日立は約2カ月半ぶり上場来高値更新、DX重視の経営戦略で機関投資家の実需買い誘導
日立製作所<6501>の上げ足に弾みがついている。3日続伸で一時360円高の1万405円まで上値を伸ばし、9月6日につけた上場来高値1万170円を約2カ月半ぶりに更新した。総合電機メーカーから経営の重心を移し、デジタルトランスフォーメーション(DX)に力点を置いて収益構造の改革を進めている。24年3月期は営業利益段階で7200億円と前期比4%減益を見込むものの、期初見通しからは450億円も上方修正されている。25年3月期は増益転換が有力視され、19年3月期に達成した過去最高利益7549億円を視野に入れる可能性もある。中間決算発表後は同社のDX戦略を中期視点で評価した機関投資家とみられる実需買いが続き、株価は一貫して上値を指向する展開となっている。