話題株ピックアップ【夕刊】(1):ジーエヌアイ、AIメカ、パナHD

注目
2023年11月17日 15時15分

■ジーエヌアイグループ <2160>  2,798円  +297 円 (+11.9%)  本日終値

ジーエヌアイグループ<2160>は3連騰で上値指向を鮮明としている。同社が14日に発表した1~9月期決算は、売上高が前年同期比61.0%増の205億4700万円、営業利益が同4.6倍の68億200万円だった。主力製品の「アイスーリュイ」が堅調だったほか、アステラス製薬<4503>との戦略的提携による契約一時金が寄与した。好決算を受けた買いが続いている。

■AIメカテック <6227>  6,240円  +630 円 (+11.2%)  本日終値

AIメカテック<6227>は強弱観対立の中も異彩を放つ強調展開、8営業日続伸と気を吐いている。前日までの7営業日で1700円あまりの大幅な上昇をみせており、その反動も意識される場面だが、きょうは半導体主力株が総じて軟調ななかにあって、目先筋の売り物をこなし上値指向にある。株式需給面では今週14日から貸株規制が入っているが、東証信用残や証金残には反映されない形で外資系証券経由の貸株調達による空売りが高水準に入っている。引き続き、この買い戻し圧力が株価に浮揚力を与えている。同社株は5月下旬を境に急速に株価水準を切り上げ、最高値街道をまい進し、きょうの高値まで半年で株価は4倍以上になっている。

■C&Fロジ <9099>  1,465円  +96 円 (+7.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

C&Fロジホールディングス<9099>が大幅反発した。16日の取引終了後、取得総数340万株(自己株式を除く発行済み株式総数の13.82%)を上限として、自社株買いを実施すると発表した。資本効率の向上につながると評価した買いが入ったようだ。取得期間は11月17日から2024年9月30日。東証での市場買付と自己株式立会外買付取引(ToSTNeT─3)により取得する。あわせて、ToSTNeT─3において17日午前8時45分に買い付けの委託を実施すると発表。同日、260万株(取得金額で35億5940万円)の買い付けを完了したと開示した。

■丸文 <7537>  1,370円  +84 円 (+6.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位

丸文<7537>が後場に入り大きく買い優勢に傾き、大陽線形成で5%超高と上値追いを加速。エレクトロニクス商社で半導体・電子部品などを主力に手掛ける。民生機器向けや車載向け半導体が好調で収益を押し上げているが、半導体製造装置は政府による財政支援で今後中期的な需要拡大が見込まれ、ハイスペック商品を取り扱う同社の商機が高まることが予想される。業績も会社側想定を上回る好調で推移しており、24年3月期営業利益は期初予想の87億5000万円から125億円(前期比14%増)に大幅増額、減益見通しから一転して2ケタ増益見通しに変わり、連続過去最高更新が見込まれている。時価換算でPBRは0.7倍台、なおかつ3.7%前後の配当利回りは一段の水準訂正余地を示唆している。

■住石ホールディングス <1514>  617円  +35 円 (+6.0%)  本日終値

住石ホールディングス<1514>は7日ぶり反発。著名投資家の井村俊哉氏が16日付で関東財務局に提出した変更報告書で、住石HD株の保有割合が14.19%から9.65%へ低下したことが判明。また、同日には医療関連事業や建設関連事業を手掛ける麻生(福岡県飯塚市)が関東財務局に変更報告書を提出し、住石HD株の保有割合が27.70%から31.16%に増加したことが明らかとなった。大株主の保有状況を巡って強弱観が対立し、同社株は朝方安く始まったものの、売り一巡後はプラス圏に切り返した。

■パナHD <6752>  1,497円  +78 円 (+5.5%)  本日終値

パナソニック ホールディングス<6752>が後場に入り上げ幅を拡大した。同社は17日、連結子会社のパナソニック オートモーティブシステムズ(PAS)の事業に関して、米投資ファンドのアポロ・グローバル・マネジメント<APO>のグループ会社が共同パートナーになることに合意し、基本合意書を締結したと発表した。パートナーシップにより成長事業の開発力強化に向けた大規模な資金調達の機会を得るという。合意に基づく取引が実現した場合、パナHDが100%保有するPASの株式の一部を、アポロが投資助言を行うファンドが取得し、PASはパナHDの持ち分法適用会社となる予定。パナHDに対しては、事業の選択と集中に向けた取り組みを評価した買いが入ったようだ。2024年3月末までの正式契約の締結を目指す。PASは将来の株式上場を視野に、車載コックピットシステム領域を中心に一層の成長を図る。

■ispace <9348>  914円  +41 円 (+4.7%)  本日終値

ispace<9348>が急反発した。16日、民間月面探査プログラム「HAKUTO―R」のミッション2に関し、欧州子会社が開発するマイクロローバー(小型月面探査車)の最終デザインを公表。同時に、早ければ2024年冬に月着陸船を打ち上げる計画を発表しており、これを手掛かり視した買いが集まったようだ。マイクロローバーを使って、月の砂(レゴリス)を採取し、所有権を顧客である米航空宇宙局(NASA)に譲渡する。ミッション2ではマイクロローバーのほか、高砂熱学工業<1969>の月面用水電解装置や、月面での食料生産実験に向けたユーグレナ<2931>の自己完結型モジュールなども輸送する予定としている。

■アルフレッサ <2784>  2,507.5円  +103.5 円 (+4.3%)  本日終値

アルフレッサ ホールディングス<2784>が5日ぶりに反発。16日の取引終了後、子会社ゲッカワークスが医師向け会員制Webサービス「ドクシル」の本格運用を開始すると発表しており、好材料視された。「ドクシル」は、実名医師の専門性データや全国の医療機関データを活用することで、地域の医師や遠隔地の専門医同士をオンラインでつなぐことのできる医師向け会員制Webサービス。ゲッカワークスは、22年11月からグループの医療用医薬品など卸売事業会社の営業エリアの一部で「ドクシル」の実証実験を進めていたが、「ドクシルの機能面」、「マーケティングスペシャリストのリアルの営業活動での導入・連携サポート面」の両面で地域医療連携を支援していく体制が整ったことから、本格運用を開始するとしている。なお、同件による業績への影響は、現時点では軽微と見込んでいる。

■ファンケル <4921>  2,295円  +81.5 円 (+3.7%)  本日終値

ファンケル<4921>が大幅高で3日ぶりに反発。SMBC日興証券が16日付で投資評価を「2」から「1」とし、目標株価を2500円から2900円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。22年3月期以降の国内テコ入れ施策の効果で、市場シェア拡大とマーケティング費の効率化が両立していると指摘。また、バリュエーション拡大の重石になっていた海外事業は、24年3月期上期決算において公表された中国代理店との契約更改など新たな展開を評価している。処理水の影響や免税店の在庫調整の長期化など、トイレタリー・化粧品セクターの成長率期待が低下するなか、中国関連リスクが限定的かつ国内の成長が確認できている同社の相対評価が向上すると見込んでいる。

■日立製作所 <6501>  10,400円  +355 円 (+3.5%)  本日終値

日立製作所<6501>の上げ足に弾みがついている。3日続伸で9月6日につけた上場来高値1万170円を約2カ月半ぶりに更新した。総合電機メーカーから経営の重心を移し、デジタルトランスフォーメーション(DX)に力点を置いて収益構造の改革を進めている。24年3月期は営業利益段階で7200億円と前期比4%減益を見込むものの、期初見通しからは450億円も上方修正されている。25年3月期は増益転換が有力視され、19年3月期に達成した過去最高利益7549億円を視野に入れる可能性もある。中間決算発表後は同社のDX戦略を中期視点で評価した機関投資家とみられる実需買いが続き、株価は一貫して上値を指向する展開となっている。

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