話題株ピックアップ【夕刊】(2):NESIC、サッポロHD、JAL

注目
2023年11月17日 15時17分

■NECネッツエスアイ <1973>  2,201円  +64 円 (+3.0%)  本日終値

NECネッツエスアイ<1973>が反発し、年初来高値を更新した。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が16日、NESICの目標株価を2250円から2850円に引き上げた。レーティングは「オーバーウエート」を継続する。DXソリューション事業はスマートファクトリーの増加や工場のセキュリティー対策需要が追い風となるなか、クラウド関連を含む付加価値提案が進められていると評価。社会・環境ソリューション事業でも道路関連の需要が堅調で、今後の業績拡大を織り込んでいない株価は割安感があるとの見方を示す。

■サッポロHD <2501>  5,825円  +159 円 (+2.8%)  本日終値

サッポロホールディングス<2501>が3日ぶりに反発した。16日の取引終了後、シンガポールの投資ファンドである3Dインベストメント・パートナーズが、サッポロHDの株式を買い増したことが明らかとなり、これを思惑視した買いが入ったようだ。同日、財務省に提出された変更報告書によると、保有比率は7.25%から8.32%に上昇した。保有目的は「純投資及び状況に応じて、経営陣への助言、重要提案行為を行うこと」としている。報告義務発生日は11月9日。

■芙蓉総合リース <8424>  12,065円  +320 円 (+2.7%)  本日終値

芙蓉総合リース<8424>が反発。午前10時ごろ、東京工業大学発のスタートアップ企業であるハイボット(東京都品川区)と、ハイボットが開発した非破壊検査ロボットを対象とするロボットの稼働率に応じた従量課金型のリース契約を締結したと発表しており、好材料視された。ハイボットが開発した多関節ロボットアーム「Float Arm」は、福島第一原子力発電所の廃炉作業などの現場で利用されたものをベースに、より多くの現場で使用できるよう軽量・コンパクト化を実現。更に先端に装着できる点検デバイスを拡張・変更可能とすることでさまざまな点検・メンテナンス業務に対応できる汎用性の高い設計となっているのが特徴。今回のリース契約締結は、ハイボットが「Float Arm」を活用したRaaS(ロボット・アズ・ア・サービス)事業を欧州で本格的に開始するにあたり、ロボットの稼働率に応じた従量課金型のリースにより事業拡大を支援するのが狙いで、芙蓉リースは稼働率に応じてリース料が変動する「従量課金型のリーススキーム」を活用し支援するとしている。

■日本航空 <9201>  2,886円  +66.5 円 (+2.4%)  本日終値

日本航空<9201>とANAホールディングス<9202>がともに堅調。東証の業種別指数である「空運業」の上昇率はトップとなっている。16日の米国市場で、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物は前日比でおよそ4%の下落。米国景気の減速懸念が重荷となり、期近物の12月限は1バレル=72.90ドルで引けた。これに先立ち、日本政府観光局が15日公表した今年10月の訪日外客数は、コロナ禍前の2019年同月を初めて上回った。インバウンド需要が着実に拡大するなかにあって、空運株に対しては、運航コストの低減による収益貢献への期待も加わり、買いを集めている。

■伊藤忠商事 <8001>  6,132円  +138 円 (+2.3%)  本日終値

伊藤忠商事<8001>が後場上げ幅を拡大。午後1時前の日本経済新聞電子版で「伊藤忠商事と国内の企業再生ファンドが中古車販売大手ビッグモーター(東京都多摩市)の買収を検討していることが17日、わかった」と報じられており、好材料視された。ジェイ・ウィル・パートナーズ(JWP)と組み、買収に必要なデューデリジェンス(資産査定)の独占契約を結ぶとしており、契約に当たっては創業家が経営に関与しないことで大筋合意したと報じている。

■高千穂交易 <2676>  3,240円  +70 円 (+2.2%)  本日終値

高千穂交易<2676>が反発。16日の取引終了後、中堅中小企業向け統合SASEソリューション「Cisco+ Secure Connect」の販売を開始すると発表しており、好材料視された。SASEとは、クラウドサービスへの経路上で、ネットワーク制御とセキュリティー統制を行う方法へシフトする考え方で、近年の働き方の変化に対応したセキュリティーモデルの一つ。同社では、「Cisco+ Secure Connect」の導入により、あらゆるユーザーとデバイスが、クラウドサービスやデータに「いつでも、どこからでも、安全にアクセスできる環境」を実現し、セキュリティーリスクを軽減することでハイブリッドな働き方を促進するほか、統合されたクラウドダッシュボードで、運用負荷が軽減され、俊敏性・速度・拡張性が向上するなどのメリットがあるとしている。

■キムラユニティー <9368>  1,377円  +26 円 (+1.9%)  本日終値

キムラユニティー<9368>が続伸した。16日の取引終了後、東海理化<6995>とともに新たな車両リースサービスの提供を始めたと発表し、材料視されたようだ。キムラユニテが提供する車両リースサービスと、東海理の社用車管理向けDX(デジタルトランスフォーメーション)サービス「Bqey(ビーキー)」をパッケージ化した。これまではリース車両とBqeyの申し込み、支払い、リース満了時の車両引き揚げなど、契約窓口ごとに対応が必要な形となり、顧客の業務負荷が掛かるといった課題があった。パッケージ化により契約や支払いが一本化されることとなり、顧客の利便性向上が期待できる。

■JR東海 <9022>  3,558円  +65 円 (+1.9%)  本日終値

JR東海<9022>が反発。同社は16日、水素を燃料とした「水素動力車両」の開発を目指すなか、「燃料電池」に加えて「水素エンジン」の活用も検討していると発表しており、好材料視された。軽油を燃料とするディーゼルエンジンの替わりに、水素を燃料とする燃料電池または水素エンジンを活用するとしており、燃料電池または水素エンジンから得られる電気と蓄電池の電気で走行する「水素動力ハイブリッドシステム」の導入を目指すという。実用化されれば鉄道としては世界初となる予定で、23年11月に燃料電池を活用した模擬走行試験、24年度以降に水素エンジンを活用した模擬走行試験を実施する予定だ。

■インフロニア <5076>  1,632円  +27 円 (+1.7%)  本日終値

インフロニア・ホールディングス<5076>が反発。同社は16日、同社及び子会社インフォインフが、米フラクタ社(カリフォルニア州)が保有する配管の「余寿命診断システム」について、水道コンセッション事業向けに独占的な開発・提供に関するライセンス契約を締結したと発表しており、好材料視された。同システムは、フラクタ社が米国、欧州、日本をはじめとする世界各国で提供している配管の劣化診断システムをベースとしたシステム。今後インフロニアグループが、水道コンセッション事業(上下工水)における技術革新を可能とする配管の余寿命診断システムとして独自開発を行うとしている。

■大和ハウス工業 <1925>  4,287円  +64 円 (+1.5%)  本日終値

大和ハウス工業<1925>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券が16日付で、投資評価「1」を継続し、目標株価を4500円から5000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では24年3月期上期決算を踏まえ、24年3月期の営業利益予想を3857億円から3923億円へ、25年3月期を同4188億円から4277億円へ上方修正したという。商業施設・事業施設の請負工事採算の回復は遅れているものの、ホテル・商業施設の受注は回復基調にあることや、物流施設を中心とした不動産開発・売却が順調に拡大していること、米国住宅は足もとの市況は不安定だが、成長に向けたM&A・投資が進捗していること、グループ全体でのコスト抑制の取り組みなどにより、27年3月期の中計達成に向け、高水準の利益成長が続くと予想されるとしている。

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