話題株ピックアップ【夕刊】(1):ダイハツデ、楽天銀、野村

注目
2024年1月5日 15時13分

■ダイハツディーゼル <6023>  1,119円  +90 円 (+8.8%)  本日終値

ダイハツディーゼル<6023>が続騰し、昨年来高値を更新した。米運用会社のカナメキャピタルがダイハツデの株式を買い増していたことが4日の取引終了後に明らかとなり、思惑買いを誘ったようだ。同日に財務省に提出された変更報告書によると、カナメキャピタルの保有比率は7.0%から8.2%に上昇した。保有目的には「純投資及び状況に応じて重要提案行為等を行うこと」と記載している。報告義務発生日は2023年12月22日。

■元気寿司 <9828>  3,390円  +225 円 (+7.1%)  本日終値

元気寿司<9828>が続伸。同社は4日、23年12月度の月次売上高(速報値)を公表。既存店売上高は前年同月比11.3%増となり、前月の伸び率(9.1%増)から拡大していることが好感されたようだ。既存店の客数が同0.9%増(前月は0.7%減)とプラスに転じたほか、客単価が同10.3%増(同9.9%増)と堅調だったことが寄与した。なお、全店ベースの売上高は同11.3%増(同8.8%増)となった。

■楽天銀行 <5838>  2,257円  +119 円 (+5.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位

楽天銀行<5838>が3日続伸と上値指向を明示。ネット銀行大手で親会社の楽天グループ<4755>の顧客基盤をベースに楽天ポイントなどと組み合わせたサービス提供で商機を広げている。そうしたなか、4日取引終了後、昨年12月末に預金残高が10兆円を突破したことを発表、これが株価を刺激する材料となった。昨年12月6日に2789円の昨年来高値形成後は急速な調整局面に移行したが、同月21日にザラ場2000円台割れも下ヒゲで踏みとどまり、その後は2100円台で頑強な値動きを示していた。足もとマドを開けての一段高で底値もみ合い圏離脱の動きに転じている。

■コナミグループ <9766>  7,874円  +322 円 (+4.3%)  本日終値

コナミグループ<9766>が大幅高で3日続伸した。PlayStationのユーチューブ上での公式チャンネルで5日、「プレイステーション5」向けの2024年の新作タイトルの動画がアップされた。このなかでコナミGの「METAL GEAR SOLID Δ: SNAKE EATER(メタルギア ソリッド デルタ:スネークイーター)」などが紹介された。コナミGに対しては、新作タイトルによる来期の収益貢献を期待した買いが入ったようだ。

■野村ホールディングス <8604>  669.2円  +26.7 円 (+4.2%)  本日終値

野村ホールディングス<8604>と大和証券グループ本社<8601>がそろって昨年来高値を更新した。新NISAが1月にスタートした。大発会となる4日の東京株式市場で日経平均株価は前年末比で一時700円を超す下落となった後に急速に下げ渋り、175円安で終了。翌5日の日経平均は一時250円超の上昇となり、前年末の終値を上回って推移している。高配当利回り銘柄が頑強な動きをみせるなか、個人投資家による新規資金の流入が株式相場を押し上げているとの見方が広がっており、証券株には収益面でのポジティブな影響を見込んだ買いが入ったようだ。SBIホールディングス<8473>や東海東京フィナンシャル・ホールディングス<8616>、アイザワ証券グループ<8708>、水戸証券<8622>も高く、東証の業種別指数で「証券、商品先物取引業」は上昇率トップとなっている。

■三越伊勢丹 <3099>  1,599.5円  +52 円 (+3.4%)  本日終値

三越伊勢丹ホールディングス<3099>など百貨店株が堅調。三越伊勢丹が4日に発表した2023年12月月次売上高は、前年同月比10.3%増(三越伊勢丹と国内グループ百貨店の合計)だった。同日発表した他の百貨店各社の月次も好調で、これを好感した買いが広がった。エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>が同12.3%増(全店計)、松屋<8237>が同19.2%増(銀座本店)だったほか、高島屋<8233>は同9.1%増(国内百貨店既存店計)、J.フロント リテイリング<3086>は同7.2%増(百貨店事業合計)だった。外出機会の増加を背景に化粧品や衣料などが伸びたほか、免税売り上げも引き続き好調だった。

■大和ハウス工業 <1925>  4,461円  +119 円 (+2.7%)  本日終値

大和ハウス工業<1925>が3日続伸し昨年来高値を更新。4日の取引終了後、子会社である大和ハウスリフォームがナサホーム(大阪市北区)の株式を取得し、子会社化すると発表しており、好材料視された。ナサホームは、中京・関西圏に基盤を持ち、大阪府内でトップクラスの実績を有するリフォーム会社。今回の買収により同社は本格的に一般住宅リフォーム市場への展開拡大を図るとともに、木造住宅リフォームにも注力することになるとしている。

■三菱UFJ <8306>  1,258円  +33 円 (+2.7%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>が堅調推移。新NISAの開始による資金流入期待が広がっているメガバンクに加え、ふくおかフィナンシャルグループ<8354>やしずおかフィナンシャルグループ<5831>など地銀株も総じて高い。4日の米国市場では、米雇用指標が労働市場の底堅さを示し、早期の利下げ観測が幾分後退した。来週には国債入札が相次ぐことも相まって、需給緩和の懸念から米国の債券価格は下落(金利は上昇)。米長期金利は4.00%に上昇した。5日の東京市場でも債券先物は売られ、金利に上昇圧力を掛けている。銀行株に対しては貸し出しや運用環境の改善につながるとの受け止めが広がり、投資家の選好姿勢が強まったようだ。

■トヨタ自動車 <7203>  2,701.5円  +66.5 円 (+2.5%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>やホンダ<7267>など自動車株への買い戻し圧力が続いている。外国為替市場でドル円相場はドル高・円安が進み、足もとで1ドル=144円90銭近辺と145円の節目に接近している。能登半島地震を受けて日銀による1月のマイナス金利解除観測が後退。米長期金利も4%に戻しており、日米金利差縮小を見込んだドル売り・円買いポジションの巻き戻しの流れとなっている。今晩発表の12月の米雇用統計を巡っては、公表後の米長期金利の上昇への警戒感がくすぶっており、自動車株に関しては売り持ち高を解消する目的の買いが断続的に入っているようだ。SUBARU<7270>や日産自動車<7201>も高い。

■ミラースHD <8897>  481円  +9 円 (+1.9%)  本日終値

MIRARTHホールディングス<8897>が強含みの展開となった。5日午前11時、グループのタカラレーベンがフィリピンのサンパブロ市での戸建分譲事業に参画したと発表。海外事業の拡大に向けた動きを好感した買いが入ったようだ。同社にとってはベトナムとタイのコンドミニアム事業に続く3カ国目の海外住宅開発プロジェクトとなる。マニラ首都圏や近郊の工業団地に勤務する人々のベッドタウンにおいて、今年1月より着工。入居時期は7月以降とする。総開発面積は約6.5ヘクタールで、総戸数は657戸。若者層をターゲットに手の届きやすい価格で質の高い住宅を提供していくという。

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