前期比13%増)に200億円増額し、2ケタ成長で過去最高を更新する見通しで、これを材料視する買いを呼び込んでいる。自動車生産の回復を背景にワイヤーハーネスが高水準に推移したほか、電力ケーブルの販売好調も業績押し上げ要因となる。前週終値換算でPBRが0.6倍台、配当利回りが3%強とバリュー株としての側面も評価されている。

■三菱ロジスネクスト <7105>  1,336円  +133 円 (+11.1%)  本日終値

三菱ロジスネクスト<7105>が後場に急伸し、年初来高値を更新した。この日、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想を上方修正した。最終利益の見通しを130億円から230億円(前期比3.3倍)に引き上げたほか、年間配当予想を3円増額して19円(同10円増配)とした。業況を好感した買いが入ったようだ。今期の売上高の見通しは6300億円から6900億円(同12.1%増)に修正した。米州を中心とする計画を上回るペースでの出荷状況と、価格適正化の効果、円安の影響などを業績予想に反映した。

■理想科学工業 <6413>  2,596円  +246 円 (+10.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位

理想科学工業<6413>が大幅に4日続伸した。前営業日の2日取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想と配当計画を見直した。最終利益の見通しを32億円から39億円(前期比15.7%減)に引き上げ、年間配当予想を5円増額して100円(同20円減配)とした。加えて、取得総数25万株(自己株式を除く発行済み株式総数の0.75%)、取得総額5億円の自社株買いの実施も公表しており、これらが株価の刺激材料となった。今期の売上高の見通しは721億円から733億円(同1.8%減)に修正した。4~9月期は想定よりも為替レートが円安で推移し、売上高と各利益は計画を上回った。第3四半期以降も円安が続く見込みであることから、業績予想に影響を反映した。自社株の取得期間は11月20日から24年1月26日までとする。

■東京精密 <7729>  8,192円  +776 円 (+10.5%)  本日終値

東京精密<7729>が続急伸。前営業日となる2日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当予想を見直しており、好感されたようだ。同社は売上高の見通しを1290億円から1320億円(前期比10.1%減)、最終利益の見通しを170億円から178億円(同24.7%減)に引き上げた。年間配当予想は8円増額し178円(同57円減配)とした。想定為替レートを1ドル=130円から同140円と円安方向に見直した。半導体事業での今期の売上高の見通しを前回に公表した数値に比べ45億円増の985億円(同12%減)に引き上げた。受注高は上期(4~9月)に対し、下期は微増を見込む。半導体市場では民生関連の需要低迷を想定する。一方、AIやHBM(広帯域メモリー)、SiC(炭化ケイ素)関連が短期・中期の需要をけん引すると予測する。計測事業の今期の売上高見通しはこれまでの予想から15億円減の335億円(前期比3%減)を予想する。4~9月期の売上高は前年同期比10.6%減の635億3700万円、最終利益は同28.2%減の85億4800万円だった。

■TOA <6809>  1,161円  +107 円 (+10.2%)  本日終値

TOA<6809>が急速人気化、マドを開け75日・25日移動平均線を一気に上抜く派手な戻り足を演じている。放送設備など音響システムを主力に、防犯カメラなどセキュリティー関連の映像システムでも高い実績を持つ。放送設備は脱コロナに伴う経済正常化で商業施設向け投資需要が活発化し、同社の業績を押し上げている。前週2日取引終了後に24年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来計画の25億円から28億円(前期比64%増)に増額しており、これを手掛かり材料に投資マネーが攻勢をかけている。きょうの株価急動意後でもPBRが0.7倍台、配当利回りも3.5%台と割安感が光る。

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