前場に注目すべき3つのポイント~ハイテク主導でバブル後の戻り高値更新へ~
9日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■ハイテク主導でバブル後の戻り高値更新へ
■アオキスーパー、24/2上方修正、MBOを実施 1株3800円でTOB
■前場の注目材料:NTT、NTTコム、超低遅延で県間通信、年内めど専用線サービス
■ハイテク主導でバブル後の戻り高値更新へ
9日の日本株市場は、買い優勢の相場展開となろう。8日の米国市場は、NYダウが216ドル高、ナスダックは319ポイント高だった。ボーイングの急落が重荷となったが、米長期金利の低下を受けてハイテク株が上げ幅を広げており、相場をけん引する格好となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比570円高の33890円、円相場は1ドル144円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物は昨年11月20日に付けた33770円を突破してくることから、先物主導でショートカバーの動きが強まりそうである。また、米国市場ではエヌビディアが6%を超える上昇で最高値を更新したほか、下落が続いていたアップルは6日ぶりの反発となった。ナスダックは2%を超える上昇となったほか、SOX指数の上昇率が3%を超えるなか、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均を押し上げる展開になりそうだ。
日経平均はバブル後の高値を捉えてくる展開が見込まれるなか、昨年末辺りから利食いに押されていたハイテク株が買い戻されることで、先高期待が高まることになりそうだ。インデックスに絡んだ商いが中心になりそうだが、米ハイテク株高を受けて、中小型株への支援材料になるだろう。また、エヌビディアはAI関連の半導体を開発したとの発表が材料視されたほか、アップルは仮想現実(VR)と拡張現実(AR)を融合させたゴーグル型デバイス、ビジョンプロのヘッドセットを2月に発売するとの発表が材料視されていた。
そのため、ハイテク株への物色のほか、AIやVR/ARなどテーマ性のある中小型株への物色が強まる可能性もありそうだ。グロース250指数は相対的に出遅れていることもあり、25日、75日線が支持線として意識されるなか、736辺りで推移している200日線を意識したトレンド形成となれば、個人投資家のセンチメントを大きく改善させそうだ。
■アオキスーパー、24/2上方修正、MBOを実施 1株3800円でTOB
アオキスーパー<9977>は2024年2月期業績予想の修正を発表、営業利益を13.30億円から18.37億円に上方修正した。適時適切に販売価格の改定を実施したことに加え、食品ロスに対する意識が高まり、値引きロスや廃棄ロスを削減できた。また、MBO(経営陣が参加する買収)を実施すると発表しており、1株あたり3800円でTOB(株式公開買い付け)を実施する。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(33377.42、+89.13)
・NYダウは上昇(37683.01、+216.90)
・ナスダック総合指数は上昇(14843.77、+319.70)
・シカゴ日経先物は上昇(33890、大阪比+570)
・SOX指数は上昇(4062.48、+128.99)
・VIX指数は低下(13.08、-0.27)
・米長期金利は低下
・米国のインフレ沈静化観測
・NTT<9432>NTTコム、超低遅延で県間通信、年内めど専用線サービス
・セイコーG<8050>セイコーSOL、コンピューターサイエンスを買収
・住友化学<4005>稲畑産業の株一部売却、財務体質を強化
・丸紅<8002>熊本・路面電車で顔認証決済を実証
・トヨタ紡織<3116>イノベ加速、CVC通じ風土醸成
・住友理工<5191>電池サプライチェーン協議会に加入、関連部材の開発を加速
・プロシップ<3763>大手電力の固定資産管理ソフト、電気事業会計に対応
・スカパーJSATHD<9412>NTTなどと国内でHAPS実証、携帯端末に直接通信
・東京ガス<9531>東京ガスネットワーク、供給先全戸を遠隔検針、メーターに無線機能
・リンテック<7966>薄膜ラベル開発、直接印刷並み透明感
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 12月東京都区部消費者物価指数(生鮮食品除く)(前年比予想:+2.5%)
・08:30 11月家計支出(前年比予想:-2.3%、10月:-2.5%)
<海外>
・09:30 豪・11月小売売上高(前月比予想:+1.2%、10月:-0.2%)
《ST》