話題株ピックアップ【夕刊】(1):アカツキ、JET、ペプドリ

注目
2023年12月21日 15時12分

■アカツキ <3932>  2,596円  +500 円 (+23.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ

アカツキ<3932>はストップ高。20日の取引終了後、ソニーグループ<6758>、コーエーテクモホールディングス<3635>の2社との間でそれぞれ資本・業務提携すると発表。これを好感した買いが膨らんでいる。ソニーGとはモバイルゲームの海外市場展開や新たなIP・コンテンツの共同制作、開発などで協業する。コーテクHDとは既に進捗しているゲームプロジェクトに加え、マルチデバイス次世代運営型ゲームの開発・運用や同ゲームのグローバル展開などで協業する。自己株式の処分により、ソニーGに対して140万株(発行済み株式総数の9.87%)、コーテクHDには113万株(同7.97%)を割り当てる。

■ジェイ・イー・ティ <6228>  8,180円  +700 円 (+9.4%)  本日終値

ジェイ・イー・ティ<6228>が急伸。東京証券取引所が20日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を50%以上(うち現金20%以上)とする信用取引の臨時措置を21日売買分から解除すると発表した。取引負担の減少で短期資金の流入が再び活発化するとの思惑から買われたようだ。日本証券金融も21日から貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分に係る銘柄別増担保金徴収措置を解除すると発表している。

■前澤給装工業 <6485>  1,313円  +57 円 (+4.5%)  本日終値

前澤給装工業<6485>が高い。20日取引終了後に株主優待制度の変更を発表し、継続保有期間1年以上の株主に保有株数に応じて「選べるe-GIFT」を3000円分または1万円分贈呈するとした。あわせて自社株消却を発表しており、これらが好感された。現行の優待では100株以上でクオカード1000円分(継続保有期間の定めなし)、200株以上で保有株数に応じて新潟県魚沼産新米こしひかり3キログラムまたは5キログラム(継続保有期間1年以上)を贈呈していた。変更時期は2024年3月から。自社株消却については、2024年1月22日付で150万株(発行済み株数の6.52%)を消却する。

■ペプチドリーム <4587>  1,231円  +30.5 円 (+2.5%)  本日終値

ペプチドリーム<4587>は反発した。SBI証券が20日、ペプドリの投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。目標株価は2080円から2250円に増額している。同社の事業のなかでもRI-PDC(ペプチド-放射性核種複合体)の進捗は市場の想定よりも早く進むと想定。同証券はぺプドリの24年12月期営業利益予想を86億6400万円から97億4100万円に引き上げた。

■トーセイ <8923>  1,874円  +38 円 (+2.1%)  本日終値

トーセイ<8923>が3日続伸した。20日の取引終了後、23年11月期の連結業績に関し、最終利益が計画の100億8400万円に対し105億700万円(前の期比22.1%増)に上振れて着地したようだと発表した。また年間配当予想を2円増額して66円(同15円増配)に引き上げ、株価を支援した。売上高は従来の予想の793億2100万円から794億4600万円(同12.0%増)に上振れして着地する格好となった。中古区分マンション販売が想定を上回ったほか、ホテル事業における10月以降の稼働率と平均単価が予測を超過した。不動産賃貸業で修繕費用が計画比で減少したことなども、利益の底上げに寄与した。

■旭化成 <3407>  1,038.5円  +15.5 円 (+1.5%)  本日終値

旭化成<3407>が続伸した。20日の取引終了後、日本経済新聞電子版が「旭化成は半導体向け材料の新工場を静岡県富士市で建設する」と報じた。半導体チップの表面を保護し、絶縁に使われる「パイメル」と呼ばれる感光性樹脂で、総投資額は150億円強。生産能力を2倍に高めると伝えている。成長が期待される半導体分野での能力増強投資を評価した買いが株価を下支えしたようだ。

■レーザーテック <6920>  35,390円  +240 円 (+0.7%)  本日終値

レーザーテック<6920>が異色の上げ足をみせ4連騰。全体相場が急落するなか、半導体関連株もほぼ全面安商状となっているが、きょうもプライム市場で断トツの売買代金をこなす同社株は地合い悪をものともせず、一時950円高の3万6100円まで駆けがる場面があった。今月11日につけた年初来高値3万5740円を上回り年初来高値を更新した。前日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が3%近い下落をみせるなど、リスクオフが鮮明で東京市場でもこれを引き継いでいるが、同社株だけはその流れにあらがっている。市場では「特段材料は出ていない。ただ、(レーザーテクは)他の半導体関連株とは波動が明らかに違う。売買代金で群を抜いているが、これは個人の短期筋の参戦が活発ということだけではなく、AIアルゴリズム取引の対象となっていて、半導体セクターの中でも特異な値動きをすることで知られている。足もとで信用枠を使った個人の空売りが高水準であり、信用倍率は1倍を割っている。日証金でも大幅に売り長だが、それらが踏まされている(強制的な買い戻しをしいられている)状況だ」(ネット証券マーケットアナリスト)としている。年初来高値を更新したが、22年1月につけた最高値3万6090円もクリアする可能性がある。

■東洋建設 <1890>  1,100円  -107 円 (-8.9%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ

東洋建設<1890>が大幅に6日続落した。20日の取引終了後、任天堂<7974>創業家の資産運用会社であるヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス(YFO)などによる東洋建への公開買い付けの提案が取り下げられたと発表した。これに先立ち、東洋建は14日、YFO側の1株1255円の買い付け価格について、株主に十分なプレミアムを提供するものではないなどと指摘したうえで、TOBに反対すると発表していた。東洋建の株価は11月以降、1255円を上回って推移する場面もあったが、今回の提案取り下げを受けて、TOB価格が一段と引き上がるシナリオ自体が消え去ることとなり、投資家の見切り売りを促したようだ。

■トヨタ自動車 <7203>  2,537.5円  -106.5 円 (-4.0%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>が5日ぶりに反落。米国時間20日に同社は、米国で約100万台のリコールを実施すると発表した。対象はトヨタブランドの「カムリ」や「RAV4」など6車種と、レクサスブランドの「ES」と「RX」の2車種。助手席側の乗員検知システムで回路がショートしている可能性があり、エアバッグが適切に開かない恐れがあるため。日本時間20日の取引時間中には、傘下のダイハツ工業において安全性確認の試験で不正があったことを背景に、ダイハツの全車種の出荷停止を発表していた。悪材料が重なる形となり、機関投資家を中心に買い持ち高を圧縮する目的の売りが膨らんだようだ。

■アイシン <7259>  4,815円  -196 円 (-3.9%)  本日終値

アイシン<7259>が下げ幅を拡大した。21日、同社の米国子会社で製造された製品が搭載された車両について、得意先より米国運輸省道路交通安全局へのリコールの届出が行われたと発表した。現時点で業績への影響を合理的に算出するのは困難としている。その後、米ブルームバーグ通信が、トヨタ自動車<7203>がエアバッグのセンサーの不具合により米国で約100万台のリコールを実施すると発表したことに関連し、アイシンの広報担当者が「エアバッグの乗員検知センサーが同社製であることを21日明らかにした」と伝えた。これらを受け、今後の業績へのネガティブな影響を懸念した売りが優勢となったようだ。

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