小林製薬が急伸、7~9月期最終12%増益で約120億円分の自社株買いも実施
小林製薬<4967>が急伸した。7日の取引終了後、23年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比4.2%増の1191億1500万円、最終利益は同6.9%増の154億9800万円となった。7~9月期で最終利益は同12%増と大きく伸びた。加えて、自己株式立会外買付取引(ToSTNeT─3)による自社株買いも行っており、業況への評価と株式需給面へのポジティブな影響への期待をもとにした買い注文が集まったようだ。
1~9月は国内ではインバウンド需要の増加が売り上げに貢献。海外では東南アジアで「熱さまシート」の需要が高まったほか、円安効果も相まって大幅な増収増益となった。同社はあわせて、ToSTNeT─3において192万4600株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.53%)の自社株を総額約120億円で買い付けると発表。8日に予定通り買い付けが完了したと開示した。野村証券が借株をしたうえで小林製薬の買い付けに応じる「コミットメント型自己株取得(FCSR)」の手法を採用した。野村証券は今後、株式市場から小林製薬株を取得し、貸借市場などで借りた同社株を返却していくという。