話題株ピックアップ【夕刊】(2):MTI、霞ヶ関C、オムロン

注目
2023年11月21日 15時19分

■エムティーアイ <9438>  589円  +13 円 (+2.3%)  本日終値

エムティーアイ<9438>が反発。午後1時ごろ、内閣府が主導する「研究開発とSociety 5.0との橋渡しプログラム(BRIDGE)」において、気象庁気象研究所の委託先として採択されたと発表しており、好材料視された。MTIは、ゲリラ豪雨検知アプリ「3D雨雲ウォッチ」や航空気象システム「ARVI」などの気象情報サービスを提供し、利用者が直感的に危険を察知できるよう雨雲を3Dで立体的に描画する意匠権を保有していることや、これまでの取り組みで関連した開発実績があることから、今回の採択となったという。また採択に伴い、今年度は「局地的・突発的な荒天対策のためのスタートアップとの連携:AIを用いたリアルタイム防災フィールド構築」において、これまでに鉄道事業者と航空事業者を対象に開発した竜巻予測システムを活用し、一般利用者向けに竜巻進路予測も可能な気象情報提供アプリを研究開発するとしている。

■トーヨーカネツ <6369>  3,560円  +75 円 (+2.2%)  本日終値

トーヨーカネツ<6369>が3日続伸した。20日の取引終了後、AZ-COM丸和ホールディングス<9090>が実施する株式の売り出しに際し、トヨカネツが保有するAZ丸和HD株式の一部を売却することを決めたと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。売却株数は92万8400株。政策保有株式の見直しを図り、資本効率の向上につなげる。業績への影響については、売却価格の決定後、必要に応じて速やかに公表するとした。

■霞ヶ関キャピタル <3498>  7,820円  +150 円 (+2.0%)  本日終値

霞ヶ関キャピタル<3498>がしっかり。正午ごろ、SREホールディングス<2980>と冷凍保管サービス事業に関して基本合意し、合弁会社を設立したと発表しており、好材料視された。冷凍自動倉庫などにおける保管スペースの確認・予約や入出庫・在庫管理を効率化するシステムを用いた冷凍保管サービスの提供とそれに伴うシステム開発を共同で推進するという。合弁会社「X NETWORK(クロスネットワーク)」(霞ヶ関C95%、SREHD5%)の設立を通じて霞ヶ関Cが有する物流業界に関する豊富なノウハウと、業界横断的なDX実装/推進の知見や経験を豊富に持つSREHDのデータサイエンティスト・エンジニアによるシステム開発・運用ケイパビリティを掛け合わせることで、新たな物流DXソリューションの開発を目指すという。

■オムロン <6645>  6,251円  +111 円 (+1.8%)  本日終値

オムロン<6645>が続伸した。21日、高速3D検査を可能とするCT型X線自動検査装置3モデルを開発したと発表。生成AIの普及を背景とした情報量の急増に伴って、回路線幅の微細化と3次元実装化が進む先端半導体の生産品質向上につながる装置とあって、今後の販売拡大と業績へのポジティブな影響を期待した買いを集めたようだ。開発した装置は生産ラインに負荷を掛けない高速検査を実現し、半導体の生産歩留まりの改善につなげる。独自のAI技術を採用し、熟練作業者による専門スキルに頼ることなく検査プログラムの作成を自動化する。2024年2月以降に順次、発売する予定。

■メック <4971>  4,105円  +55 円 (+1.4%)  本日終値

メック<4971>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は20日、同社株のレーティングの「バイ」を継続するとともに、目標株価を4800円から5200円に引き上げた。足もとのパソコンやサーバー関連向け需要はさえないが、大型化や多層化が進む半導体パッケージの需要拡大による中長期的な成長可能性に変化はないことを評価している。同社は10日に23年12月期の連結営業利益を18億円から22億5000万円に増額修正したが、同証券では、今期の同利益を23億円(前期比42.6%減)と見込み、24年12月期は36億円への増益を予想している。

■いちご <2337>  346円  +4 円 (+1.2%)  本日終値

いちご<2337>が4日ぶりに反発した。20日の取引終了後、資産裏付型セキュリティー・トークン(ST)「いちご・レジデンス・トークン」の第3号の発行を発表。これを材料視した買いが株価の支えとなったようだ。同STは都心へのアクセス性の高い賃貸住居6物件を投資対象とし、発行価額は総額29億2500万円を予定。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>傘下の三菱UFJ信託銀行、SBIホールディングス<8473>傘下のSBI証券との協業のもと、デジタルアセット発行・管理基盤「Progmat(プログマ)」を活用する。ST流通市場の運営を目的に設立された大阪デジタルエクスチェンジの私設取引システム(PTS)での取り扱い第1号案件となる予定。いちご・レジデンス・トークンの販売開始と組成に伴う資産譲渡により、いちごは24年2月期において89億円の売上高を計上する予定。通期の業績予想には織り込んでいるという。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,215円  +55 円 (+0.9%)  本日終値

ソフトバンクグループ<9984>が頑強な値動き。日経平均寄与度の高い銘柄で先物を絡めたインデックス買いの影響を受けやすいが、前日は日経平均が後半に崩れたにもかかわらず同社株はしぶとくプラス圏を維持し、きょうも全般地合いが軟化するのを横目に買い優勢を維持している。前日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が1%を上回る上昇をみせたほか、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)はナスダック指数を更に上回る上昇率を示し、これが同社株に追い風となった。特に同社傘下の英半導体設計大手アーム<ARM>が米金融機関の買い推奨スタンスを好感して大幅高に買われており、含み益拡大への期待がポジティブ材料として働いている。信用買い残は直近データで買い残が増加し、売り残は減少していることで株式需給面は緩んでいるが、機関投資家の実需買いが株価を下支えしているとみられる。

■AZ丸和HD <9090>  1,723円  -217 円 (-11.2%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

AZ-COM丸和ホールディングス<9090>は大幅続落。20日の取引終了後、755万株の公募増資と900万株の株式売り出し、上限245万株のオーバーアロットメントによる売り出しを実施すると発表。1株利益の希薄化と株式需給の悪化を懸念した売りが膨らんだ。発行価格は11月29日から12月4日までのいずれかの日に決定する。公募増資などによる調達資金約185億8900万円(手取概算額)は、物流センターの建設資金や設備投資などに充てる。

■GSユアサ <6674>  2,220.5円  -269.5 円 (-10.8%)  本日終値  東証プライム 下落率2位

ジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>が急落した。20日の取引終了後、国内外での公募増資とホンダ<7267>を割当先とする第三者割当増資、需給状況に応じたオーバーアロットメントによる株式売り出しを決議したと発表した。1株利益の希薄化と株式需給の悪化を懸念した売りが膨らんだ。公募により新株1521万9400株を発行。発行価格は11月29日から12月5日までのいずれかの日に決める。ホンダを割当先とする新株249万7700株の発行に加え、上限228万2900株のオーバーアロットメントによる売り出しを行う予定。発行済み株式総数は最大で24.81%増加する。GSユアサは手取り概算で最大約471億6300万円を調達し、電気自動車(EV)用リチウムイオン電池向けの新工場の設備投資や次世代電池の研究開発などに充てる。ホンダも持ち株比率は3.00%から4.89%に上昇する見通し。

■味の素 <2802>  5,533円  -100 円 (-1.8%)  本日終値

味の素<2802>が続落。20日の取引終了後、13日に発表した三菱UFJ銀行などによる1244万1000株の売り出しに関して、売出価格が5464円に決定したと発表しており、同価格にサヤ寄せする格好となった。なお、オーバーアロットメントによる売り出しは上限としていた186万5900株実施する。

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