話題株ピックアップ【夕刊】(1):三井海洋、QPS研究所、霞ヶ関C
■三井海洋開発 <6269> 2,210円 +387 円 (+21.2%) 一時ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ
三井海洋開発<6269>は急騰。前週末22日の取引終了後、23年12月期業績予想について売上高を4487億4000万円から5166億円(前期比42.1%増)へ、純利益を67億3100万円から129億1500万円(同2.6倍)へ上方修正すると発表。これを好感した買いが膨らんだ。受注した浮体式石油生産貯蔵積出設備(FPSO)の建造工事が想定以上に順調に進捗していることが業績を押し上げる。また、予想信用損失引当金の取り崩しが金融収益として認識されることも寄与する見込み。
■QPS研究所 <5595> 1,045円 +150 円 (+16.8%) ストップ高 本日終値
QPS研究所<5595>など宇宙開発関連株が高い。政府は22日に開いた宇宙開発戦略本部で宇宙基本計画工程表を改定し、宇宙戦略を支える技術や産業基盤、持続可能性を強化していく方針を示した。また、今年度中に「宇宙技術戦略」を策定し、新たに創設した宇宙戦略基金も活用して技術革新を目指す考えも示した。これを受け、株式市場では宇宙開発関連のテーマへの関心が高まり、関連銘柄に物色の矛先が向かっている。QPS研究所がストップ高となっているほか、ispace<9348>も上昇。衛星や惑星探査機向けのソフトウェア開発を手掛けるセック<3741>なども買われた。
■三井E&S <7003> 703円 +65 円 (+10.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位
三井E&S<7003>が5連騰し年初来高値を更新。前週末22日の取引終了後、24年3月期の連結業績予想について、純利益を50億円から80億円(前期比48.6%減)へ上方修正したことが好感された。同日付で持ち分法適用関連会社である三井海洋開発<6269>が23年12月期業績予想を上方修正したことを受けて、持ち分法投資利益が増加する見込みとなったことが要因としている。なお、売上高2800億円(同6.7%増)、営業利益120億円(同28.0%増)は従来見通しを据え置いている。
■伊勢化学工業 <4107> 8,570円 +680 円 (+8.6%) 本日終値
伊勢化学工業<4107>は続急伸。前週末22日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、営業利益を45億円から52億円(前期比38.4%増)へ、純利益を30億円から36億円(同40.5%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を110円から160円へ引き上げ年間配当予想を270円(前期185円)としたことが好感された。販売先における製品在庫調整の影響を受け、塩化ニッケル及びヨウ素製品の販売数量が想定を下回る見込みとなったため、売上高は290億円から265億円(同3.7%増)へ下方修正した。ただ、ヨウ素の国際市況が想定を上回る水準で推移し、加えて為替相場が円安となったことにより、ヨウ素製品の販売価格が想定を上回る見込みとなったことが利益を押し上げる。
■霞ヶ関キャピタル <3498> 9,260円 +690 円 (+8.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位
霞ヶ関キャピタル<3498>が続騰。前週末22日の取引終了後、子会社である霞ヶ関パートナーズが展開する「FAV HOTEL」の新ブランドとして、福岡市西区に「seven x seven 糸島」を24年3月1日にプレオープンすると発表しており、好材料視された。新ブランド「seven x seven」は、地方都市型グループ向けホテル「FAV HOTEL」のスタイルを継承しながら、ハイエンドラインとして展開する。地方都市を中心にローカルを楽しむ旅の拠点として展開してきた「FAV HOTEL」に対し、「seven x seven」は、ロケーションに恵まれた場所に位置し、これまでの滞在特化ではなくより新しい価値や楽しさを付与し、「今の時代のラグジュアリー」を再定義し、世に提案するホテルブランドとするとしている。なお、その1施設目である「seven x seven 糸島」は4月26日にグランドオープンする予定で、これを皮切りに来夏には沖縄県・石垣島などリゾート・都市を中心に展開する予定という。
■ネクソン <3659> 2,750.5円 +141.5 円 (+5.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
ネクソン<3659>は大幅反発。この日、スウェーデン子会社エンバーク・スタジオが開発する新作チームシューター「THE FINALS」の累計プレイヤー数が1000万人を突破したと発表しており、好材料視された。「THE FINALS」は、環境ダイナミズムと破壊、そしてプレイヤーの自由度を極限まで高めた、基本プレイ無料の戦闘エンターテインメントゲームショー。12月8日の「The Game Awards 2023」での、正式サービス開始のサプライズ発表からわずか数週間で、全世界での累計プレイヤー数が1000万人を突破したという。
■カンロ <2216> 2,178円 +70 円 (+3.3%) 本日終値
カンロ<2216>が4日続伸。同社はこの日、2024年2月1日出荷分から価格改定を実施すると発表。今後の収益力向上を期待した買いが入った。原材料価格の高騰やエネルギー・物流費の上昇が続くなか、現状の価格設定による販売の継続が困難な状況となったため。「ピュレグミ」「金のミルクキャンディ」シリーズなどを対象に3~16%程度値上げする。あわせて、一部商品について内容量を減らすことも明らかにした。来年3月4日出荷分から順次行う。
■安田倉庫 <9324> 1,146円 +32 円 (+2.9%) 本日終値
安田倉庫<9324>が続伸。前週末22日の取引終了後に株主優待制度の変更を発表しており、好材料視された。現行制度では毎年3月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に保有株数に応じてお米券を贈呈していたが、24年3月末時点の株主から保有株数と保有期間に応じて1000~5000円分のクオカードを贈呈する。また、愛知県を基盤とする運送事業者オリエント・サービスの親会社であるHIROMIカンパニー(愛知県春日井市)の全株式を取得し子会社化すると発表した。オリエント・サービスの持つ中京エリアでのネットワークを取り込むことで、既存拠点である関東・関西を繋ぐ中継地点として活用し、グループの更なる発展が見込めると判断したという。取得価額は非開示。なお、同件による24年3月期業績予想の変更はないとしている。
■レーザーテック <6920> 36,850円 +1,000 円 (+2.8%) 本日終値
レーザーテック<6920>や東京エレクトロン<8035>、ディスコ<6146>といった半導体関連株が高い。レーザーテクは6連騰で上場来高値を更新している。22日の米株式市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利下げ期待を背景に半導体関連などハイテク株が堅調。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は最高値圏で推移しており、これを受けて東京市場でも半導体関連株に見直し買いが流入している。
■ミスミグループ本社 <9962> 2,228円 +52 円 (+2.4%) 本日終値
ミスミグループ本社<9962>は続伸。前週末22日の取引終了後に発表した11月度の売上高実績が前年同月比0.5%増となり、7カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。ミスミブランド以外の他社商品も含めた生産設備関連部品やMRO(消耗品)などを販売するVONA事業が同1.5%減となったものの、FAなどの自動機の標準部品を扱うFA事業が同0.7%増となったほか、自動車や電子・電気機器などの金型部品を扱う金型部品事業が同4.9%増と伸長した。
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株探ニュース