話題株ピックアップ【夕刊】(3):日電子、エネチェンジ、いすゞ
■日本電子 <6951> 5,539円 +396 円 (+7.7%) 本日終値
日本電子<6951>が大幅高で4連騰となり、年初来高値を更新した。前週末10日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直した。最終利益の見通しは155億円から180億円(前期比1.0%増)に引き上げた。減益予想から一転、過去最高益を見込む。年間配当予想は8円増額して74円(同8円増配)としており、これらを評価した買いが集まったようだ。今期の売上高の見通しは1670億円から1720億円(同5.7%増)に見直した。為替相場が想定よりも円安で推移していることを業績予想に織り込んだ。
■ENECHANGE <4169> 1,122円 +80 円 (+7.7%) 本日終値
10日に決算を発表。「7-9月期(3Q)最終は赤字縮小」が好感された。
ENECHANGE <4169> [東証G] が11月10日大引け後(15:00)に決算を発表。23年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結最終損益は13.8億円の赤字(前年同期は6.2億円の赤字)に赤字幅が拡大した。
■いすゞ自動車 <7202> 1,865円 +133 円 (+7.7%) 本日終値
いすゞ自動車<7202>が続急伸した。前週末10日、取得総数3500万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.5%)、取得総額500億円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。あわせて24年3月期の連結業績と配当予想を上方修正した。売上高の見通しを3兆3000億円から3兆4000億円(前期比6.4%増)、最終利益の見通しを1550億円から1650億円(同8.7%増)に引き上げたほか、年間配当予想を6円増額して86円(前期比7円増配)に見直しており、これらが株価の刺激材料となったようだ。自社株の取得期間は11月13日から24年3月31日で、取得した自己株式の全数を同年4月26日に消却する予定。今期は新興国を中心とした厳しい市況を受け、車両販売台数は8月時点の見通しを下回る見込み。半面、価格対応の順調な進捗と円安効果が収益を押し上げる。連結子会社のIJTT<7315>に対しては、スパークス・グループ<8739>が手掛ける日本モノづくり未来ファンド傘下のARTS―1が、いすゞの保有株以外の株式を対象にTOB(株式公開買い付け)を実施する予定。いすゞはIJTTが実施する自社株買いに応じたうえで、ARTS―1に出資する。これらに関連して、いすゞは60億円程度の事業再編損失を見込み、今回の業績予想に織り込んだ。
■学研ホールディングス <9470> 925円 +63 円 (+7.3%) 本日終値
10日に決算を発表。「今期経常は2%増益へ」が好感された。
学研ホールディングス <9470> [東証P] が11月10日大引け後(15:00)に決算を発表。23年9月期の連結経常利益は前の期比6.5%減の64.7億円になったが、24年9月期は前期比1.9%増の66億円に伸びる見通しとなった。14期連続増収になる。
同時に発表した「5.4%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。
発行済み株式数(自社株を除く)の5.4%にあたる240万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は11月13日から24年5月31日まで。
■パンパシHD <7532> 3,221円 +215 円 (+7.2%) 本日終値
10日に決算を発表。「7-9月期(1Q)経常は26%増益で着地」が好感された。
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス <7532> [東証P] が11月10日大引け後(15:00)に決算を発表。24年6月期第1四半期(7-9月)の連結経常利益は前年同期比25.7%増の360億円に伸び、7-12月期(上期)計画の560億円に対する進捗率は64.4%に達し、5年平均の46.1%も上回った。
■santec <6777> 2,780円 +185 円 (+7.1%) 本日終値
10日に決算を発表。「上期経常が9%増益で着地・7-9月期も12%増益」が好感された。
santec Holdings <6777> [東証S] が11月10日大引け後(15:10)に決算を発表。24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比8.5%増の22.3億円に伸び、通期計画の38億円に対する進捗率は58.7%に達し、5年平均の46.7%も上回った。
■森永製菓 <2201> 5,663円 +373 円 (+7.1%) 本日終値
森永製菓<2201>が大幅続伸し年初来高値を更新。前週末10日の取引終了後、12月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表。あわせて上限を70万株(発行済み株数の1.52%)、または45億5000万円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感された。自社株の取得期間は11月13日から17日で、東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買い付けにより取得するとしている。同時に24年3月期の連結業績予想について、売上高を2040億円から2100億円(前期比8.0%増)へ、営業利益を173億円から187億円(同22.7%増)へ、純利益を122億円から136億円(同35.2%増)へ上方修正した。上期において国内、海外ともに好調を継続し売上高が計画を上回ったことに加えて、価格改定効果が順調に実現したことが要因。また、エネルギー価格高騰の影響緩和や米国事業の収益貢献拡大なども寄与する。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高1096億800万円(前年同期比11.4%増)、営業利益141億6700万円(同38.5%増)、純利益102億6000万円(同55.8%増)だった。国内では主に菓子食品事業、冷菓事業及び国内事業子会社が好調であったことに加え、米国事業が高成長を持続したことが寄与した。
■Jエレベータ <6544> 2,207円 +145 円 (+7.0%) 本日終値
10日に決算を発表。「上期経常は40%増益で着地、未定だった今期配当は6円増配」が好感された。
ジャパンエレベーターサービスホールディングス <6544> [東証P] が11月10日大引け後(15:00)に決算を発表。24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比39.8%増の30.3億円に拡大したが、通期計画の66億円に対する進捗率は45.9%となり、5年平均の43.2%とほぼ同水準だった。同時に、従来未定としていた期末一括配当は23円(前期は17円)実施する方針とした。
■上組 <9364> 3,226円 +200 円 (+6.6%) 本日終値
10日に決算を発表。「今期最終を2%上方修正」が好感された。
上組 <9364> [東証P] が11月10日大引け後(15:00)に決算を発表。24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終利益は前年同期比2.0%増の126億円となり、従来の1.4%減益予想から一転して増益で着地。併せて、通期の同利益を従来予想の235億円→240億円(前期は246億円)に2.1%上方修正し、減益率が4.5%減→2.5%減に縮小する見通しとなった。
同時に発表した「3.7%の自社株消却を実施」も買い材料。
発行済み株式数の3.7%にあたる430万株の自社株を消却する。消却予定日は11月24日。
■川田テクノロジーズ <3443> 7,040円 +420 円 (+6.3%) 本日終値
10日に決算を発表。「今期経常を一転10%増益に上方修正、配当も40円増額」が好感された。
川田テクノロジーズ <3443> [東証P] が11月10日大引け後(16:00)に決算を発表。24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比3.3倍の36.9億円に急拡大した。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の200円→240円(前期は210円)に増額修正した。
■日住サービス <8854> 1,683円 +300 円 (+21.7%) ストップ高 本日終値
日住サービス<8854>がストップ高。前週末10日の取引終了後、マネジメント・バイアウト(MBO)の一環として、同社社長の中村友彦氏が代表取締役を務めるK.I.T(兵庫県西宮市)が非公開化を目的にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。TOB価格は1株2270円。日住の株価はこれにサヤ寄せする格好となった。買付予定数の下限は60万500株で、上限は設定しない。買付期間は11月13日から12月25日。TOB成立後は所定の手続きを経て、上場廃止となる見込み。日住はTOBに賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨した。東京証券取引所は10日、同社を監理銘柄(確認中)に指定した。
■Welby <4438> 452円 +80 円 (+21.5%) ストップ高 本日終値
Welby<4438>はストップ高。前週末10日の取引終了後、スズケン<9987>との資本・業務提携契約の策定を行うと発表しており、好材料視された。両社は、19年11月に業務提携契約を締結し、Welbyの「Welby マイカルテ」の医療機関への普及や、スズケンが展開する「コラボポータル」との連携などに取り組んできたが、今回業務提携契約を更新することで基本合意し、医療機関への普及推進施策の策定や双方が保有するデジタル商材の連携による製薬企業向け新規サービス構築の検討、双方が保有する顧客管理IDの連携・統合管理の検討などを行うとしている。また、スズケンはWelby株式を新たに130万株(発行済み株数の16.61%)を取得する予定で、これによりスズケンの保有株数は165万7900株(発行済み株数の21.18%)となり、Welbyの第2位株主となる予定だ。
■ユニバンス <7254> 477円 +80 円 (+20.2%) ストップ高 本日終値
ユニバンス<7254>がストップ高。前週末10日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想の修正を発表。売上高予想を460億円から500億円(前期比2.9%増)、最終利益予想を9億円から17億円(同2.2倍)に上方修正した。年間配当予想は3円増額して10円(同3円増配)に見直した。これらをポジティブ視した買いが集まったようだ。上期(4~9月)は顧客販売が想定を大幅に上回り、円安効果も出た。製品保証引当金に関して顧客との負担金額の按分割合変更に伴い、2億9000万円の戻し入れが発生したことも寄与した。下期の顧客への販売と為替は上期並みに推移するとみて、業績予想を見直した。
■ミナトホールディングス <6862> 922円 +150 円 (+19.4%) ストップ高 本日終値
ミナトホールディングス<6862>がストップ高。産業用メモリーモジュールを主力事業に、デジタルプログラマや、システムソリューション、Webサイト関連など幅広いテリトリーに展開、M&A戦略なども駆使して業容拡大に積極的だ。足もとの業績も会社側想定を上回る好調で、ROM書き込みやデジタル関連機器の値上げ効果などが収益押し上げ効果をもたらしている。前週末10日取引終了後、24年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の9億円から11億7000万円(前期比44%増)に増額した。これを材料視する買いを呼び込んだ。
●ストップ高銘柄
ジャパンエン <6016> 6,110円 +1,000 円 (+19.6%) ストップ高 本日終値
など、8銘柄
●ストップ安銘柄
東邦亜鉛 <5707> 1,170円 -400 円 (-25.5%) ストップ安 本日終値
GCジョイコ <6249> 2,420円 -700 円 (-22.4%) ストップ安 本日終値
NexTone <7094> 1,136円 -300 円 (-20.9%) ストップ安 本日終値
Chatwork <4448> 674円 -150 円 (-18.2%) ストップ安 本日終値
ULSグループ <3798> 3,830円 -700 円 (-15.5%) ストップ安 本日終値
など、7銘柄
株探ニュース