話題株ピックアップ【夕刊】(1):シミックHD、横河電、マツダ

注目
2023年11月8日 15時14分

■シミックHD <2309>  2,100円  +400 円 (+23.5%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

シミックホールディングス<2309>はストップ高。中村和男社長が代表を務める北杜マネージメント(山梨県北杜市)が、同社株の非公開化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格2650円にサヤ寄せする格好となっている。中長期的な視点から企業価値を向上させるための抜本的な施策を実行するためには、非公開化が合理的であると判断したという。買付予定数は1272万2645株(下限703万7500株、上限設定なし)で、買付期間は11月8日から来年1月4日まで。TOB成立後、シミックHDは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は同社株式を11月7日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■横河電機 <6841>  3,074円  +304.5 円 (+11.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位

横河電機<6841>が急反発し、年初来高値を更新した。同社は7日取引終了後、24年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しを従来の480億円から630億円(前期比41.9%増)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高予想も4700億円から5120億円(同12.2%増)に上方修正。生産部品及びプロジェクト調達品の調達環境が改善していることに加え、前提為替レートを1ドル=130円から140円に修正したことが主な要因だとしている。

■マツダ <7261>  1,663円  +156.5 円 (+10.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位

マツダ<7261>が大幅高で3連騰。7日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直し、最終利益の見通しを1300億円から1700億円(前期比19.0%増)に引き上げた。減益予想から一転、過去最高益を見込む形となり、好感されたようだ。北米を中心に出荷台数が増加し販売価格が改善した。円安も寄与する。今期の売上高の見通しは4兆5000億円から4兆8000億円(同25.4%増)に修正した。10月以降の想定為替レートは1ドル=139円、1ユーロ=148円とした。中間配当はこれまでの予想から5円増額して25円で決定した。期末配当予想は25円で据え置いている。年間配当予想は5円増額の50円(前期比5円増配)となる。9月中間期の売上高は前年同期比41.1%増の2兆3172億5900万円、最終利益は同25.9%増の1081億3200万円となった。

■参天製薬 <4536>  1,436.5円  +131.5 円 (+10.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

参天製薬<4536>が4日ぶり急反騰、10%を超える上昇で1439円まで上値を伸ばし9月15日につけた年初来高値1446円50銭を視野に入れる場面があった。7日取引終了後、24年3月期業績予想の修正を発表、売上高は従来予想の2850億円から3020億円(前期比8%増)、営業利益は350億円から410億円(前期は30億9000万円の赤字)に増額しており、これを好感する買いを引き寄せた。眼科用医薬品のトップメーカーで一般用目薬「サンテ」ブランドは有名。業績面は加齢黄斑変性治療薬などの主力商品が後発品の台頭で伸び悩んでいるものの、前期計上の減損約300億円の影響がなくなったことや米国などで合理化が進捗し損益採算が改善している。

■小林製薬 <4967>  6,861円  +626 円 (+10.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位

小林製薬<4967>が急伸した。7日の取引終了後、23年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比4.2%増の1191億1500万円、最終利益は同6.9%増の154億9800万円となった。7~9月期で最終利益は同12%増と大きく伸びた。加えて、自己株式立会外買付取引(ToSTNeT─3)による自社株買いも行っており、業況への評価と株式需給面へのポジティブな影響への期待をもとにした買い注文が集まったようだ。1~9月は国内ではインバウンド需要の増加が売り上げに貢献。海外では東南アジアで「熱さまシート」の需要が高まったほか、円安効果も相まって大幅な増収増益となった。同社はあわせて、ToSTNeT─3において192万4600株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.53%)の自社株を総額約120億円で買い付けると発表。8日に予定通り買い付けが完了したと開示した。野村証券が借株をしたうえで小林製薬の買い付けに応じる「コミットメント型自己株取得(FCSR)」の手法を採用した。野村証券は今後、株式市場から小林製薬株を取得し、貸借市場などで借りた同社株を返却していくという。

■A&Dホロン <7745>  1,753円  +151 円 (+9.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

A&Dホロンホールディングス<7745>が大幅に6日続伸。同社は7日取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比73.2%増の31億6300万円となり、従来予想(31億円)から上振れたことが好感されたようだ。売上高は同8.0%増の293億3500万円(従来予想は283億7000万円)で着地。堅調な需要を背景に半導体関連市場が伸長したことなどが寄与した。なお、通期業績予想については売上高620億円(前期比5.0%増)、営業利益78億円(同4.3%増)とする従来見通しを据え置いている。

■あらた <2733>  6,070円  +480 円 (+8.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位

あらた<2733>が大幅続伸し年初来高値を更新。7日の取引終了後、12月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表。あわせて上限を60万株(発行済み株数の3.44%)、または30億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これらを好感した買いが入った。同時に24年3月期の連結業績予想について、売上高を9160億円から9280億円(前期比4.1%増)へ、営業利益を137億円から149億円(同16.3%増)へ、純利益を94億円から105億円(同27.7%増)へ上方修正するとともに、期末配当予想を83円から51円へ実質増額すると発表しており、これも好材料視された。上期において、従来から継続してきたカテゴリー戦略を引き続き実施するとともに、戦略的な営業活動の積み上げによりインストアシェアを拡大したことが寄与。また、商品調達・企画・開発機能を強化することで、独自性のある商品の取り扱いを増やすなどの取り組みを実施したことも奏功した。なお、第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高4713億8800万円(前年同期比5.9%増)、営業利益79億7300万円(同25.2%増)、純利益56億8700万円(同22.3%増)だった。

■TDCソフト <4687>  1,795円  +136 円 (+8.2%)  本日終値

TDCソフト<4687>が急反発。同社は7日取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比0.4%増の18億5800万円となり、従来予想(15億8000万円)から上振れたことが好感されたようだ。売上高は同12.3%増の188億5600万円(従来予想は177億3000万円)で着地。「ITコンサルティング&サービス」「金融ITソリューション」「公共法人ITソリューション」「プラットフォームソリューション」がいずれも増収だった。なお、通期業績予想については売上高373億円(前期比5.8%増)、営業利益35億5000万円(同2.6%増)とする従来見通しを据え置いている。

■ユー・エス・エス <4732>  2,873.5円  +178 円 (+6.6%)  本日終値

ユー・エス・エス<4732>が急反発し実質的な上場来高値を更新。7日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、売上高を924億円から954億円(前期比7.5%増)へ、営業利益を453億円から471億円(同7.6%増)へ、純利益を308億円から319億円(同6.3%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を34円70銭から38円40銭へ引き上げたことが好感された。上期において登録車の新車販売台数が前年を上回って推移したことに伴い、オートオークションの出品台数が増加したことに加えて、手数料改定によりオークション手数料収入が増加したことなどが寄与する。なお、年間配当予想は73円10銭(前期67円50銭)の予定だ。同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高480億9300万円(前年同期比13.3%増)、営業利益237億7900万円(同12.1%増)、純利益161億6400万円(同10.6%増)だった。

■タムラ製作所 <6768>  540円  +33 円 (+6.5%)  本日終値

タムラ製作所<6768>がマドを開けて急反発した。7日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比4.9%増の518億7100万円、経常利益は同40.4%増の18億4400万円となった。7~9月期の経常利益は同79%増と増益率を高めており、足もとの業績のモメンタムを好感した買いを誘う形となった。4~9月期は自動車向けで顧客の生産調整が解消に向かい、車載向け昇圧リアクターの需要が回復した。北米向けのデータセンター関連をはじめとしたITインフラ向けの大型トランス・リアクターも堅調な需要が継続し、電子部品関連事業は増収増益となった。一方、英国子会社の確定給付型年金制度をバイアウトにより保険会社へ移転することに伴って特別損失も計上。連結全体の最終利益は同95.8%減の5200万円となった。

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